アストラゼネカのロケルマ、血液透析治療中の高カリウム血症患者さんに対する治療薬としてEUで承認勧告を取得

後期第Ⅲ相DIALIZE試験の結果に基づく添付文書改訂

本資料はアストラゼネカ英国本社が2020年3月31日に発信したプレスリリースを日本語に翻訳し、みなさまのご参考に提供するものです。本資料の正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先します。
アストラゼネカ(本社:英国ケンブリッジ、最高経営責任者(CEO):パスカル・ソリオ[Pascal Soriot])は、3月31日、欧州医薬品庁の医薬品委員会が、ロケルマ(一般名:ジルコニウムシクロケイ酸ナトリウム水和物)において、血液透析治療中の高カリウム血症患者さんを新たに対象に含めるため、添付文書の用量・用法の改訂に肯定的な見解を示したことを発表しました。

本勧告は、血液透析患者さんを対象に実施された後期第Ⅲ相DIALIZE試験の結果に基づいています。同試験において、ロケルマ群の血液透析前の血清カリウム値は、プラセボ群と比較して、有意な低値を示しました(1)。

バイオ医薬品研究開発部門担当エグゼクティブバイスプレジデントであるMene Pangalosは次のように述べています。「腎臓病患者さんの多くは透析治療を受けていても依然としてカリウム値が高く、治療を受けずに放置されると、命に関わることがあります。この度の勧告により、非透析日のカリウム値を正常化したい医師や患者さんに提供できるロケルマの臨床的価値が明示されました」。

DIALIZE試験では、長期透析間隔(週3回行われる血液維持透析は、1日間隔と2日間隔の透析間隔が存在し、このうち2日間のこと)後の透析前血清カリウム値を4週間に渡り測定しました。非透析日にロケルマを投与された41%の患者さんでは、計4回の検査のうち少なくとも3回で正常値を維持し、緊急処置を必要としませんでした。これに対し、プラセボを投与された患者さんにおいて同様の結果が得られたのは1.0%であり、本剤は統計学的に有意かつ臨床的に意義のある改善を示しました。なお、本試験の安全性プロファイルはこれまでの高カリウム血症患者さんを対象とした試験(透析治療中を除く)と一致していました(1)。

ロケルマは選択性の高い経口の高カリウム血症改善剤で、現在、米国、欧州、カナダ、香港、中国、ロシア(以上、透析治療を除く)および日本(透析治療を含む)において、高カリウム血症を有する成人の治療薬として承認されています。

以上

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高カリウム血症について
高カリウム血症は、血液中のカリウム値が異常に上昇した状態(通常5.0 mmol/lを超えた場合)を指します(2)。慢性腎臓病患者さんの多くが、血液透析治療を受けていても高カリウム血症を発症し、カリウム値の変動を経験します(3),(4)。非透析治療中のカリウム値が大きく変動すると不整脈を起こすリスクが非常に高くなり、心停止を引き起こすことがあります3。高カリウム血症は、慢性腎臓病、心不全のいずれか、もしくは両疾患の既往がある患者さんの23〜47%に発症し、それぞれの患者数は世界中で7億人および6,400万⼈と推定されています(5),(6)。

DIALIZE試験について
DIALIZE試験は、血液透析患者さんを対象とした高カリウム血症治療薬を評価するための初の無作為化多施設共同二重盲検プラセボ対照後期第Ⅲ相試験です。本試験では、高カリウム血症を有する血液透析患者さん196人を対象に、本剤の有効性および安全性をプラセボ群と比較検討しました。患者さんは8週間の治療期間において、血液透析を行わない日に1日1回、本剤を投与する群またはプラセボを投与する群に割付されました。なお、8週間のうち前半の4週間を用量調整期間(5gから開始、血清カリウム値に応じて1週間隔で最大15gまで5gずつ漸増)、後半の4週間を評価期間として一定用量を継続して投与しました。本試験の詳細は、2019年9月、Journal of the American Society of Nephrologyに掲載されました。

ロケルマについて
ロケルマは、不溶性かつ非吸収性のジルコニウムシクロケイ酸ナトリウム水和物で、選択性の高い経口懸濁用の粉末製剤です。本剤は無味無臭で室温保存できる経口投与製剤です。高カリウム血症の患者さんを対象に、3つの二重盲検プラセボ対照試験および1つの12カ月非盲検試験を実施しています。なお、日本ではDIALIZE試験の結果を含む承認申請を経て、2020年3月25日に高カリウム血症を効能・効果とした承認を取得しています。

アストラゼネカの循環器・腎・代謝疾患について
循環器・腎・代謝 領域は、アストラゼネカの3つの主要治療領域のひとつであり、重要な成長ドライバーです。心臓、腎臓、膵臓などの臓器の基本的な関連性をより明確に解明するサイエンスを追求し、疾患進行の抑制やリスク減少、合併症の抑制による臓器保護と予後の改善をもたらす医薬品のポートフォリオに投資をしています。当社は、循環器・腎・代謝疾患をもつ世界中の何百万人もの患者さんの健康と、治療法の進歩に貢献する革新的なサイエンスを継続的に提供し、疾患の治療・進展抑制、さらには臓器およびその機能の再生の実現を目指しています。

アストラゼネカについて
アストラゼネカは、サイエンス志向のグローバルなバイオ・医薬品企業であり、主にオンコロジー、循環器・腎・代謝疾患、および呼吸器の3つの重点領域において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。英国ケンブリッジを本拠地として、当社は100カ国以上で事業を展開しており、その革新的な医薬品は世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細についてはastrazeneca.com、または、ツイッター@AstraZeneca (英語のみ)をフォローしてご覧ください。

References
1. Fishbane S et al. A Phase 3b, Randomized, Double-Blind, Placebo-Controlled Study of Sodium Zirconium Cyclosilicate for Reducing the Incidence of Predialysis Hyperkalemia. J Am Soc Nephrol 2019.
2. Kovesdy CP. Management of hyperkalaemia in chronic kidney disease. Nat Rev Nephrol. Nov 2014; 10:653-662.
3. Kovesdy CP. et al. Serum and Dialysate Potassium Concentrations and Survival in Hemodialysis Patients. Clin J Am Soc Nephrol. 2007:2:999-1007.
4. Evans KJ, Greenberg A. Hyperkalemia: A review. J Intensive Care Med. 2005;20:272-290.
5. Vos T et al. Global, regional, and national incidence, prevalence, and years lived with disability for 328 diseases and injuries for 195 countries, 1990–2016: A systematic analysis for the Global Burden of Disease Study 2016. The Lancet 2017; 390(10100):1211–59.
6. James SL et al. Global, regional, and national incidence, prevalence, and years lived with disability for 354 diseases and injuries for 195 countries and territories, 1990–2017: A systematic analysis for the Global Burden of Disease Study 2017. The Lancet 2018; 392(10159):1789–858.
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