ナイジェリア:北東部バマで2万4000人の国内避難民が危機的状況に
1日30人が命を落とす日も
ナイジェリアでMSF活動責任者を務めるガダ・ハティムは、「MSFがバマに立ち入れたのは今回が初めてですが、人びとの差し迫ったニーズはすぐに把握できました。現在、マイドゥグリで治療している栄養失調児の顔には、さまざまな惨劇を目撃、体験したことによる心の傷が浮かんでいます」と話す。
MSFチームはバマの町を調査した際、避難キャンプの近くで1233もの墓を確認。それらは過去1年間に掘られたもので、うち480基には子どもが埋葬されていた。
バマは大部分が閉鎖状態にあり、MSFは町の人びとが致命的な飢餓状態であるという情報を得ていた。避難者からMSFに寄せられた話によると、毎日のように新しい墓が増え、飢餓や病気で1日30人以上が亡くなっていく日もあるという。
5月23日以降、避難キャンプでは少なくとも188人が死亡。1日平均6人が命を落としている事態で、死因は下痢と栄養失調が多い。
高い「重度栄養失調」の罹患率
6月13~15日には、ナイジェリア当局と国内NGOが、医療の必要な1192人をバマからマイドゥグリにある「キャンプ・ナーシング」と呼ばれる国内避難民キャンプに退避させた。この1192人は女性と子どもが中心で、MSFが検査した466人の子どものうち、66%がやせ衰え、39%が重度栄養失調に陥っていた。診察の結果、MSFは78人を入院治療も可能なベッド数86床の栄養治療センターで受け入れた。
MSFは2014年5月からマイドゥグリに駐在。それぞれ2軒の病院、診療所、避難キャンプ内診療所を支援し、避難者は無償で診療が受けられる。直近の数ヵ月は、マイドゥグリ周辺のキャンプに、給水と最低限の衛生環境を提供する活動を展開し、滞在者の疫学的監視を続けている。2015年には、診療11万6300件、分娩介助1330件、栄養失調児6000人に対応した。
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