OVERGROUNDが戦後美術の前衛グループ「集団蜘蛛」として活動したアーティスト、森⼭安英の個展「YASUHIDE MORIYAMA」展を4月7日(金)より開催。
森山安英は1936年福岡県八幡市(現・北九州市八幡東区)に⽣まれ、60年代初頭から作品制作を始めます。前衛美術グループ「九州派」に強い影響を受けながら、68年に地元作家たちとともに「集団蜘蛛」を結成。まもなく3⼈のメンバーに少数精鋭化されると、既存の美術団体や権威、さらに同時代の前衛運動も標的に、あらゆる芸術表現を否定する過激なハプニングを繰り返しました。
70年に、福岡県⽴伝習館⾼校の教師処分に反対する運動に参加し、公然猥褻物図画陳列罪で逮捕され、裁判闘争は73年まで続きました。その後、15年の⻑い沈黙を経て、87年から銀⼀⾊の絵画作品の制作を開始し、現在に⾄るまで⼤量の絵画作品を残しています。
本展では、森山が活動再開後の、1989年から1999年にかけての10年間に制作された絵画作品を14点を発表します。筆で描くのではなく、絵具を流し込むことでオールオーバーの画面を構成していく独特の手法により、「描く」という行為自体、あるいは絵画それ自体を根本から問い直しています。
戦後の美術史を力強く駆け抜けた森山が、20世紀末に取り組み続けた絵画作品を通じて、日本の美術史を再考するきっかけになれば幸いです。
- アーティストプロフィール
森山安英は1936年八幡市(現・北九州市八幡東区)生まれ。現在も北九州市戸畑在住のアーティスト。1955年に佐賀大学特設美術科に入学したが、間もなく除籍となる。1960年代初頭から作品制作を始めると同時に、街頭で検便用のマッチ箱に汚物を入れ、街頭で配る等、過激なパフォーマンスを行った。この時期、先行する前衛美術グループ「九州派」の強い影響を受けながら、1968年に地元作家たちとともに「集団蜘蛛」を結成し、まもなく3人のメンバーに少数精鋭化されると、既存の美術団体や権威、さらに同時代の前衛運動も標的に、あらゆる芸術表現を否定する過激な ハプニングを繰り返した。
1970年、福岡県立伝習館高校の教師処分に反対する運動に参加し、公然猥褻物図画陳列罪で逮捕され、裁判闘争は1973年まで続いた。その後、15年の長い沈黙を経て、1987年から銀一色の絵画作品の制作を開始し、現在に至るまで大量の絵画作品を残してきた。初期作品は、全面銀色のオールオーバーな抽象絵画で、絵の具を流し込む技法が特徴であり、その後2000年以降は、豊富な色彩やかたちの具象的絵画を主に制作している。
宮川敬一監督作品「MORIYAMA」から引用
テキスト: 岩本史緒(Fumiwo Iwamoto)
- 展覧会詳細
YASUHIDE MORIYAMA | 森山安英 個展
2023年4月7日[金]- 5月28日[日] 13:00-19:00 火水休み
〒812-0017 福岡県福岡市博多区美野島1丁目17-5-2F
会場 OVERGROUND
企画協力 Art Technologies株式会社
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