ITbookホールディングス株式会社に対する株主提案権の行使について
2023年6月1日
報道関係者 各位
ITbookの企業価値向上を目指す株主の会
ITbookホールディングス株式会社に対する株主提案権の行使について
「ITbookの企業価値向上を目指す株主の会」(以下「当会」といいます。)は、恩田饒および株式会社ホワイトストーンで構成され、当会の構成者並びに当会への賛同者を含め、現時点でITbookホールディングス株式会社(東証グロース：証券コード1447、以下「ITbook」といいます。)の普通株式7.55％(2023年3月31日時点)を保有しています。
当会は、ITbookが世の中に新しい価値を提供し、企業として健全に成長し続けることで、確実に企業価値を向上させることができると考えております。そのために、2023年4月21日付けで、ITbookに対し、本年6月開催予定の定時株主総会(以下「本総会」といいます。)での取締役選任議案について、現在の取締役全員を刷新し、新たな取締役体制にすることを求める株主提案(以下「本提案」といいます。)を行いました。
当会は、本提案が本総会で承認可決されることによってITbookのコーポレート・ガバナンス体制が強化され、経営能力が飛躍的に向上し、もってITbookの持続的な企業価値向上に資するものと考えています。
以下、当会が本提案を行うに至った考えと本提案の内容をお伝えいたします。
1．本提案の理由
ITbookは、2009年11月から2021年3月まで（サムシングホールディングス株式会社と経営統合する前のITbook株式会社での期間を含む）、恩田氏が代表取締役として経営に携わり、その間目覚ましい成長を遂げました。しかし、恩田氏が経営から退いた後、ITbookは無配を続け、その企業価値は向上していません。
恩田氏は、同氏が退任以降、ITbookやその子会社の経営の要であった多数の幹部人材の離職などの話を聞き、このままでは企業価値のさらなる毀損が避けられない状況であると憂慮し、株主や従業員のためにはこの状態を放置できないと考え、経営陣を刷新し、自らが復帰して経営を立て直さざるを得ないとの考えに至ったものです。
実際にITbookは、本年5月18日付けで、連結子会社である株式会社サムシングにおける経理担当マネージャーによる約6,700万円にも及ぶ横領事案が発生したことを開示しており、そのガバナンス体制が深刻な危機にあることを露呈しています。さらに本年5月30日付けで、この不正事案による影響で2023年3月期の決算関連手続きが完了できないとの理由で、すべての株主の皆様の意思を問う本総会について継続会を開催することを発表しています。この総会運営のあり方だけでも、ITbookの取締役会が、すでにして株主価値を毀損していることが明らかです。
また、株式会社ホワイトストーンは、こうした恩田氏の考えに賛同し、ITbookの企業価値向上のために本提案を共同で行っています。過去、ITbookの企業価値（時価総額）を100倍にした恩田氏に再度経営を委ね、他の取締役も一新することにより、的確な経営判断とともにコーポレート・ガバナンス体制を構築し、ITbookの株主に対して適正な配当を実現することを目指しています。なお、恩田氏は、ITbookの取締役として復帰した場合には、報酬を一切受領しない意向です。
2.本提案の内容（取締役候補者について）
恩田氏は、2009年11月にITbook株式会社の代表取締役社長に就任して以来、約12年8カ月間、同社およびその持ち株会社であるITbookホールディングスの経営に邁進しました。この経験からも、現在のITbookを立て直し、ITbookの企業価値を向上させるためには恩田氏に取締役として経営を担ってもらうことが最適であると考えています。また、社外取締役候補者として4名を選任したいと考えています。当該候補者は、それぞれに専門性と経験を有し、多角的かつ大局的な目線で執行部門を監督することで、ITbookのガバナンスを機能させるよう改善が可能となると考えています。各取締役候補者の略歴等は、別紙をご覧ください。
以 上
＜別紙＞
取締役候補者は以下の通りです。
候補者1.
恩田 饒
おんだ ゆたか
■略歴
東京大学卒業後大和証券に入社、米国大和証券社長、常務取締役を経て証券団体協議会常任委員長などを歴任し、2009年にITbook社長就任、2021年退任。その傍ら、日経コラム「大機小機」の執筆（1992年～94年）を担当。著書多数あり、近著では「実録バブル金融秘史」を本年1月上梓。88歳。
■取締役候補者とした理由
恩田が社長に就任した2009年、当社の売上高は3億円程度でしたが、2021年には約80倍の約256億円まで引き上げ、2,000人程度であった株主は2万人にまで増加しました。この経験からも、また、様々な会社の経営に携わった知見からも、現在のITbookを立て直し、企業価値を向上させるためには恩田が経営を担うことが最適と考えます。
候補者2.
立山 純子
たてやま じゅんこ
■略歴
弁護士。現在、第一中央法律事務所所属。
外国法共同事業法律事務所リンクレーターズ、外務省国際協力局気候変動課等を歴任。42歳。
■取締役候補者とした理由
立山氏は弁護士として、法務に関する高度な専門知識を有しています。
また、外国法共同事業法律事務所および外務省国際協力局気候変動課に勤務経験があり、国際的な経験・知見を有しています。このことから、今後の当社の企業価値向上における有益な提言が期待できると考えています。
独立社外取締役候補。東京証券取引所に独立役員として届出予定。
候補者3.
中嶋 英吉
なかじま ひでよし
■略歴
日本ユニバック（株）（現BIPROGY（株））、（株）アルゴ２１（現キヤノンITソリューションズ（株））、（株）早稲田システム研究所（現早稲田システム開発（株））専務取締役等を歴任。65歳。
■取締役候補者とした理由
中嶋氏はIT業界における豊富な経験を有しており、当社の中核事業の監督・助言に貢献できる専門的知識を有しています。また、複数の会社の取締役を経験しており、企業経営についても広範な知見を備えています。このことから、今後の当社の企業価値向上における有益な提言が期待できると考えています。
独立社外取締役候補。東京証券取引所に独立役員として届出予定。
候補者4.
中川 隆進
なかがわ たかのぶ
■略歴
大蔵省（現財務省）神戸税関長、大蔵官房金融検査部長、日銀政策委員会大蔵省代表委員、第二地方銀行協会副会長・専務理事、（株）トマト銀行取締役社長、同取締役会長を歴任。78歳。
■取締役候補者とした理由
中川氏は財務・金融の中枢機関である大蔵省（元財務相）にて要職を歴任し、財務・金融のみならず、経済全般に関する専門的かつ豊富な知見と幅広い見識を有しております。また、金融機関の経営者としての経験を有しております。このことから、今後の当社の企業価値向上における有益な提言が期待できると考えています。
独立社外取締役候補。東京証券取引所に独立役員として届出予定。
候補者5.
佐藤 純夫
さとう すみお
■略歴
現在、佐藤純夫税理士事務所代表。
東京国税局査察部 査察官、東京地方検察庁特別捜査部 主任捜査官、東京国税局査察部 次長、芝税務署 所長を歴任。65歳。
■取締役候補者とした理由
佐藤氏は長らく東京国税局や東京地方検察庁の要職を歴任し、現在は税理士として活躍しています。税務および企業会計に関する高度な知見と経験を有していることから、今後の当社の企業価値向上における有益な提言が期待できると考えています。
独立社外取締役候補。東京証券取引所に独立役員として届出予定。
候補者6.
吉森 章
よしもり あきら
■略歴
現在、（株）NEW ART HOLDINGS専務取締役。NEW ART DIAMONDS（SINGAPORE）PTE. Ltd., Director。
住友化学工業（株）、日本アーンストアンドヤングコンサルティング（株）、Lush Inc. 副社長兼（株）ラッシュジャパン社長、（株）コトブキホールディングス（株）代表取締役社長、（株）NEW ART HOLDINGS取締役社長等を歴任。74歳。
■取締役候補者とした理由
吉森氏は長年にわたり、国内外の複数の企業において経営に携わった豊富な経験から、グローバルな企業経営に精通しているとともに、国内外の経済事情について幅広い見識を有しています。恩田とともに、ITbookホールディングスの企業価値を向上させる経営者として最適と考えます。