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公益財団法人日本ユニセフ協会
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ガザ、10分に1人の子どもが死傷「戦いを止めて、と訴える男の子も」【プレスリリース】

公益財団法人日本ユニセフ協会

ハンユニスの病院で治療を受けている14歳のユセフさん。銃に撃たれ、ユセフさんと2人の兄弟は怪我を負い、父親は殺された。(ガザ地区、2024年4月12日撮影) © UNICEF_UNI556303_ハンユニスの病院で治療を受けている14歳のユセフさん。銃に撃たれ、ユセフさんと2人の兄弟は怪我を負い、父親は殺された。(ガザ地区、2024年4月12日撮影) © UNICEF_UNI556303_

【2024年4月16日 ジュネーブ発】


ユニセフ(国連児童基金)広報官のテス・イングラムは、4月16日の国連の定例記者会見において、ガザの子どもたちの惨状についてオンラインで報告を行いました。以下は発言の概要です。


* * *


私は昨日、本年2回目のガザでの任務を終え、2週間過ごした現地を離れました。

 

今回の任務でとにかく衝撃的だったのは、負傷した子どもの数です。

 

傷ついた子どもたちは、病院だけでなく、路上やにわかづくりの避難所で、今ではすっかり変わってしまい元には戻れない生活を送っています。

 

この半年間、激しく、多くの場合無差別な攻撃に見舞われておびただしい数の子どもが負傷し、彼らの生活は武力衝突の恐怖によって永遠に変わってしまいました。

 

この紛争で負傷した子どもの総数を把握することは極めて難しいのですが、パレスチナ保健省の最新のデータでは、現在の紛争が始まって以来、ガザで1万2,000人以上の子ども、すなわち毎日70人近くの子どもが負傷しています。

 

これはほぼ間違いなく控えめな数字です。報告された負傷者数の中で、子どもと特定できるものはわずかだからです。

 

これらの子どもたちは、現在進行中の戦いの象徴となっています。空爆で負ったひどい傷から、激しい衝突に巻き込まれたトラウマに至るまで、彼らが体験したことは、紛争が人間にもたらす悲惨な結果を描いています。


ラファの病院に入院している9歳のラガドさん。「読み書きを教えてもらえるから学校が好き。将来は医学部に行きたい」と話す。(ガザ地区、2024年4月7日撮影) © UNICEF_UNI551791_Ingramラファの病院に入院している9歳のラガドさん。「読み書きを教えてもらえるから学校が好き。将来は医学部に行きたい」と話す。(ガザ地区、2024年4月7日撮影) © UNICEF_UNI551791_Ingram

想像してみてください。服を脱がされて調べられ、裸のまま何時間も放置され、尋問されるのです。 問題ないから帰ってもいいと言われ、祈りながら通りを歩き去ります。しかしその矢先、あなたは銃撃を受けます。その場であなたの父親は殺され、銃弾は裸のあなたの骨盤を貫通し、体の内部と外部に再建手術が必要な重傷を負うのです。

 

これは、ハンユニスの野戦病院で出会った14歳のユセフさんが話してくれた、彼の身に起こったことです。

 

この2週間のうちに、爆風で大きな創傷を負った9歳の女の子にも会いました。

 

親を亡くし足の骨折から回復中の16歳の女の子にも。

 

麻酔なしで難しい腕の切断手術を受け、3カ月経ってもなお回復していない13歳の男の子にも。

 

薬草を買っている最中に頭を撃たれ、集中治療室にいた10歳の男の子にも。私が訪ねた翌日、彼は亡くなりました。

 

これらは、この半年で負傷した子どもたちのうちのたった5人の話です。私はもっと多くの子どもたちと会いましたし、同じような経験をしている子どもは無数にいました。おそらく1万2,000人をはるかに超えているでしょう。

 

ガザでおびただしい数の子どもが負傷していることは、以下の2つを意味しています。

(1)この武力衝突の性質――非常に激しく、多くの場合子どもをはじめ一般市民に影響を及ぼし、何万人もの命を奪っていること

(2)ガザでは2人に1人が子どもであり、この戦闘が子どもへ不釣り合いな影響を与えていること

 

子どもたちは、この戦いの傷跡のとてつもなく大きな部分を負っているのです。

 

避難民キャンプで、ユニセフが支援する心のケアを受ける子どもたちと話すユニセフ広報官のテス・イングラム。(ガザ地区、2024年4月3日撮影) © UNICEF_UNI550830_Eliean避難民キャンプで、ユニセフが支援する心のケアを受ける子どもたちと話すユニセフ広報官のテス・イングラム。(ガザ地区、2024年4月3日撮影) © UNICEF_UNI550830_Eliean

ガザの何千人もの負傷者は、必要な治療を受けるために懸命です。部分的に機能している11の病院の中の、何人かの医療責任者が私に語ったところによると、スタッフや医療用品(注射針、縫合糸、麻酔薬など)の不足により、特に手術などの処置に影響が出ているとのことです。そのため、負傷した子どもはたいてい痛みに苦しんでいます。

 

世界保健機関(WHO)によると、緊急医療搬送の受け入れは困難で、提出された搬送要請のうち、承認されたのは半数に満たないとのことです。ガザ地区外に医療搬送されたのは、子どもを中心にわずか3,500人ほどで、1日あたり20人未満です。

 

ガザで緊急に医療を必要としている人々は、必要な医療を安全に受けられるか、域外退去を許可されなければなりません。病気や負傷で避難する子どもには、家族の同伴が必要です。

 

毎日少なくとも70人の子どもが負傷している中で、子どもたちが緊急に必要な治療を受けるには、緊急医療搬送の数を増やす必要があります。

 

10分に1人の割合で子どもが亡くなり負傷している現状では、何よりも停戦が必要なのです。それが、子どもたちの死傷を止める唯一の方法なのです。

 

子どもたちのぼろぼろになった身体と破壊された生活は、彼らが残虐行為にさらされている証しです。

 

ハンユニスの病床で、ユセフさんが私に、こう伝えてと頼みました。「戦いを止めて。もうたくさん。僕たちは子どもだよ。僕たちが何をしたというの? 僕は銃弾を受けた。こんなふうに苦しむなんて、僕は何をしたというの?」



* * *


ユニセフ「ガザ人道危機 緊急募金」 ご協力のお願い

ガザの子どもたちとその家族に支援を届けるため、(公財)日本ユニセフ協会は、ユニセフ「ガザ人道危機 緊急募金」を受け付けています。詳しくはこちらをご覧ください。

https://www.unicef.or.jp/kinkyu/gaza/  


* * *


■ ユニセフについて

ユニセフ(UNICEF:国際連合児童基金)は、すべての子どもの権利と健やかな成長を促進するために活動する国連機関です。現在約190の国と地域※で、多くのパートナーと協力し、その理念をさまざまな形で具体的な行動に移しています。特に、最も困難な立場にある子どもたちへの支援に重点を置きながら、世界中のあらゆる場所で、すべての子どもたちのために活動しています。ユニセフの活動資金は、すべて個人や企業・団体からの募金や各国政府からの任意拠出金で支えられています。 https://www.unicef.or.jp/

※ユニセフ国内委員会(ユニセフ協会)が活動する33の国と地域を含みます

 

■ 日本ユニセフ協会について

公益財団法人 日本ユニセフ協会は、33の先進国・地域にあるユニセフ国内委員会の一つで、日本国内において民間で唯一ユニセフを代表する組織として、ユニセフ活動の広報、募金活動、政策提言(アドボカシー)を担っています。 https://www.unicef.or.jp/

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代表者名
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上場
未上場
資本金
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-
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