ITサービスに関するプレスリリース事例10選【作成時の5つのポイント】

日々、多くのプレスリリースが配信される中で、メディアやステークホルダーに自社の情報を届けるのは決して簡単ではありません。ましてITサービスとなると、内容が複雑で文章で簡潔にまとめるのが難しかったり、サービスローンチ以外にどんな情報を配信したらいいのかわからず悩んでいる担当者も多いのではないでしょうか。

そこで、この記事では実際メディアに取り上げられたITサービスに関するプレスリリースの事例10選と、作成時の5つのポイントを解説します。

ITサービスに関するプレスリリースの事例10選

ITサービスにまつわるプレスリリースには、どのような切り口があるのでしょうか。

サービスのローンチ以外にも、各社様々な手法を使ってニュースバリューを最大化しています。ここでは、実際に配信されたITサービスに関するプレスリリース10の事例を使って、そのヒントをご紹介します。

事例1.「世界初」「日本初」でニュースバリューを最大化する

ITサービスはその業界にいないと、技術やサービスのすごさが読み手に伝わりにくいことがあります。「◯◯初」という要素があれば、それだけでサービスの新規性がわかり、取り上げるひとつの価値になります。「世界初」「日本初」とまでいかなくても、「業界初」「地域初」なども有効です。

パレ・フタバのプレスリリースでは、「縫製までその場で完結するカスタムオーダーマスクショップ」という部分が「世界初」だと紹介しています。部分的にでも新しい取り組みがあれば、タイトルに「◯◯初」を入れてニュースバリューを最大化すると良いでしょう

パレ・フタバ株式会社

参考:世界初!3Dスキャン~縫製までその場で完結するカスタムオーダーマスクショップが渋谷スクランブルスクエアにOPEN!11月26日(木)~(PR TIMES)

事例2.実績、件数突破などのデータを活用する

ITサービスはローンチしたら終わりということではなく、ダウンロード数や導入企業の実績もニュースになります

弁護士ドットコムが提供する「クラウドサイン」は、「脱はんこ」というキーワードが様々な切り口で報道されています。注目されているサービスや、業界で話題になっている取り組みは、行政の取り組みや大手企業の取り組みなど、外的要因が起きる度に何度もニュースになる可能性があります。その際に、業界大手として取り上げられるよう、サービスの好調な実績をプレスリリースで配信しておくと良いでしょう。

弁護士ドットコム株式会社

参考:クラウドサインの導入企業数が10万社を突破。1年で約2倍、リモートワークの電子契約業務を後押し(PR TIMES)

事例3.大手との提携、実証実験を発表する

スタートアップにとって、大手企業や行政との提携・実証実験は社会的信頼性も増すため、プレスリリースで配信すると良いでしょう。その際、大手企業の社名はニュースバリューが高いため、タイトルに入れることをおすすめします。

ビットキーの実証実験に関するプレスリリースでは、タイトルに「実証実験の内容」と「パートナー企業」が完結に書かれており、信頼感を醸成しています。

株式会社ビットキー01
株式会社ビットキー02

参考:ビットキー、IoT宅配ボックスをパナソニック株式会社と共同開発 ソフトバンク株式会社が実施する実証実験に供給(PR TIMES)

事例4.資金調達情報を発信する

スタートアップにとって、資金調達のプレスリリース配信は業界の注目を集める重要な機会です。さらにメディアに掲載された場合は、VCや起業家、エンジニアなど様々なステークホルダーにも企業の存在を知ってもらうことができます。

株式会社コークッキング01
株式会社ビットキー02

参考:「TABETE」を展開するコークッキング、DD Holdings Venture Capital・中国電力株式会社・kemuri ventures・中川成久氏等を引受先とする資金調達を実施(PR TIMES)

事例5.社会的に関心の高い取り組みを発表する

社会的に関心の高い取り組みを配信した、ユニオンエタニティのプレスリリース。台風で家財などの災害ゴミが増えて問題となっていた時期、被災した車の所在地を知らせるだけで、経済的負担もなく廃車手続きができるという復興支援の取り組みでした。

被災者支援は宣伝のために行うわけではありませんが、どのような支援をしているかを知らせることで被災者の助けになったり、支援の輪が広がるなど、企業が社会的役割を果たす重要な側面もあるのではないでしょうか。

ユニオンエタニティ株式会社01
ユニオンエタニティ株式会社02

参考:台風15号・19号による被災車両を災害ゴミにしない!廃車の買取りサイト『ハイシャル』の復興支援 損害の激しい車両もレッカー代0円で引取り可能(PR TIMES)

事例6.トレンドキーワードを入れる(DXなど)

ファームノートホールディングスのプレスリリースは、サブタイトルに「DX」というキーワードを入れています。

トレンドキーワードをタイトルに使うだけで、メディアの目にとまる確率が上がります。メディアは、興味のあるキーワードで日々のニュースを探しているからです。自社のサービスのプレスリリースを作成する際、業界内のサービスはどのようなキーワードで取り上げられているかを調査し、それを意識してタイトルに入れると良いでしょう。

株式会社ファームノートホールディングス

参考:Farmnote Colorに牛の分娩検知機能を追加 センサー1台で発情から分娩まで、牛の繁殖管理をDX(PR TIMES)

事例7.使用イメージがわかる画像を入れる

ITサービスは画になりづらい場合が多いです。そこで商品やサービスの利用シーンを想起させるような画像を用意するだけで、他のITサービスのプレスリリースよりもメディアに掲載される確率を上げることができるでしょう

ミラーフィットのプレスリリースでは、ミラーデバイスのアプリ画面の画像だけでなく、デバイスを利用する人物のアイキャッチ画像を入れています。これにより、メディアだけでなくタイムライン上でも多くの人の目を引きつけることができ、いいね数も伸びたようです。

ミラーフィット株式会社

参考:~ミラーデバイスで自宅にいながら本格的なフィットネストレーニングを実現!第4のデバイス登場~オンラインフィットネスサービス「MIRROR FIT.」​専用アプリ公開&サービス事前登録キャンペーンを開始(PR TIMES)

事例8.サービスイメージの図解を掲載する

サービスによっては使用イメージを作成することが難しい場合もあります。そんな場合は、Wovn Technologiesのプレスリリースのように、サービスの世界観を表すような図解を作成するのも一つの手。会社ロゴやアプリ・Webサイトの画面を掲載するだけではインパクトに欠け、注目されづらいので注意が必要です。

画像形式やファイルサイズなどのポイントは以下の記事でも解説しています。あわせてチェックしておきましょう。

【画像選びの参考記事】
プレスリリースに画像は必要?広報が教えるおすすめの画質・サイズ・枚数
【PR TIMESノウハウ】プレスリリースに適した画像サイズ・解像度は?メディアに親切な“ひと手間”も解説
【プレスリリース用の画像編集】メディア掲載にも対応できる画像を作る5つのテクニック

Wovn Technologies株式会社

参考:新機能『WOVN.api』をリリース、インターネットの多言語化の可能性を拡張(PR TIMES)

事例9.業界×トレンドワード(DX、◯◯Tech)を入れる

自社のサービスがローンチしたからという理由でプレスリリースを配信しても、「なぜ今報道するのか」という要件を満たしていないので、メディアには掲載されないことでしょう。

エーアイエージェントのプレスリリースでは、「Withコロナ時代」「化粧品業界のDX」「Beauty Tech」「AI美容部員」など、業界を踏まえたトレンドワードがタイトル内に複数入っています。こうすることで、化粧品業界のトレンドを踏まえたサービスだということが見て取れるのです。業界のトレンドと、自社のサービスを結びつけてストーリーを作ることを心がけましょう

エーアイエージェント株式会社

参考:Withコロナ時代における化粧品業界のDXを推進。BeautyTechサービス「AI美容部員®」を提供開始。(PR TIMES)

事例10.タイトルにトレンドワードや季節のキーワードを入れる(ワーケーション、新生活、GoToなど)

gooddaysホールディングスのプレスリリースでは、「ワーケーション」「新生活」「GoTo」などトレンドワードや季節のワードを入れています。これにより、トレンドワードを検索しているメディアや、季節のネタを探しているメディアの両方に情報が届く可能性があります。

トレンドワードだけでなく、季節のキーワードも意識してみると良いでしょう。季節のキーワードを使う場合は、「今年の忘年会のトレンドは◯◯」といった去年までの流れとの「違い」を書くと効果的です。

gooddaysホールディングス株式会社01
gooddaysホールディングス株式会社02

参考:ホテル住まいの定期券「goodroomホテルパス」を販売スタート ~ワーケーション、お試し移住、新生活もGoToでさらにお手頃に、月額会員制で使いやすく~(gooddaysホールディングス)

ITサービスに関するプレスリリースを作成するときの5つのポイント

では、実際にプレスリリースを書く場合、どのような点に注意すればよいのでしょうか。ここでは、ITサービスのプレスリリースを作成する際のポイントを5つ紹介します。

プレスリリース作成のポイント

ポイント1.横文字、専門用語を多用しない

業界や社内で使っている横文字や専門用語を、多用しないよう注意が必要です。専門用語を使用する場合は説明を入れる、読み手にも伝わりやすい言葉に言い換えるなど、第三者にもしっかりと意味が通じるように心がけましょう

ポイント2.タイトルとリードで概要がわかるように書く

ITサービスは業界内での新しい技術やサービスなど、複雑な内容になりがちです。業界に知見が無い人でも、タイトルとリード文の短い文章で概要がわかるように意識して書くと良いでしょう。読み手に、自分にも関係することなのかを簡潔に伝えて、自分ごと化しやすくすることが大切です。業界内にいると難しい言葉を使いがちになるので、複数の人に確認してもらうなど、誰にでもわかる文章になるよう気をつけてください。

ポイント3.サービス概要がわかる画像を掲載する

ITサービスは文章で説明するのが難しい場合があります。サービスの概要や利用イメージが、ひと目で伝わる画像を用意すると良いでしょう。アプリやWEB画面のキャプチャだけでなく、アプリを使っている利用シーンの画像や、サービスのイメージ図をイラストで用意することも有効です。

ポイント4.時流にのった取り組みを記載

プレスリリースで配信する情報には、「なぜ今なのか」というポイントが重要です。サービスのローンチに合わせ、ただ単に出したいタイミングで配信するのではなく、時流に絡めたストーリーを合わせて書きましょう。配信時期をずらした方が効果的な内容など、社内調整が必要になるかもしれません。

ポイント5.市場規模をデータで記載

どれくらいの人に影響があるものなのか、公的な市場データなどあれば記載しましょう。社会的にどう影響があるのか、客観的なデータを合わせて記載するとメディアからの理解が深まります

まとめ

ITサービスのに関するプレスリリースを作成する場合、画にならない、文章での説明が難しいなど、ITサービスならではの悩みを持つ広報担当者も多いのではないでしょうか。

そんな時、まずはサービスのニュースバリューやトレンドとの関連性を整理し、図解や利用イメージ画像を掲載するなど、噛み砕いた情報を視覚的にもわかりやすく表現する工夫をすると良いでしょう。画になりにくいITサービスを効果的に配信している10社のプレスリリース事例や、作成時の5つのポイントを参考にしながら、プレスリリース効果の最大化を図ってみましょう。

この記事のライター

永井玲子

東京・大阪でメディアリレーションを行う関西在住の広報パーソン。新卒でルート営業、2社目に入った会社で未経験ながら広報をゼロから立ち上げ、広報キャリアをスタート。2021年からフリーランス。自分が良いと思った「地方」の人・物・サービスを応援するために広報をやっています。日々頑張っている全国の広報パーソンが正しく評価されるよう、PR TIMES MAGAZINEで想いを紹介したいと思います。

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