【鹿児島県・ジェンダー平等】合同会社hataoriが若者を対象にしたワークショップを開催し、『かごしまのジェンダー平等を推進するシンボル』を発表
鹿児島県の若者約90名が参加したジェンダー平等に向けたワークショップ「#わたしはわたし」を開催し、そこで生まれた声をもとにシンボルを制作し、発表しました。
◆企画の背景
SDGsのゴールの一つに掲げられている「ジェンダー平等」ですが、2021年3月に発表された「ジェンダー・ギャップ指数2021」によると、日本は調査対象の156カ国中120位という結果となっています。また、鹿児島県が平成28年度に実施した男女共同参画に関する県民意識調査によると 「夫は外で働き,妻は家庭を守るべき」という考え方について,はじめて否定 (48.3%)する人が肯定(45.8%)する人を上回りましたが,平成28年度 男女共同参画社会に関する世論調査(内閣府)と比較すると否定する人の割合は 6.0ポイント下回っています。そこで、鹿児島県男女共同参画室では、『鹿児島県民一人ひとりが個性と能力を十分発揮できる,持続可能な活力ある「ジェンダー平等な鹿児島」の実現』を目指して、若者がジェンダー平等をテーマに、体験や想いを意見交換する場を開くことになりました。その委託事業を合同会社hataoriで受託させていただきました。
私たちはジェンダー平等へ向けて、ムーブメントの火種にしようと、全ての県民が掲げることができる、かごしまのジェンダー平等を推進するシンボルの制作まで行いました。
◆弊社の企画意図
本企画は、鹿児島が日本のジェンダー平等を推進していくリーディングエリアへとなっていく未来を見据えています。その上で、シンボルの制作意図は2つあります。一つ目は、男尊女卑という言葉が未だ根強く残っている鹿児島県で、若者を対象に「ジェンダー平等」というテーマでワークショップを繰り返すことだけでは、世の中の変化に対する後押しとして力強さに欠けると感じました。二つ目は、その上で、ジェンダー平等が誰にとっても無意識のものとして扱われていくようになるために、まずは意識を向けてもらうために、分かりやすい旗のようなものが必要だと感じました。
シンボルを制作することで、ジェンダー平等というテーマがファッション化してしまうことも危惧しましたが、まずは、多くの人の意識を向けてもらうことが必要であると判断し、シンボルの制作へ踏み切りました。
また、「#わたしはわたし」という名称は、「誰もがジェンダーに囚われることなく、あらゆる人が、自分らしさを表現できるような世の中を目指している」という世界観を表すことを意図し、名付けました。
◆ワークショップの概要
2021年10月に全3回のワークショップを行いました。ワークショップは、パネルディスカッションとグループワークの2部構成です。全3回とも、会場と話題提供者が変わるので、参加者は好きな会に申し込みできる形式でした。県内在住もしくは在勤の10代から30代までを対象に募集し、延べ90名ほどが参加。高校生から主婦の方まで幅広くご参加いただきました。
<各ワークショップでの話題提供者の皆さん>
▷第1回:2021年10月10日(土) @霧島市
<話題提供者> 白水 純平氏(ひより保育園 園長)/ 久保 彩華氏(人材会社勤務)
▷第2回:2021年10月17日(土) @薩摩川内市
<話題提供者> 伊達 あすみ氏(一般社団法人鹿児島天文館総合研究所Ten-Lab 理事長)/ 飯塚 隆氏(株式会社南九州ファミリーマート 代表取締役社長)
▷第3回:2021年10月30日(日) @鹿児島市
<話題提供者> 飯伏 正一郎氏(RHYTHMOS デザイナー)/中村 涼夏氏(鹿児島大学・Fridays For Future オーガナイザー)
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◆シンボルデザインの意図
ワークショップで生まれたキーワードを元に、添付画像の通りのコンセプト・色・形を決定しました。
コンセプト:みんなが自由に選んで掲げられる、主張としての“旗”
色:ピンク(心・愛・尊重すること=気持ち)
きいろ(希望・成長・若者・ポジティブ)
みどり(成長・優しい気持ち・やわらかい・調和)
あお(誠実さ・落ち着き・冷静)
しろ(純粋さ・公正・無垢・スタート)
形:#モヤモヤ...心に浮かんだモヤモヤする気持ち/まずはモヤモヤが“ある”ことを知る
#カケラ...1人1人の思い、希望、多面性/大切にしたいことが凝縮しているもの
#2面性...受け入れる/切り離せないこと/みんな持っている男性の面・女性の面/無限(∞)
3つの形を平面で重ねたパターンをランダムに制作し、ワークショップの参加者と協議した結果、形と色を組み合わせ、画像の通り4つのパターンとして制作いたしました。
シンボルデザインに関してはこちらのPDF資料をご参照ください。
https://prtimes.jp/a/?f=d86028-20220114-98b1badedf3f575b415fd66e2a1925d3.pdf
◆コメント
【鹿児島県男女共同参画室長】瀬戸口 弘美さま
令和3年は、社会的に「ジェンダー平等」が注目された年でした。この年、かごしま若者会議の取組が始まりました。会議を通して、皆さんとジェンダー平等をテーマに語り合う時間を共有できたことをうれしく思います。会を重ねる毎に「自分らしく生きる、心豊かに暮せるジェンダー平等な鹿児島」への様々な思いが綴られ、また、若者
のリアルなメッセージとしてSNSでの情報発信もなされ、シンボルにもまとめられました。この取組が、次代を担う若者の気づきや行動の一歩として広がっていったなら、ジェンダーギャップが解消され、誰もが望む生き方ができる鹿児島により近づけるのではないか。そんな気がしてなりません。
【デザイナー】中野 由貴さま
ジェンダー平等とは何か。私自身、何度も自問自答し、たくさん頭を悩ませました。しかし、ワークショップの中で、それぞれが日々抱えている悩みや違和感の話を聞くうちに、まずはこの「違和感」を抽象的なビジュアルとして「視覚化」し、意識するところからはじめることが、ジェンダー平等への一歩になるのではと考えました。最初から理解し合おうとするのではなく、まずは悩んでいる人がいることを知る。そして、目の前のできることから取り組んでいく。一人一人がそうやって動くことで、少しでも暮らしやすい世の中になることを願っています。今後、このシンボルデザインがかごしまのジェンダー平等の未来にどう生かされていくのか、とてもワクワクしています。
【アドバイザー】門田 晶子さま(合同会社Go! Kagoshima 代表/NPO法人 薩摩リーダーシップフォーラムSELF 理事)
企画段階からこの事業に関わる機会をいただき、終始ワクワクしっぱなしだった。高橋氏とチームメンバーは「ジェンダー平等」について、全ての関係者がとことん考え、モヤモヤしながらも何らかの行動を起こすように仕掛けた。結果、まさに多様性を体現する、「選べる」シンボルマークが意表を突いた。これらのマークは鹿児島県の男尊女卑イメージを覆すだけでなく、デザイナー中野由貴さんのようなクリエイティブ人材が活躍する地域であるということも発信する。鹿児島県って「#わたしはわたし」な土地柄なんですよー、と自慢できる日々がニューノーマルになる。そんな未来に向けて私たちのつくる新しいストーリーの始まりを予感させる。
◆#わたしはわたし については、こちらもご参照ください
・発表会の様子:https://youtu.be/VMFESy7gdTc
・シンボル発表ムービー:https://youtu.be/pPauHhy1s1g
・募集記事:https://note.com/hataori10/n/na4ae6916e44a
・第1回開催レポート:https://note.com/hataori10/n/n38a69e32a8a3
・第2回開催レポート:https://note.com/hataori10/n/n589b6c0d7dd6
・第3回開催レポート:https://note.com/hataori10/n/nf6be90052b73
◆会社概要
合同会社hataoriは鹿児島県鹿児島市にある、2021年5月に創業した小さな会社です。
「楽しそうな人で溢れる社会を、関わるすべての人と共創する」ことを理念に、学生向けの就活イベントの開催、企業の新卒採用の支援、地域づくりに関する場づくりやプロジェクトの企画・運営など、若者と地域社会がゆるやかにつながる関係性のデザインをしています。
会社名:合同会社hataori
所在地:鹿児島県鹿児島市中央町5-15-305
代表者:代表社員 髙橋空雅
設立:2021年5月 前身団体は2018年に設立
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