スタートアップ・アライアンス、第5回ジャパンブートキャンプで盛況を収める
- 韓国の将来有望なベンチャー企業10社、日本市場進出への足がかりを得る
日本進出を目指す韓国の将来有望なベンチャー企業を、日本の大企業と投資家に紹介する「第5回ジャパンブートキャンプ」が東京都内で9月18日~20日の3日間開催された。韓国の官民協力ベンチャー企業支援機関の「スタートアップ・アライアンス」が開催した今回のイベントは、2014年からスタートし、今年で5回目となる。
スタートアップ・アライアンスは毎年韓国のベンチャー企業約10チームを選定して共に東京を訪問し、日本市場進出の秘訣に関するセミナーを開催している。さらに韓国のベンチャー企業に関心を持つ日本の大企業とベンチャー投資家を招待し、デモデイ(Demoday)を行って日韓ベンチャー企業間の交流を促進してきた。
今回のジャパンブートキャンプでは、AIで胎児の超音波写真を生後の写真に変換するALETHIOや、AIを応用し、携帯電話のカメラで手軽に計れる血圧計を開発したDeepMedi、自動走行車やドローンに使われるレーダーを開発したSOS Labs、人体の頭の動きを分析し、正しい姿勢で運動できるよう助けるウェアラブルランニングの運動姿勢ソリューションを開発するBeflexなど、高い水準の技術を持つテクノロジーベンチャー企業が多く参加し、日本進出を模索した。
今回のジャパンブートキャンプは特に、グローバル革新の生態系と日本を繋ぐPlug&Play Japanと、世界最大のシェアオフィスベンチャー企業のWeWork Japanの協力を得て、デモデイのイベントが行われた。
18日には、渋谷にあるPnP Japanで10社のベンチャー企業がミニデモデイを行い、神宮前のWework Icebergで「Korean Startup Night」イベントを開催し、好評を得た。20日にはTwitter Japanを訪問し、日本でのSNSマーケティング方法について学んだ。また夜にはグローバルベンチャー企業に投資するベンチャーキャピタル・Global Brainの渋谷本社を訪問し、「Global Brain Night Pitch」を行い韓国のベンチャー企業を紹介する場を設けた。
日本のIT企業で働いたり、創業した在日韓国人と交流する「日本の韓国人」イベントもK’meetupと共に開催された。 なお、韓国企業のグローバル進出を支援する韓国の政府機関であるKOTRA東京ITセンターで、日本市場セミナーを開催し、日本ベンチャー企業の投資の動向とベンチャー企業の日本進出ノウハウ、マーケティング方法などを共有した。
3日間に渡って開催されたイベントは、グローバルベンチャー企業イベント「Tech in Asia Tokyo 2018」への参加で幕を閉じた。ジャパンブートキャンプに参加した10社がこのイベントで、ブースの運営や参観を通して日本で顧客と交流し、新たな事業チャンスを模索した。
韓国中小ベンチャー企業部によると、2013年の韓国ベンチャー企業の投資金額は約138億円であったのに対し、2017年には約237億円と4年間で約72%増加した。今年は総投資額が300億円をはるかに超え、至上最高の投資記録を更新すると予測される。韓国政府は、補正予算を投入し、ベンチャー投資金額と各種プログラムを増やしており、このようなベンチャー投資ブームがつづくと見込まれる。また、サムスン電子、LGエレクトロニクス、現代自動車、Naverなど韓国を代表する大手企業も社内に創業支援プログラムを設け、ベンチャー投資金額を増やしている。
スタートアップ・アライアンスのイム・ジョンウク・センター長は「韓国のベンチャー企業は、国内の市場に留まっているだけではユニコーン企業への成長は難しいため、グローバル志向が強い。優秀な人材と優れた技術を持つ韓国のベンチャー企業が、オープンイノベーションを必要とする日本企業とシナジー効果を生み出すことを期待する」と述べた。
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