シリア:学校への攻撃で子ども9人死亡 教育・医療施設への執拗な攻撃【プレスリリース】
「あってはならない死」ユニセフ代表、強く非難
※本信はユニセフ本部が発信した情報をもとに、日本ユニセフ協会が編集・翻訳したものです。
※本信の原文は、https://www.unicef.org/media/media_93337.html からご覧いただけます。
【2016年11月21日 アンマン(ヨルダン)発】
今週発生したシリアのアレッポ、イドリブ及びグータ(Ghouta)での学校や病院への攻撃の報告を受け、ユニセフ中東・北アフリカ地域事務所代表ヘルト・カッペラエレは、以下の声明を発表しました。
* * *
シリアの子どもたちにとって、今週は恐怖に満ちた日々となりました。学校や家や病院が執拗に爆撃される中、彼らは生き、また死んでいっているのです。
アレッポ東部とイドリブでは複数の病院が攻撃され、アレッポとグータの複数の学校への攻撃では子ども9人が犠牲になりました。
私たちはアレッポ東部で窒息状態にある子どもたちが治療を受ける映像を観ていました。次の瞬間、アル・バヤン病院は爆撃され、恐怖におののく母親たちは子どもたちを地下に連れて行き、病気の乳児たちは保育器から出され急遽より安全な場所へ運ばれました。
包囲されたアレッポ東部に暮らす10万人の子どもたちは、大量の爆撃を受け、食糧や医薬品がさらに不足しています。そこに機能している病院はもうありません。
彼らが生きのびるために病院は必要不可欠です。
子どもたちが病院で爆撃を受けて死ぬこと、また学校で死ぬことなど、あってはならないのです。
アレッポ西部でも、2つの学校が攻撃され、子ども8人が犠牲となり、多くが負傷しました。そのうちの1つの学校では、校庭に爆弾が落下したとき、4年生のクラスがダンスの練習をしていました。
ダマスカス近郊の東グータにあるアル・カルマ小学校では、爆弾が校舎を直撃し、少女1人が死亡、少なくとも15人が負傷したと報告されています。これらの10歳の子どもたちは算数の授業を受けていました。
イドリブでは、他に2つの学校が攻撃を受け、子ども3人が負傷しました。
今年、国連は、シリア全土の84の学校が攻撃されたことを確認しており、少なくとも69人が犠牲になり、多くが負傷しました。
紛争当事者は学校や病院などの民間施設への攻撃を停止すべきです。これらの行動は国際法に違反しており、戦争犯罪に問われうるものです。
私たちは、こうした攻撃に対する激しい憤りを幾度となく伝えてきました。これ以上どんな言葉で伝えればよいのでしょうか。はたして、これらの攻撃の当事者たちは、子どもたちに対する攻撃を正当化する言葉を持ちあわせているのでしょうか。
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