奈良にルーツがある日本の食文化に触れる6つのツアーを実施。食を軸にした奈良県の新たな観光ブランドイメージ構築を推進。
〜観光庁・地域一体型ガストロノミーツーリズムの推進事業として採択〜
これらの実施は、観光庁・地域一体型ガストロノミーツーリズムの推進事業として、<「日本の食の聖地巡礼・NARA」奈良の伝統ガストロノミーツーリズム構築・発信・海外販路拡大事業>が採択されたことにともなうものです。
令和4年度に『日本の食の聖地巡礼・NARA』プロジェクトの商品開発事業が観光庁「地域独自の観光資源を活用した地域の稼げる看板商品の創出事業」として採択され、その推進を宣言、モデルツアーの実施等を昨年度に行いました。本年度の観光庁からの採択事業においては、対象をインバウンド向けとして、奈良の酒や奈良をルーツとする食などをテーマにしたツアーを6つに拡充してのトライアル実施と、ツアーに対応した英語ツールの制作を行います。魅力ある観光商品やツールを創出し、県内の観光関連事業者と共有することで、より多くの事業者が商品販売を展開しやすい環境をつくり出していくことを目指します。
公式サイト:https://exploring-nara.jp (日本語)
Official Website (English): https://exploring-nara.jp/en/
English version Press release:
https://prtimes.jp/a/?f=d130596-1-80295520c5537f3503453a5f2fdbf7fd.pdf
*「日本の食の聖地巡礼・NARA ステイトメント 」(日本語&英語)
https://prtimes.jp/a/?f=d130596-1-707de6a51183316ede710b7177828591.pdf
*『日本の食の聖地巡礼・NARA』推進プロジェクトについて:
2025年に奈良県への観光入込客数5,100万人達成へ向けて、オール奈良の協働による観光・文化振興プロジェクトです。本プロジェクトは昨年(2022年)発足し、大阪・関西万博(2025年)も視野に入れながら、5カ年(2022年〜2026年)の活動を予定しています。奈良の観光の魅力を高め、観光誘致を活性化させることを目的として、“日本の食のルーツ・DNAは奈良にあり”をコンセプトに奈良の新しいブランドイメージの構築に向けた活動をしています。
*『日本の食の聖地巡礼・NARA』プロジェクト連携メンバー:
奈良県ビジターズビューロー、奈良商工会議所、奈良県酒造組合、奈良県菩提酛による清酒製造研究会、菩提山正暦寺、奈良市ホテル協議会、奈良県旅館・ホテル生活衛生同業組合、ソーシャル・サイエンス・ラボ、地方創生コンサルタント・海豪うるる
●奈良のインバウンド観光の課題・プロジェクトの背景
奈良県への観光入込客数は、コロナ禍で2020年には2,280万人ほどに落ち込みました(2019年/4,502万人)。奈良県は、2025年時点での観光入込客数5,100万人達成を目標としていますが、今年に入って大阪や京都といった近隣の観光地が活気を取り戻す中で、奈良は依然としてコロナ前の勢いに至らない現状です。
奈良におけるインバウンド向け観光については、英語や多言語対応により、魅力的な観光商品の創出の可能性があります。しかし、コロナ禍でSNSやインターネット媒体を通じた情報収取・発信の普及、活用が進む中で、奈良の観光についても国内外への積極的な情報発信が急務であると認識しています。
そこで、今回の6つのツアー商品のトライアルにおける英語の説明ツールの制作やガイド講習の実施、ノウハウの共有を進め、トライアル後には、県内の観光関連事業者が活用できるようにオープンにしていくことで、英語話者に対する対応の充実に貢献をしていきます。
【トライアルを実施する6つの体験プログラム、ツアーの開発と実施】
2023年10月から1月にかけ、日本の食のルーツ・DNAが奈良にあることが堪能できるガストロノミー体験プログラム、ツアーを6つ実施します。中心テーマは、日本清酒発祥の地・奈良で日本最古の酒母・菩提酛※1はじめとする奈良の酒、奈良に息づく食のルーツを取り入れた特別な料理と体験プログラムで、各ツアーで趣向を変えて提供します。奈良の観光関連事業者一丸となったオール奈良と県内外の各領域の専門家とで奈良の魅力を磨き上げ、
本プロジェクトだからこそ開発できた特別なツアーになっています。
①日本清酒のルーツ・奈良
「日本清酒発祥の地・奈良で蔵元のお話と奈良ホテルのスペシャルなお料理を楽しむ」
1868年創業の奈良豊澤酒造㈱五代目代表取締役社長の豊澤孝彦氏から、清酒発祥の地・奈良の酒の美味さの秘密などの貴重な話と、“関西の迎賓館”として誕生し、100年の歴史を持つ奈良ホテルが今回の企画のために特別に用意した料理を提供します。奈良にルーツが息づく日本清酒と和食の特別なマリアージュが味わえます。
日時:10月22日(日)18時開始
場所:奈良ホテル
内容:
発酵過程でクラシック音楽を聴かせた日本酒造りに挑戦した奈良の蔵元・奈良豊澤酒造㈱。2022年12月の第7回UNWTOガストロノミーツーリズム世界フォーラムのウェルカムレセプションで、国内外の参加者に振る舞われ、高い評価を得た奈良酒「奈音」を、ショパンコンクール第2位に入賞した世界的な音楽家の反田恭平氏が設立し、奈良を拠点にするジャパン・ナショナル・オーケストラのメンバーによるファゴットの演奏とピアノの調べともにスペシャルなディナーを提供します。
(参考)
・奈良ホテル:(日)https://www.narahotel.co.jp(英)https://www.narahotel.co.jp/eng/
・奈良豊澤酒造株式会社:http://nara-toyosawa.jp
・ジャパン・ナショナル・オーケストラ株式会社:https://www.jno.co.jp/ja/about
(英名:Japan National Orchestra Co.,Ltd.)
②抹茶と茶道のルーツ・奈良
「日本が誇る抹茶と茶筅づくりに触れる 抹茶スイーツとスペシャルディナー」
茶道のルーツは奈良にあり、茶道具の茶筅も奈良で生まれました。
一子相伝により技を受け継いできた和北堂の二十代茶筅師・谷村丹後氏が語る茶道と道具のお話&茶筅づくり実演と体験、ホテル日航奈良のお料理と奈良酒、抹茶スイーツなど、“抹茶”も存分に楽しめる、どこにもないオリジナルの限定イベントです。
日時:2023年11月5日(日)17時~20時
(17時〜講演&茶筅づくり実演/18時〜ディナー)
場所:ホテル日航奈良 4階 羽衣の間
内容:
第一部(17時〜18時)
<奈良にルーツがある茶道とお道具・茶筅の谷村丹後氏のトーク/実演/体験>
世界的に人気の「抹茶」。スペシャルな抹茶ラテのレシピと、本格的な抹茶や抹茶ラテづくりに使用できる茶筅を持ち帰り、参加者は帰国後も自宅で抹茶ラテが楽しめるプログラムです。
茶筅づくり体験では、体験者の好きな色の糸で糸掛けの工程を体験できます。
なお、「日本の食の聖地巡礼・NARA」のツアーを記念して、谷村丹後氏が本プロジェクトのために作成した二十代 谷村丹後氏の花押(かおう)入り茶筅、陶芸家の小野穣氏の茶碗、裏千家 準教授の後藤宗裕による茶筅箱を組み合わせた特別エディションを販売します。
第二部(18時〜20時)
<抹茶スイーツ・スペシャルディナーと日本最古の酒母・菩提酛※1他の奈良酒>
料理は、抹茶スイーツと、奈良にルーツがある食材や調味料、調理法を生かした
ホテル日航奈良が誇る本ツアーオリジナルメニューとして日本酒とのペアリングを存分に楽しめるメニューを用意します。
日本酒は、油長酒造㈱の人気の酒「風の森」、日本最古の酒母・菩提酛※1を使った「鷹長」が楽しめます。
加えて、蔵元の社長・山本長兵衛氏から清酒発祥の地・奈良の酒に関するトークもある貴重なイベントです。
(参考)
・和北堂 谷村丹後 公式サイト
(日)https://www.tango-tanimura.com
(英)https://www.tango-tanimura.com/en/
・油長酒造㈱
(英)https://www.yucho-sake.jp/en/
・菩提酛
(日)https://bodaimoto.org/bodaimoto/
(英)https://bodaimoto.org/language/en/what-is-bodaimoto/
③日本清酒とUMAMIのルーツ・奈良
「日本の神話と清酒、聖なる米に秘められたパワーを皆でいただく」
日本の成り立ちの神話と、宮廷の成立から奈良での推古天皇の治世までの歴史が収められている古事記(712年)。その古事記によると、ニニギノミコト(農業の神)が、五穀豊穣を願う神から、「稲穂」を渡され地上に降り立ったとされています。このことから、稲からなる米は聖なる食べ物とされています。そして神からもたらされた聖なる米を醸したのが清酒です。日本の神話と1300年の時を超えて育まれてきた日本の精神性も味わいながら、奈良にルーツがある清酒と料理の楽しめるスペシャルなディナーです。
日時:2023年11月20日(月)夜 17時開始
場所:ホテルアジール・奈良
内容:
・奈良の食文化と日本酒のマリアージュ
奈良は都として、多くの食文化が開花した場所。特に出汁は、ユネスコ無形文化遺産となった和食のベースとなるものです。ホテルアジール・奈良の料理長が、人が感じる五味(甘味、酸味、塩味、苦味、旨味)のうち、日本で発見された “UMAMI”を巧みに生かした品々を展開します。また、奈良で発展した食の伝統技術ともいえる漢方薬膳(東大寺献物帳「種々薬帳」に記載有)、醗酵料理(奈良漬け他)などを組み合わせ、奈良の食文化と伝統技術の継承を五味五感で味わえる料理の世界が楽しめます。
・お酒は稲田酒造の「稲乃花」と同シリーズの限定商品「琥珀(こはく)」を提供
「稲乃花」は、2020年に黒瀬杜氏を招き入れ、新たな限定流通ブランドとしてスタートした酒です。「琥珀」は、奈良県産キヌヒカリを使用した無濾過原酒をフランス・アリエール産のフレンチオークにて約半年間貯蔵した酒です。香りにはウイスキーのような樽のニュアンスがあり、バニラの風味を伴うほのかな甘みやふくよかさもあります。流通量が少なく、入手が困難となっている貴重な酒です。
・1300年前の上流階級の食べ物を今に受け継ぐ奈良漬けを提供
稲田酒造の酒粕で仕込んだ奈良漬けです。
体験プログラムとして、吉野杉の一升枡に焼き付け体験を行います。
吉野杉は、建築家の隈研吾氏が新国立競技場の貴賓室にも使用した木で、高級木材の代表格です。奈良の酒は、吉野杉の樽で作ることが多くあります。その吉野杉の枡で奈良酒を振舞います。枡はお土産として参加者が持ち帰れます。
(参考)
・稲田酒造 https://inaten.com
④奈良の柿
『日本一の柿のまちで柿三昧!奈良県五條市で柿祭りや収穫体験、柿グルメ』
柿の生産量が、日本一の五條市(市町村別)。
現地だからこそ実現できる“柿づくし”の特別なイベントです。
日時:11月23日(木・祝)
場所:奈良県五條市内
内容:
柿の里祭り(JAならけん・西吉野柿選果場)見学から始まり、柿の収穫体験と昼食(農悠舎王隠堂)、蔵元見学(五條酒造)、柿のスペシャル料理イベント(レストラン・源兵衛)の“柿づくし“ツアーです。
<午前>
地元で人気のお祭り「柿の里祭り」を見学した後は、農家の畑で柿の収穫体験、そして築150年を超える古民家の農家レストランで昼食となります。旬の野菜を使い、地元に伝わる素朴なレシピをもとに、地元のお母さん達が作る料理を味わいます。
<午後>
風情ある五條の町並みを散策。五條酒造を見学し、社長の中元英司氏から奈良酒のレクチャーを受けた後、地元で人気のレストラン「源兵衛」では、奈良の酒と、柿や奈良にルーツがあるお料理等とのペアリングをお楽しみいただきます。五條市で柿にかかわる柿加工品事業者、シェフ、蔵元が集い、参加者をもてなします。
(参加者へのおもてなし役):源兵衛料理長 中谷暁人氏、石井物産社長 石井和弘氏、五條酒造社長 中元英司氏、山本本家 専務 山本隆氏)
(参考)
・農悠舎王隠堂 https://www.noyusha1338.com、
・レストラン https://www.noyusha1338.com/restaurant
・源兵衛:(日)https://genbei.info(英)https://genbei.info/english/
・柿の専門:https://a-kaki.com
・五條酒造:(日)https://sake-goshin.com/(英)https://sake-goshin.com/pages/en_top
⑤日本最古の酒母・菩提酛(ぼだいもと)
日本清酒発祥の地・正暦寺で学び・味わう地産地消の伝統ガストロノミーランチ
日本清酒発祥の地である正暦寺は別名「錦の里」と呼ばれる奈良県屈指の紅葉の名所でもあります。日本最古の酒母「菩提酛※1」による酒と、その再現復活に携わった大原住職と『奈良県 菩提酛による清酒製造研究会』(以下、菩提研)※2の会長 駒井大氏によるトーク、正暦寺の絶景の境内の紅葉散策、プライベート空間で味わう正暦寺の伝統の精進料理、住職自ら点てるお茶と栗のスイーツなどを提供する、特別な体験プログラムです。
日時:2023年11月30日(木)
場所:正暦寺(奈良県奈良市)
内容:
<日本最古の酒母・菩提酛※1の復活に関わった蔵人・住職の貴重なトーク>
奈良県内の若手蔵元の有志が集まり、『菩提研※2』を設立。同研究会は、古い文献を頼りに、菩提山正暦寺と奈良県工業技術センター(現・奈良県産業振興総合センター)とともに、日本最古の酒母・菩提酛※1を再現復活させました。1998年、正暦寺に日本の寺で唯一酒造免許が下り、寺院醸造が復活。今も酒造りに携わる大原弘信住職の清酒の歴史にまつわる貴重な話、菩提研会長のも聴くことができます。
<ガストロノミーランチ>
ランチは、正暦寺で代々受け継がれてきた寺の精進料理と天ぷら名人が揚げる季節の天ぷらを紅葉と共に楽しめます。天ぷらは、卵を使わず、出汁も昆布出汁という、寺の本格精進料理スタイルで提供します。
日本酒は、正暦寺で仕込んだ日本最古の酒母・菩提酛※1で作った各蔵元の酒を提供します。同じ酒母「菩提酛※1」でも、各蔵の醸造により異なる味わいの酒が出来上がります。飲み比べを楽しむことができる貴重な機会です。
(参考)
・正暦寺 http://shoryakuji.jp/
・正暦寺の紅葉 動画(保山耕一作)https://www.youtube.com/watch?v=B_caOs9Y7Hk
※1※2菩提酛および奈良県菩提酛による清酒製造研究会(菩提研):「菩提酛」は日本最古の酒母。室町時代、奈良の寺院醸造の中心的役割を担った菩提山正暦寺で創醸された酒母。奈良県菩提酛による清酒製造研究会(菩提研)により再現復活された。詳細:清酒製造研究会公式サイトhttps://bodaimoto.org/bodaimoto/
⑥1泊2日モデルツアー
「聖地巡礼ツアー 〜日本の酒と食の文化のルーツ・DNAは奈良にあり〜」
美食のはじまりが奈良にあることは、万葉集や平城宮から発掘される木簡からも見て取れます。多くの木簡を収蔵する平城宮跡資料館等で奈良に食のルーツがあることを体験できます。
また、日本が誇る伝統医療・漢方の発祥の地でもある奈良で心身リラックスできるウェルネスプログラム、清酒発祥の地である奈良・正暦寺での菩提酛の酒母の仕込み作業を間近で特別見学、酒蔵ツアーも楽しめ、まさに日本の食の聖地巡礼・Naraを満喫できる1泊2日のスペシャルツアーを企画中です。
日時:2024年1月23日(火)〜1月24日(水)
場所:正暦寺、奈良市内など
内容:詳細については本年10月中に当プロジェクトの公式サイト*へ掲載し、11月中に募集を開始します。
*公式サイト:https://exploring-nara.jp (日本語) https://exploring-nara.jp/en/ (英語)
●インバウンド向けの英語ツール/ガイド養成ツール制作
各ツアー商品に参加する訪日外国人観光客に向けて、酒や柿、食のルーツなどに関する説明チラシなどの英語版制作に着手し、トライアルの検証等を経て、観光関連事業者が誰でも使えるオープンツールとして完成を目指します。併せて、ガイド研修も実施し、ツールとガイドの両面の充実を図っていきます。
訪日外国人観光客が全国で増加する中、国内外から英語に対応した案内や説明の不足が指摘されています。当プロジェクトでは、奈良県をインバウンドへの対応が日本一充実している地域にすることを目標に活動を推進していきます。
【事業者・一般からの本プロジェクト/ツアーに関する問い合わせ先】
『日本の食の聖地巡礼・Nara』プロジェクト 問い合わせ窓口 https://exploring-nara.jp/contact/
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