【第16回MOE絵本屋さん大賞2023　贈賞式】『ねことことり』が「総合第6位」「新人賞第2位」に入賞！

株式会社世界文化ホールディングス

2024年2月1日 14時58分

世界文化社刊行の絵本『ねことことり』（作たてのひろし／絵なかの真実）が第16回MOE絵本屋さん大賞2023で総合第6位」「新人賞第2位」に入賞し、その贈賞式が、1月24日東京ドームホテルで行われました。

子どもから大人まで心に響く、美しい絵本が誕生しました

日本を代表する生物画家・舘野鴻が作をつとめ、その弟子である細密画家の新星・なかの真実が絵を描いた、師弟による共作『ねことことり』。子どもから大人まで幅広い世代に響く、心あたたまる珠玉のファンタジーで、多くの書店員さんから支持をいただきました。

MOE絵本屋さん大賞とは

MOE絵本屋さん大賞とは、月刊MOEが全国3,000人の絵本専門店・書店の児童書売り場担当者にアンケートを実施し、最も支持された新刊絵本30冊を決定する年間絵本ランキングです。島田ゆかさんが描きおろした「ぶーちゃんとおにいちゃん」がシンボルキャラクターとなっています。

「第16回ＭＯＥ絵本屋さん大賞2023」ランキング

第1位：『パンどろぼうとほっかほっカー』（柴田ケイコ／作　KADOKAWA）
第2位：『メメンとモリ』（ヨシタケシンスケ／作　KADOKAWA）
第3位：『パンダのおさじとフライパンダ』（柴田ケイコ／作　ポプラ社）
第4位：『おすしがふくをかいにきた』（田中達也／作　白泉社）
第5位：『星をつるよる』（キム・サングン／文・絵　すんみ／訳　パイインターナショナル）
第6位：『ねことことり』（たてのひろし／作　なかの真実／絵　世界文化社）
第7位：『ぼくはいったいどこにいるんだ』（ヨシタケシンスケ／作　ブロンズ新社）
第8位：『すしん』（たなかひかる／作　ポプラ社）
第9位：『いちじくのはなし』（しおたにまみこ／作　ブロンズ新社）
第10位：『ニンジンジン』（キューライス／作　白泉社）

絵本『ねことことり』あらすじ

ねこの　しごとは、こぶしの　木のこえだを　たばねることです。
あるあさ、ねこが　しごとを　しようとすると、まどに　ことりが　とまりました。
「……おねがいがあります。そこにある　こえだを、すこし　わけて　もらえないでしょうか？」
いまにも　なきだしそうな　ことりをみて、ねこはいちにち　いっほんずつ、

こえだを　あげることにして……。

特別な枝を求めて、猫のもとへやってきた小鳥。
異なる環境のなかで、密接に交わり合うふたり――
互いに歩み寄る思い、幸せの価値を描いた珠玉のファンタジー。

書店員さんの声

・美しくて奥行きのある絵本。「絵がきれいで好き」「猫と小鳥の交流が温かい」から、「この猫の枝を束ねる仕事って、どういう仕事なのかな？」や「人間社会を表しているのかな？」などたくさんの方が感じたことを聞けました。知ってもらいたい、そして、読まれた方とこの絵本のことをもっと話したいと思った本です。（こどもの本のみせともだち湯阪美智子）　

・深呼吸がしたくなる1冊です。花と太陽のにおいや、柔らかな花びらと小枝の華奢な凹凸も感じることができます。豊かな視点の変化に「ねこ」にも「ことり」にもなることが出来ました。遠くを見つめる猫の澄んだ目が、心にずっと残っています。（ブックエース新取手店　熱海）

・美しく描かれた世界に一瞬で引き込まれます。猫と小鳥は現実世界においては捕食者と被食者かもしれないけれど、物語のなかでは心を通い合わすことができます。非常にリアルに描かれた絵だからこそ、異種同士の共生が私たち人間社会でも可能なのではと思わせてくれます。（little books ひろかわかよこ）

著者プロフィール

作／たてのひろし（舘野鴻）
1968年、神奈川県生まれ。絵本作家・生物画家。幼少期より、熊田千佳慕氏に師事。美しい細密画で多くの人々を魅了している。2017年、『つちはんみょう』(偕成社)で小学館児童出版文化賞を受賞。絵本に『しでむし』『ぎふちょう』『がろあむし』(偕成社)「みかづきのよるに」「うんこ虫を追え」(福音館書店)、『あまがえるのかくれんぼ』『あまがえるのぼうけん』(世界文化社) など、読み物に『ソロ沼のものがたり』(岩波書店)がある。

絵／なかの真実
1984年、神奈川県生まれ。デザイナーとして勤務後、イラストレーターとして活動。2017年より舘野鴻氏に師事。水彩を使用した細密画、表現するための絵描き道を学ぶ。「みどりのがけのふるいいえ」(世界文化社)で絵本作家デビュー。「いきものづくしものづくし」シリーズ(福音館書店)の4巻内「しろくろのいきもの」、6巻内「さるのかお」の作画を担当。