住宅建設時にかかるCO2排出量(イニシャルCO2)を通常仕様より12.3%削減!
~慶應義塾大学×安成工務店の進歩的な取り組み~
福岡県・山口県で自然素材の「呼吸する木の家」を建設する株式会社安成工務店は、慶應義塾大学理工学部の伊香賀俊治教授の指導の下、木造住宅を建築する際に排出するCO2(イニシャルCO2)を、生産段階・流通段階から追って算出しました。その結果、外国産木材と一般的な樹脂建材や石油系鉱物系断熱材を用いて建築した木造住宅と比較し、1棟につき約4.5トン(12.3%)のCO2を抑制できていることが分かりました。
■取り組み内容
福岡県・山口県で自然素材の「呼吸する木の家」を建設する株式会社安成工務店(本社:山口県下関市、代表 安成信次)は、2021年7月、慶應義塾大学理工学部の伊香賀俊治教授が国土交通省の補助事業で開発を担当した「LCCM※評価ツール」を用い、その指導の下、木造住宅を建築する際に排出するCO2(イニシャルCO2)を、生産段階・流通段階から追って算出しました。
その結果、外国産木材と一般的な樹脂建材や石油系鉱物系断熱材を用いて建築した木造住宅と比較し、1棟につき約4.5トン(12.3%)のCO2を抑制できていることが分かりました。
この12.3%削減は、(1)新聞紙をリサイクルした断熱材デコスファイバー、(2)構造材の天然乾燥、(3)床の無垢材や壁の珪藻土仕上げ、などによるものです。国産材の木の家でつくる自然素材型住宅の製造時CO2の少なさが証明されました。
安成工務店では毎年120棟前後の木造戸建て住宅を引き渡ししているため、年間で約540トンのCO2の排出抑制が期待されます。540トンというCO2の量は、1年間に40年生のスギの森約61ヘクタール(東京ドーム13個分)が吸収する量に相当します。安成工務店はこれからも脱炭素を目指します。
※LCCM住宅とは、ライフサイクルカーボンマイナス住宅のことで、建築から廃棄までを通してCO2排出量がマイナスになる住宅のことをいう。
■取組の背景
1991年、日本建築学会の委員会で建築物のライフサイクル全体のCO2を算定する手法を確立しようという機運が高まり、国土交通省がLCCM住宅の推進を打ち出しましたが、一般の住宅会社で自社が建てる住宅のイニシャルCO2の算出を行っている例は少ない状況です。そのような中、地域工務店である安成工務店では、平成元年から環境共生住宅を作り始め、平成6年から断熱材に新聞紙をリサイクルしたデコスファイバー「デコスドライ工法」を標準採用し、平成8年から木材も近県産のスギ材を使用し、平成20年から天然乾燥構造材の採用に取組み現在に至っています。
そのため、今後の自社の住宅の製造時のCO2削減に取り組むためにも、まず、現在通常建てている標準仕様の住宅の製造時CO2を算出することとしました。
この分野で先導的な慶應義塾大学の伊香賀教授に相談したところ、自社で計算するためのノウハウをご教授頂くこととなり、2021年4月末から7月まで、約3か月の間、伊香賀教授の指導を受け、安成工務店が建築する一般的な規模と仕様の木造住宅を建築する際に排出するCO2量の算出をしました。
■今後の展開
まずはLCCM住宅の計算のスタート時点である、イニシャルのCO2を確認することができたので、ここからライフサイクル全体のCO2計算を進めることが可能となりました。また、自社の計算チームが算出方法を習得することができたことによって、今後、新築住宅のどの設備やどの仕様を見直せば、よりCO2が減らせるか、改善する土壌が生まれています。いち地域工務店である安成工務店が行った先進的な取り組みを全国にPRすることにより、他の工務店のLCCM住宅建築への参入を促し、その普及を後押ししていきたいと考えています。またこの結果を活かして、お客様にとって、地球環境にとってよりいい建物を作って参ります。
■伊香賀俊治(いかがとしはる)教授プロフィール
慶應義塾大学 理工学部システムデザイン工学科教授/建築と都市を対象とした持続可能性工学を研究。内閣官房、国土交通省、文部科学省、経済産業省、環境省、厚生労働省などの建築・都市関連政策に関する委員を務める。
福岡県・山口県で自然素材の「呼吸する木の家」を建設する株式会社安成工務店(本社:山口県下関市、代表 安成信次)は、2021年7月、慶應義塾大学理工学部の伊香賀俊治教授が国土交通省の補助事業で開発を担当した「LCCM※評価ツール」を用い、その指導の下、木造住宅を建築する際に排出するCO2(イニシャルCO2)を、生産段階・流通段階から追って算出しました。
その結果、外国産木材と一般的な樹脂建材や石油系鉱物系断熱材を用いて建築した木造住宅と比較し、1棟につき約4.5トン(12.3%)のCO2を抑制できていることが分かりました。
この12.3%削減は、(1)新聞紙をリサイクルした断熱材デコスファイバー、(2)構造材の天然乾燥、(3)床の無垢材や壁の珪藻土仕上げ、などによるものです。国産材の木の家でつくる自然素材型住宅の製造時CO2の少なさが証明されました。
安成工務店では毎年120棟前後の木造戸建て住宅を引き渡ししているため、年間で約540トンのCO2の排出抑制が期待されます。540トンというCO2の量は、1年間に40年生のスギの森約61ヘクタール(東京ドーム13個分)が吸収する量に相当します。安成工務店はこれからも脱炭素を目指します。
※LCCM住宅とは、ライフサイクルカーボンマイナス住宅のことで、建築から廃棄までを通してCO2排出量がマイナスになる住宅のことをいう。
■取組の背景
1991年、日本建築学会の委員会で建築物のライフサイクル全体のCO2を算定する手法を確立しようという機運が高まり、国土交通省がLCCM住宅の推進を打ち出しましたが、一般の住宅会社で自社が建てる住宅のイニシャルCO2の算出を行っている例は少ない状況です。そのような中、地域工務店である安成工務店では、平成元年から環境共生住宅を作り始め、平成6年から断熱材に新聞紙をリサイクルしたデコスファイバー「デコスドライ工法」を標準採用し、平成8年から木材も近県産のスギ材を使用し、平成20年から天然乾燥構造材の採用に取組み現在に至っています。
そのため、今後の自社の住宅の製造時のCO2削減に取り組むためにも、まず、現在通常建てている標準仕様の住宅の製造時CO2を算出することとしました。
この分野で先導的な慶應義塾大学の伊香賀教授に相談したところ、自社で計算するためのノウハウをご教授頂くこととなり、2021年4月末から7月まで、約3か月の間、伊香賀教授の指導を受け、安成工務店が建築する一般的な規模と仕様の木造住宅を建築する際に排出するCO2量の算出をしました。
また、同一プランを一般的な樹脂建材及び石油鉱物系断熱材に置き換えた場合のCO2算出も併せて行い、標記の結果を導き出しました。
■今後の展開
まずはLCCM住宅の計算のスタート時点である、イニシャルのCO2を確認することができたので、ここからライフサイクル全体のCO2計算を進めることが可能となりました。また、自社の計算チームが算出方法を習得することができたことによって、今後、新築住宅のどの設備やどの仕様を見直せば、よりCO2が減らせるか、改善する土壌が生まれています。いち地域工務店である安成工務店が行った先進的な取り組みを全国にPRすることにより、他の工務店のLCCM住宅建築への参入を促し、その普及を後押ししていきたいと考えています。またこの結果を活かして、お客様にとって、地球環境にとってよりいい建物を作って参ります。
■伊香賀俊治(いかがとしはる)教授プロフィール
慶應義塾大学 理工学部システムデザイン工学科教授/建築と都市を対象とした持続可能性工学を研究。内閣官房、国土交通省、文部科学省、経済産業省、環境省、厚生労働省などの建築・都市関連政策に関する委員を務める。
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