混乱するオーダースーツの定義!を明快に解く!100周年への中期5ヵ年経営戦略
株式会社佐田(東京都千代田区岩本町、代表取締役社長佐田展隆)は、昨年2017年7月期決算の売上高は、
11年17億円から倍増して31億円と過去最高を達成し、続いて18年においても33.2億円と更に最高売上高を更新する見込みです。
店舗数も2011年14店舗から現在46店舗と、同業他社の20~30店舗と比較しても、揺るがないトップの位置を占め、
今後毎年6~8店舗を増強、創業100周年記念に当たる2023年には80店舗を達成します。
この機に、更なる業容拡大発展を目指し、今期の決算内容と今後の戦略に関しては次の通りです。
1.決算の内容・・・過去7年間の業績推移
2.今後の拡大戦略方針
【拡大戦略】
① 工場直販国内直営店舗「オーダースーツSADA」を現在の46店、売上高33億円から、
2020年に60店超、売上高40億円、創業100周年に当たる23年には80店超に拡大して、
売上高50億円超を目指します。
② 個人の体形にフィットしたオーダースーツ市場が拡大するのは好ましく、
今後も顧客満足度を追求し、SADAブランドの確立に努めてまいります。
低価格を武器に全国各地に出店攻勢をかけ、
他の追随を許さないリーディングカンパニーとしての揺がない地位を確立していく方針です。
【背景】
①青山商事(株)、(株)AOKI、(株)コナカなど既製服メーカーがオーダースーツ市場に参入し、
競争は激化の一途!
②小規模テーラー(仕立て店)の高齢化・廃業を主因に卸売りが急減していく現状から、弊社も現在
売上高の約35%を占める卸売りを、小売りへ転換を加速するし、数年後には15%迄に低下する見
通しです。
3.オーダースーツの定義について
ここ数年、「オーダースーツ」ブームが来ていると言われていますが、実際に、
大手既成スーツ量販店の既存店売り上げは、前年割れを続けているとの記事を目にする中、
弊社の既存店売上は、前年比108.6%増となる見通しとなっています。
一方で、世の中に「〇〇オーダースーツ」という言葉が氾濫し、定義が不明確なもの、
もともとの定義と市場での使われ方が乖離してしまっているもの等が散見されるのが現実です。
改めて、長い歴史を誇るオーダースーツ専門メーカー最大手の1社として、オーダースーツの製造技法の観点から、
世に氾濫する「〇〇オーダースーツ」という言葉の定義を整理しなければならないと感じておりました。
以下が弊社として分析した、各オーダースーツの定義となります。
【フルオーダースーツ】
①もともとは「フルハンドメイドオーダースーツ」の略であった。採寸、パターン起こし、
裁断、縫製、仕上げまで、全行程を手作業で行うことが条件。しかし現在、一切、機械を使わずに
「フルハンド」で仕立てる製造手法を採用している工場・工房は、趣味的なケースを除き日本には皆無に近い。
②その為、現在、「フルオーダースーツ」と呼ばれているものは、「フルハンドメイド風」という意味になっており、
どこまで自動化・機械化を進めたら「フルハンドメイド風」と言ってはいけないかの定義は不明確。
その結果、実は「うちの店のスーツはフルオーダーだ」と言った者勝ち状態になっている。
③一方で、特に若いエンドユーザーからのヒアリングの結果、「採寸結果から、
自分オリジナルのパターンを起こして仕立ててくれるスーツが『フルオーダースーツ』」という声が大勢を占めた。
この結果から、弊社では「フルオーダースーツ」とは、「採寸結果から、
お客様オリジナルのパターンを起こして仕立てるスーツ」と定義している。
市場での誤った認識
①しばしば「うちは仮縫いをするのでフルオーダースーツ」という主張を耳にする。
「仮縫い」とは、最初の採寸は粗々に大きめに取っておき、大きめの半製品のスーツを仕立て、
それを試着して貰い、改めて詰めるべき箇所を確認、半製品となったスーツの縫製を解いて、
パターン起こしより作り直すという工程のこと。
②使う生地が高級な場合などは、風合いの近い別の生地でこの仮縫い工程を行い、
使うパターンが確定してから、本当に使う生地の裁断を行う場合もある。
③つまり、この「仮縫い」とは、採寸とパターン起こしの手法の呼び名であり、
「フルハンドメイド風」かどうかの問題ではない為、製造する側から見た場合、
この主張には何の根拠も無い。実は現在の「うちは仮縫いをするのでフルオーダースーツ」という主張は、
自社製品を高額で売りたいが為のセールストークであるケースがほとんど。
④この「仮縫い」を経ることで、よりお客様の好みに合ったパターンが起こせるのは事実だが、
工場・工房と店舗との間を何往復もさせなければならず、手間も何重にもかかる。
その結果、費用対効果が悪いという判断で、他の手法でお客様のお好みのパターンを起こす手法が、
現在は主流となっている。
【イージーオーダースーツ】
①もともと本当の意味でのフルハンドメイドオーダーしか無かった時代に、
コンピューターを使ったパターン起こしの技法が、海外より入って来た。
このコンピューター、自動設計システム(CAD)を使って、
お客様お一人お一人のオリジナルパターン起こしを行う技術に、
当時のスーツアパレルトップだった「オンワード樫山」が名付けたのが
「イージーオーダーシステム」であった。
②この職人が手作業でパターンを起こすのではなく、CAD上でパターンを起こして製造するオーダースーツが、
「イージーオーダースーツ」と呼ばれる様になった。この「イージーオーダーシステム」は画期的で、
最も職人が腕を振るわなければならなかった「パターン起こし」という工程の、機械化・自動化を可能とした。
③その結果、オーダースーツの製造コストは飛躍的に低下したのである。
今は車にしても、建築物についても、CADを使って設計図を作成するのが当たり前の時代だが、
当時としては、オーダースーツ業界は、最新技術を導入した業界だったのである。
④(まとめ)「イージーオーダースーツ」とは、何と比べて「イージー」なのかと言うと、
職人が手作業でパターンを起こす「フルハンド」に比べて「イージー」という意味であった。
しかし「イージー」という言葉は、「いい加減な」というニュアンスもある様に、
決してポジティブな言葉ではない為、現在ではオーダースーツ業界でもほとんど使われなくなり、
「死語」となりつつある。
⑤この「イージーオーダーシステム」が、最先端の画期的な技術としてデビューした当時を知っている弊社技術者などは、
今だにこの言葉に誇りを持っているが、エンドユーザーの中で、この「イージーオーダースーツ」=「自動設計システム(CAD)
を使ってパターン起こしをして製造するオーダースーツ」という定義を知っている人がほとんど居なくなっている以上、
伝わらない言葉は使うべきではないというコミュニケーションの基本に従い、弊社内では使用していない。
【パターンオーダースーツ】
①もともとは百貨店などで販売する、ブランド既成スーツアパレルが、売り逃し防止の為に、
既成スーツ専門縫製工場に対し、バイオーダーでも追加製造することを迫ったのが始まり。
「〇〇の生地で、△△号で作ってくれ」というオーダーで製造するスーツのことを言う。
②かっては「サイズオーダー」などとも呼ばれた。パターン起こし機能は持っていない工場が製造する為、
出来合いのパターンを使って製造することになるが、現在では縫製段階で修正を加えられる、
裏地・ボタンの選択や着丈・裾丈程度のアレンジ程度は可能となっている。
③しかしお客様のオリジナルパターンを起こすことは出来ない為、既成スーツ同様、
身長とウェストの2軸でのみ人の体を分類した型紙に、お客様の体を押し込むことになる。
更には、上がり肩・下がり肩、猫背・反身、出尻・平尻、O脚等の体型補正には、
全く対応できない為、十分なフィット感は得られないケースが多い。
【セミオーダースーツ】
①この言葉は、もともと業界にも無い言葉であった。その為、明確な定義は無い。
巷での使われ方をヒアリングベースで分析すると、「フルオーダースーツ」に対する対義語として生まれて来た模様。
②そう考えると、市場で使われている「セミオーダースーツ」とは、「採寸結果から、
お客様オリジナルのパターンを起こして仕立てるスーツ」では無いオーダースーツという意味の様で、
主には「パターンオーダースーツ」を指している場合がほとんどである。
11年17億円から倍増して31億円と過去最高を達成し、続いて18年においても33.2億円と更に最高売上高を更新する見込みです。
店舗数も2011年14店舗から現在46店舗と、同業他社の20~30店舗と比較しても、揺るがないトップの位置を占め、
今後毎年6~8店舗を増強、創業100周年記念に当たる2023年には80店舗を達成します。
この機に、更なる業容拡大発展を目指し、今期の決算内容と今後の戦略に関しては次の通りです。
1.決算の内容・・・過去7年間の業績推移
2.今後の拡大戦略方針
【拡大戦略】
① 工場直販国内直営店舗「オーダースーツSADA」を現在の46店、売上高33億円から、
2020年に60店超、売上高40億円、創業100周年に当たる23年には80店超に拡大して、
売上高50億円超を目指します。
② 個人の体形にフィットしたオーダースーツ市場が拡大するのは好ましく、
今後も顧客満足度を追求し、SADAブランドの確立に努めてまいります。
低価格を武器に全国各地に出店攻勢をかけ、
他の追随を許さないリーディングカンパニーとしての揺がない地位を確立していく方針です。
【背景】
①青山商事(株)、(株)AOKI、(株)コナカなど既製服メーカーがオーダースーツ市場に参入し、
競争は激化の一途!
②小規模テーラー(仕立て店)の高齢化・廃業を主因に卸売りが急減していく現状から、弊社も現在
売上高の約35%を占める卸売りを、小売りへ転換を加速するし、数年後には15%迄に低下する見
通しです。
3.オーダースーツの定義について
ここ数年、「オーダースーツ」ブームが来ていると言われていますが、実際に、
大手既成スーツ量販店の既存店売り上げは、前年割れを続けているとの記事を目にする中、
弊社の既存店売上は、前年比108.6%増となる見通しとなっています。
一方で、世の中に「〇〇オーダースーツ」という言葉が氾濫し、定義が不明確なもの、
もともとの定義と市場での使われ方が乖離してしまっているもの等が散見されるのが現実です。
改めて、長い歴史を誇るオーダースーツ専門メーカー最大手の1社として、オーダースーツの製造技法の観点から、
世に氾濫する「〇〇オーダースーツ」という言葉の定義を整理しなければならないと感じておりました。
以下が弊社として分析した、各オーダースーツの定義となります。
【フルオーダースーツ】
①もともとは「フルハンドメイドオーダースーツ」の略であった。採寸、パターン起こし、
裁断、縫製、仕上げまで、全行程を手作業で行うことが条件。しかし現在、一切、機械を使わずに
「フルハンド」で仕立てる製造手法を採用している工場・工房は、趣味的なケースを除き日本には皆無に近い。
②その為、現在、「フルオーダースーツ」と呼ばれているものは、「フルハンドメイド風」という意味になっており、
どこまで自動化・機械化を進めたら「フルハンドメイド風」と言ってはいけないかの定義は不明確。
その結果、実は「うちの店のスーツはフルオーダーだ」と言った者勝ち状態になっている。
③一方で、特に若いエンドユーザーからのヒアリングの結果、「採寸結果から、
自分オリジナルのパターンを起こして仕立ててくれるスーツが『フルオーダースーツ』」という声が大勢を占めた。
この結果から、弊社では「フルオーダースーツ」とは、「採寸結果から、
お客様オリジナルのパターンを起こして仕立てるスーツ」と定義している。
市場での誤った認識
①しばしば「うちは仮縫いをするのでフルオーダースーツ」という主張を耳にする。
「仮縫い」とは、最初の採寸は粗々に大きめに取っておき、大きめの半製品のスーツを仕立て、
それを試着して貰い、改めて詰めるべき箇所を確認、半製品となったスーツの縫製を解いて、
パターン起こしより作り直すという工程のこと。
②使う生地が高級な場合などは、風合いの近い別の生地でこの仮縫い工程を行い、
使うパターンが確定してから、本当に使う生地の裁断を行う場合もある。
③つまり、この「仮縫い」とは、採寸とパターン起こしの手法の呼び名であり、
「フルハンドメイド風」かどうかの問題ではない為、製造する側から見た場合、
この主張には何の根拠も無い。実は現在の「うちは仮縫いをするのでフルオーダースーツ」という主張は、
自社製品を高額で売りたいが為のセールストークであるケースがほとんど。
④この「仮縫い」を経ることで、よりお客様の好みに合ったパターンが起こせるのは事実だが、
工場・工房と店舗との間を何往復もさせなければならず、手間も何重にもかかる。
その結果、費用対効果が悪いという判断で、他の手法でお客様のお好みのパターンを起こす手法が、
現在は主流となっている。
【イージーオーダースーツ】
①もともと本当の意味でのフルハンドメイドオーダーしか無かった時代に、
コンピューターを使ったパターン起こしの技法が、海外より入って来た。
このコンピューター、自動設計システム(CAD)を使って、
お客様お一人お一人のオリジナルパターン起こしを行う技術に、
当時のスーツアパレルトップだった「オンワード樫山」が名付けたのが
「イージーオーダーシステム」であった。
②この職人が手作業でパターンを起こすのではなく、CAD上でパターンを起こして製造するオーダースーツが、
「イージーオーダースーツ」と呼ばれる様になった。この「イージーオーダーシステム」は画期的で、
最も職人が腕を振るわなければならなかった「パターン起こし」という工程の、機械化・自動化を可能とした。
③その結果、オーダースーツの製造コストは飛躍的に低下したのである。
今は車にしても、建築物についても、CADを使って設計図を作成するのが当たり前の時代だが、
当時としては、オーダースーツ業界は、最新技術を導入した業界だったのである。
④(まとめ)「イージーオーダースーツ」とは、何と比べて「イージー」なのかと言うと、
職人が手作業でパターンを起こす「フルハンド」に比べて「イージー」という意味であった。
しかし「イージー」という言葉は、「いい加減な」というニュアンスもある様に、
決してポジティブな言葉ではない為、現在ではオーダースーツ業界でもほとんど使われなくなり、
「死語」となりつつある。
⑤この「イージーオーダーシステム」が、最先端の画期的な技術としてデビューした当時を知っている弊社技術者などは、
今だにこの言葉に誇りを持っているが、エンドユーザーの中で、この「イージーオーダースーツ」=「自動設計システム(CAD)
を使ってパターン起こしをして製造するオーダースーツ」という定義を知っている人がほとんど居なくなっている以上、
伝わらない言葉は使うべきではないというコミュニケーションの基本に従い、弊社内では使用していない。
【パターンオーダースーツ】
①もともとは百貨店などで販売する、ブランド既成スーツアパレルが、売り逃し防止の為に、
既成スーツ専門縫製工場に対し、バイオーダーでも追加製造することを迫ったのが始まり。
「〇〇の生地で、△△号で作ってくれ」というオーダーで製造するスーツのことを言う。
②かっては「サイズオーダー」などとも呼ばれた。パターン起こし機能は持っていない工場が製造する為、
出来合いのパターンを使って製造することになるが、現在では縫製段階で修正を加えられる、
裏地・ボタンの選択や着丈・裾丈程度のアレンジ程度は可能となっている。
③しかしお客様のオリジナルパターンを起こすことは出来ない為、既成スーツ同様、
身長とウェストの2軸でのみ人の体を分類した型紙に、お客様の体を押し込むことになる。
更には、上がり肩・下がり肩、猫背・反身、出尻・平尻、O脚等の体型補正には、
全く対応できない為、十分なフィット感は得られないケースが多い。
【セミオーダースーツ】
①この言葉は、もともと業界にも無い言葉であった。その為、明確な定義は無い。
巷での使われ方をヒアリングベースで分析すると、「フルオーダースーツ」に対する対義語として生まれて来た模様。
②そう考えると、市場で使われている「セミオーダースーツ」とは、「採寸結果から、
お客様オリジナルのパターンを起こして仕立てるスーツ」では無いオーダースーツという意味の様で、
主には「パターンオーダースーツ」を指している場合がほとんどである。
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