アストラゼネカのタグリッソ、EGFR遺伝子変異陽性早期肺がん患者さんの術後補助療法として、欧州医薬品評価委員会(CHMP)より承認勧告を取得

再発または死亡リスクの80%低減を示した、第Ⅲ相ADAURA試験におけるタグリッソの顕著な結果に基づく見解

本資料はアストラゼネカ英国本社が2021年4月26日に発信したプレスリリースを日本語に翻訳し、みなさまのご参考に提供するものです。本資料の正式言語は英語であり、その内容・解釈については英語が優先します。

アストラゼネカ(本社:英国ケンブリッジ、最高経営責任者(CEO):パスカル・ソリオ[Pascal Soriot])は、欧州連合(EU)において、タグリッソ®(一般名:オシメルチニブ、以下、タグリッソ)が、腫瘍完全切除後の早期ステージ(IB期、II期およびIIIA期)の上皮増殖因子受容体変異陽性(EGFRm)非小細胞肺がん(NSCLC)患者さんの術後補助療法の治療薬として、製造販売承認が勧告されたことをお知らせいたします。承認されれば、タグリッソはエクソン19欠失型またはエクソン21(L858R)点突然変異が確認されたEGFRm NSCLC患者さんの術後補助療法として適応となります。

今回の欧州医薬品庁(EMA)の医薬品評価委員会(CHMP)の肯定的見解は、第Ⅲ相ADAURA試験の結果に基づくものです。同試験において、タグリッソは主要評価項目であるII期およびIIIA期のEGFRm NSCLC患者さんにおける無病生存期間(DFS)、ならびに全対象症例(IB~IIIA期)におけるDFSにおいても、統計学的に有意かつ臨床的に意義のある延長を示しました。これらの結果は、The New England Journal of Medicine( https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2027071 )誌に掲載されました。

NSCLC患者さんのおよそ30%は、治癒切除可能な早期ステージに診断されますが、早期ステージと診断された患者さんにおいても術後再発率は依然として高いままです。これまでに、IB期と診断された患者さんの半数近く、IIIA期では4分の3以上もの患者さんが5年以内に再発を経験しています(1-3)。

アストラゼネカのエグゼクティブバイスプレジデント兼オンコロジービジネスユニット責任者であるDave Fredricksonは次のように述べています。「EUにおいて早期肺がん患者さんが術後に使用できる分子標的治療薬の選択肢はなく、再発率は依然として高いままです。今回の肯定的勧告は、これらの患者さんに対して分子標的治療薬が初めて選択肢として使用できるようになる重要な一歩です。また、タグリッソが使用できるようになった際には、多くの患者さんがその恩恵を確実に受けられるよう、すべての肺がん患者さんに対し、治療を決定する前に腫瘍の遺伝子変異検査を行うことの重要性もさらに確立されました」。

タグリッソは、早期肺がんの術後補助療法として米国( https://www.astrazeneca.com/content/astraz/media-centre/press-releases/2020/tagrisso-approved-in-the-us-for-early-lung-cancer.html )および中国( https://www.astrazeneca.com/media-centre/press-releases/2021/tagrisso-approved-in-china-in-early-lung-cancer.html )を含む15カ国以上の国で承認されており、その他の国々でも承認申請に向けた議論が進行中です。タグリッソは、局所進行性または転移性EGFRm NSCLCの一次治療、および局所進行性または転移性EGFR T790M変異陽性NSCLCの治療薬として、EU、米国、日本、中国など、世界中の多くの国々で承認されています。

※EGFR遺伝子変異陽性NSCLCの術後補助療法に対するタグリッソの適応は、本邦では未承認です。

以上

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肺がんについて

肺がんは、男女共にがんによる死因の第1位であり、すべてのがんによる死亡の約5分の1を占めています(4)。肺がんは非小細胞肺がん(NSCLC)と小細胞肺がん(SCLC)に大きく分けられ、肺がん患者さんの80~85%がNSCLCと診断されます(5)。NSCLCの患者さんの大多数は進行がんで診断され、切除可能と診断されるのは全体の約25~30%です(1-2)。また早期の肺がんは、肺がんとは無関係に撮像された画像で診断されることがほとんどです(6-7)。 

切除可能ながん患者さんの多くが、手術(腫瘍の完全切除)および術後補助療法としての化学療法を受けても再発します(3)。

欧米ではおよそ10~15%、アジアでは30~40%のNSCLC患者さんがEGFR遺伝子変異を有しています(8-10)。これらの患者さんはがん細胞の成長を促す細胞シグナル伝達経路を阻害するEGFRチロシンキナーゼ阻害剤(TKI)治療への感受性が高くなります(11)。

ADAURAについて
ADAURA試験は、腫瘍の完全切除および術後補助療法として(術後補助化学療法を伴う症例を含む)病期IB期、II期、IIIA期のEGFRmのNSCLC患者さん682例を対象に、タグリッソの術後補助療法に対する無作為化二重盲検プラセボ対照国際共同第Ⅲ相試験です。患者さんはタグリッソ80mg錠1日1回経口投与で3年間または再発するまで治療を受けました。

なお、本試験は米国、欧州、南米、アジア、中東の20ヵ国以上、200を超える施設で実施されました。主要評価項目は病期II期およびIIIA期の患者さんにおけるDFSであり、重要な副次評価項目は病期IB期、II期およびIIIA期の患者さんにおけるDFSです。

データ解析は当初2022年に予定されていましたが、2020年4月に独立データモニタリング委員会よりタグリッソが顕著な有効性を示したとして、ADAURA試験の非盲検化を予定より2年早める勧告を受けました。なお、被験者は試験を継続中であり、現在も本試験の盲検は維持されています。本試験では全生存期間の評価を引き続き行います。

タグリッソについて
タグリッソ(一般名:オシメルチニブ)は第3世代不可逆的EGFR阻害剤であり、中枢神経系転移に対する臨床活性も有しています。タグリッソ(40mg錠および80mg錠の1日1回経口投与)は、これまでに全世界で約250,000人の肺がん患者さんの治療に用いられており、タグリッソは、米国、日本、中国、EUおよびその他多くの国において、局所進行性または転移性EGFRmのNSCLC患者さんに対する1次治療として承認されています。
アストラゼネカは、タグリッソがEGFRm NSCLCの様々な病期の患者さんの治療薬として、お役に立てるよう今後も検討していきます。

第Ⅲ相試験としてタグリッソは、ステージIII期の切除不能な局所進行の患者さんを対象とした試験(LAURA試験)、切除可能な患者さんを対象とした術前補助療法の試験(NeoADAURA試験)および局所進行または転移性の患者さんに対して化学療法と併用療法の試験(FLAURA2試験)でも検討が進んでいます。その他の現在進行中の試験として当社は、タグリッソとMet受容体チロシンキナーゼの強力かつ高選択性経口阻害薬であるサボリチニブとの併用療法を評価する第Ⅱ相SAVANNAH試験、および他の新薬候補との併用療法を評価する第Ⅱ相ORCHARD試験を通じて、腫瘍の耐性メカニズムを解き明かそうとしています。

肺がん領域におけるアストラゼネカについて
アストラゼネカは、さまざまな病期における異なる組織型の肺がん、治療法、作用機序に対して、承認済みおよび後期臨床開発段階の新薬候補を含め、包括的なポートフォリオを有しています。これらの医薬品には、タグリッソ(オシメルチニブ)、イミフィンジ(デュルバルマブ)およびサボリニチブなどがあります。

アストラゼネカにおけるオンコロジー領域
アストラゼネカは、あらゆる種類のがんに対して治療法を提供するという高い目標を掲げ、がんとその発見にいたるまでの複雑さを科学に基づいて理解し、患者さんの人生を変革する医薬品の開発および提供を通じて、オンコロジー領域の変革をけん引していきます。

アストラゼネカは治療困難ながん種に注力しています。当社は持続的なイノベーションにより、医療活動および患者さんの医療経験を一変させる可能性のある、製薬業界でもっとも多様なポートフォリオと開発パイプラインを構築しています。

アストラゼネカはがん治療のパラダイムを再定義し、将来的にはがんによる死亡をなくすことをビジョンに掲げています。

アストラゼネカについて
アストラゼネカは、サイエンス志向のグローバルなバイオ・医薬品企業であり、主にオンコロジー、循環器・腎・代謝疾患、および呼吸器・免疫疾患の3つの重点領域において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。英国ケンブリッジを本拠地として、当社は100カ国以上で事業を展開しており、その革新的な医薬品は世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細については https://www.astrazeneca.com または、ツイッター@AstraZeneca(英語のみ)をフォローしてご覧ください。

References
1. Cagle P, et al. Lung Cancer Biomarkers: Present Status and Future Developments. Archives Pathology Lab Med. 2013;137:1191-1198.
2. Le Chevalier T. Adjuvant Chemotherapy for Resectable Non-Small-Cell Lung Cancer: Where is it Going? Ann Oncol. 2010;21:196-8.
3. Pignon et al. Lung Adjuvant Cisplatin Evaluation: A Pooled Analysis by the LACE Collaborative Group. J Clin Oncol 2008;26:3552-3559.
4. World Health Organization. International Agency for Research on Cancer. Lung Fact Sheet. Available at https://gco.iarc.fr/today/data/factsheets/cancers/15-Lung-fact-sheet.pdf Accessed March 2021.
5. LUNGevity Foundation. Types of Lung Cancer. Available at https://lungevity.org/for-patients-caregivers/lung-cancer-101/types-of-lung-cancer Accessed March 2021.
6. Sethi S, et al. Incidental Nodule Management – Should There Be a Formal Process?. Journal of Thorac Onc. 2016:8;S494-S497.
7. LUNGevity Foundation. Screening and Early Detection. Available at https://lungevity.org/for-patients-caregivers/lung-cancer-101/screening-early-detection Accessed March 2021.
8. Szumera-Ciećkiewicz A, et al. EGFR Mutation Testing on Cytological and Histological Samples in Non-Small Cell Lung Cancer: a Polish, Single Institution Study and Systematic Review of European Incidence. Int J Clin Exp Pathol. 2013:6;2800-12.
9. Keedy V.L., et al. American Society of Clinical Oncology Provisional Clinical Opinion: Epidermal Growth Factor Receptor (EGFR) Mutation Testing for Patients with Advanced Non-Small-Cell Lung Cancer Considering First-Line EGFR Tyrosine Kinase Inhibitor Therapy. J Clin Oncol. 2011:29;2121-27.
10. Ellison G, et al. EGFR Mutation Testing in Lung Cancer: a Review of Available Methods and Their Use for Analysis of Tumour Tissue and Cytology Samples. J Clin Pathol. 2013:66;79-89.
11. Cross DA, et al. AZD9291, an Irreversible EGFR TKI, Overcomes T790M-Mediated Resistance to EGFR Inhibitors in Lung Cancer. Cancer Discov. 2014;4(9):1046-1061.

プレスリリースは以下よりダウンロードできます。
https://prtimes.jp/a/?f=c-24308-2021051114-054f835cb892c7efc0e60a50aceb6ea7.pdf
 
 
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