猫が「いたみ」を抱えている表情を検出するAIを開発
動物のいたみ研究会(代表:枝村一弥・日本大学)と株式会社Carelogy(本社:東京都中央区 代表取締役社長:崎岡豪)は、猫が「いたみ」を抱えている表情を検出するAI(CPD: Cat Pain Detector)を共同で開発しました。
猫は痛みを隠す傾向があることから、犬よりも疼痛を抱えていることに気づくことが難しいとされています。これまでに、猫の痛みを評価する様々な手法がありましたが、そのほとんどが動物病院のスタッフや飼い主の主観的評価によるもので、観察能力や訓練の度合いによって評価に差が生じてしまっていました。
そこで、動物のいたみ研究会は、株式会社Carelogyと共同で、痛みを抱えている猫は表情に変化が生じるということに着目し、猫の顔の表情をAIで分析することで、猫が「痛みを抱えている顔」をしているか否かを判別できるツールの開発を行いました。そして、この度、90%以上の精度で「猫が痛みを抱えている表情」をAIで判別できるアプリの開発に成功しました。
CPDは、猫の顔の写真を撮影するか、過去に撮影した写真から選択してアップロードすることで、数秒以内に「痛みの表情」があるか否かを判別します。CPDは、動物のいたみ研究会公式ホームページ(https://dourinken.com/forum/itamiken/)やFacebookだけでなく、株式会社Carelogy のホームページ(https://cpd.carelogy-japan.com/)からもアクセスすることができます。多くの飼い主の皆様に日常的に使って頂けるように、無料でかつシンプルなサービスになっています。本アプリをは、飼い主に猫が痛みを抱えている可能性に気づいてもらい、動物病院に行くきっかけとして活用いただけます。本アプリは、主に急性痛の検出を目的に開発されていますが、今後は慢性痛の検出を可能とする機能も搭載していく予定です。
動物のいたみ研究会は、2003年に公益財団法人動物臨床医学研究所(理事長:山根義久)の傘下に発足した研究団体で、「動物も痛みを感じており、それに気づいて解放してあげること」を重大な使命として、動物の「いたみ」に関する様々な普及および啓発活動を行っています。
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