パパ・ママ500名に聞いた「コミュニケーション能力が育つ漫画ランキング」調査
教育ツールとしての漫画の有用性を保護者はどう捉えているのか
イラスト・マンガ教室egacoを運営する合同会社Smiles.(本社:岐阜県羽島郡、代表:市橋卓也)は、教育ツールとしての漫画の有用性を調査する目的で、20代〜50代のパパ・ママを対象に「コミュニケーション能力が育つ漫画」についてアンケートを実施いたしました。
本調査を引用、紹介する場合は必ず以下をリンクお願いいたします。
引用元:https://comic.smiles55.jp/guide/21807/
調査概要:子どものコミュニケーション能力が育つ漫画調査
調査期間:2024年8月16日(金)
調査方法:WEBアンケート調査
調査人数:500名
調査対象:20代〜50代のパパ・ママ
調査理由:弊社は漫画は人を変える力があると信じています。一方で子どもが触れられる作品の量、ひいてはその子が「人生を変えるような作品」に出会えるかどうかは保護者様の理解にかかっているとも感じます。そのため保護者様の考えを深く理解するためのヒントにすべく本調査を実施しました。
調査参加者の子どもの年齢割合
子どもが普段読んでいる漫画のジャンル
SF・ファンタジー・神話ジャンルが最も人気を集め、全体の26.8%の回答者がこのジャンルを選びました。これは、現代社会において非日常的な物語への需要が高まっていることを示しており、現実から離れた世界観に惹かれる読者が多いことが伺えます。特に、男女共にバランスよく支持されており、幅広い層にアピールできるジャンルであると考えられます。
次いで、ギャグ・コメディー(23.4%)やスポーツ(23%)のジャンルも高い支持を受けています。ギャグ・コメディーは、日常の中で笑いやリラックスを求める読者に好まれている一方、スポーツ漫画は、青春や努力、友情といったテーマが共感を呼んでいることが考えられます。特に若年層を中心に、これらのジャンルが人気を博している可能性があります。
一方、ホラー(6.4%)やグルメ(5.4%)、ギャンブル(3.8%)といったジャンルは比較的支持が少なく、特定のニッチな層に向けた作品であることがわかります。これらのジャンルは、マニアックなテーマに関心を持つ一部の読者に訴求するものであり、普遍的な人気を獲得するには至っていませんが、特定の市場においては根強い支持があることが推測されます。
さらに、その他の回答として、全体の18.6%にあたる93件の自由回答が寄せられました。ここでは、一般的なジャンルに分類されない作品や、個別の作品名が挙げられていると考えられます。このような回答から、読者の多様な嗜好がうかがえます。
また、男女別に見た場合、各ジャンルへの関心にも若干の違いが見られました。例えば、恋愛ジャンルは男女ともに人気がありますが、わずかに女性の支持が多い傾向が見られます。このような性別による関心の違いも、コンテンツ制作やマーケティング戦略において考慮するべきポイントです。
総じて、今回の調査結果は、漫画市場における読者の嗜好やトレンドを把握する上で重要な示唆を提供しており、今後のコンテンツ開発やプロモーション活動に活用できる貴重なデータとなるでしょう。
お子さんが読んでいる漫画の中で、コミュニケーション能力が育つと感じた作品はありますか?
パパ・ママが子どものコミュニケーション能力が伸びると感じた漫画のタイトル
1位:ハイキュー
2位:キングダム
3位:鬼滅の刃
4位:ワンピース
5位:スラムダンク/アンパンマン
お子さんが読んでいる漫画の中で「コミュニケーション能力が育つ」と感じた作品として、『ハイキュー!!』が最も多くの支持を集めました。『ハイキュー!!』は、バレーボールを題材にしたスポーツ漫画であり、チームメイトとの協力や対話を通じて成長する姿が描かれています。特に、主人公たちが困難を乗り越える過程でのコミュニケーションや友情の描写が、読者にとって共感を呼び、コミュニケーション能力の育成に寄与していると考えられます。
次いで、『キングダム』が2位にランクインしました。『キングダム』は、中国の春秋戦国時代を舞台に、戦場での戦略やリーダーシップ、仲間との信頼関係を描いた作品です。戦略や交渉術、組織内のコミュニケーションが重要なテーマとして取り上げられており、これが子どもたちのコミュニケーション能力の向上に繋がっていると評価されています。
3位には、社会現象を巻き起こした『鬼滅の刃』がランクインしました。家族愛や仲間との絆を強調したこの作品は、キャラクター同士の深い対話や感情の交流が多く描かれており、それが読者に強く影響を与えているようです。
4位の『ワンピース』もまた、友情や仲間同士の絆を強く描いた作品であり、特に協力や信頼関係を築くことの重要性を学ぶきっかけとなっていると考えられます。長期にわたって連載されていることから、幅広い年齢層の子どもたちに支持されています。
5位には、『スラムダンク』と『アンパンマン』が同率でランクインしました。『スラムダンク』はバスケットボールを題材に、チームプレイやリーダーシップが育まれる姿を描いています。一方で、『アンパンマン』は、幼児向けながらも「他者を助ける」というテーマを通じて、思いやりや協調性といった基本的なコミュニケーションスキルの大切さを伝えています。
これらの結果から、スポーツや友情をテーマにした作品が、コミュニケーション能力の育成に特に効果的であると考えられます。漫画を通じて子どもたちが自然にコミュニケーションスキルを学び、日常生活に活かしていることが示唆されます。
お子さんが漫画を読む時間はどれくらいですか?
お子さんが漫画を読む時間について、保護者の皆様にお伺いしました。結果、「ほとんど読まない」と回答した方が最も多く、全体の48.8%に達しました。これは、保護者の間で、子どもの漫画利用に対する一定の制限や管理が行われていることを示していると考えられます。また、年齢にかかわらず、多くの家庭で読書時間が限られている傾向が見られます。
次に多かったのが、「毎日30分未満」で、29.6%の回答がありました。この結果から、多くのお子さんが毎日の生活の中で短い時間を利用して漫画を楽しんでいることがわかります。特に、日常のちょっとした休憩時間や、就寝前のリラックスタイムに読まれている可能性が高いと考えられます。
「毎日30分〜1時間未満」の回答は16.8%で、こちらも一定数の支持を得ています。この層では、ある程度まとまった時間を漫画に費やすことで、ストーリーに没頭する時間を持つことができていると考えられます。漫画のストーリーテリングやキャラクターに深く関わる時間が確保されている層です。
一方で、「毎日1時間〜2時間未満」の回答は3.8%、「毎日2時間以上」の回答はわずか1%と少数派でした。これらの回答から、長時間にわたって漫画を読むお子さんは少数であり、多くの家庭で読書時間が一定の枠内に収まっていることがわかります。これには、学業や他の活動とのバランスを保つための意識が影響している可能性があります。
全体的に見て、子どもたちの漫画読書習慣は、短時間で楽しむケースが多く、保護者もその時間管理を意識していることが示唆されます。また、男女別の分析では、男性の方がやや多くの時間を漫画に費やしている傾向が見られますが、全体的な傾向としては大きな差異はなく、共通した読書パターンが存在しています。
このような結果を踏まえ、漫画を利用した教育やエンターテインメントの提供においては、短時間で楽しめるコンテンツの提供が効果的であることが示されています。保護者が安心して子どもに読ませられるコンテンツ作りが、今後の重要な課題となるでしょう。
お子さんのコミュニケーション能力に、漫画はどの程度影響を与えていると感じますか?
「お子さんのコミュニケーション能力に漫画がどの程度影響を与えていると感じますか?」という質問に対して、保護者の皆様からの意見を集めました。
その結果、「あまり影響していない」と回答した方が全体の39.8%と最も多く、次いで「影響していない」が32%となりました。これらの結果から、約7割の保護者が、漫画が子どものコミュニケーション能力に大きな影響を与えていないと感じていることが分かります。
一方で、「影響している」と回答した方は22.6%、「非常に影響している」と答えた方は5.6%と、一定数の保護者が漫画の影響を肯定的に捉えていることも明らかになりました。特に、漫画が物語を通じて共感力や対話スキルを養う手助けをしていると感じる保護者も存在しています。
このような結果は、漫画が子どものコミュニケーション能力に与える影響について、保護者の間で意見が分かれていることを示しています。一部の保護者は、漫画を通じて得られる物語の中でのキャラクター間のやり取りが、子どもの人間関係の築き方や表現力に影響を与えていると考えていると推察されます。特に、キャラクターが困難を乗り越える際の協力や対話、感情の表現が、現実世界でのコミュニケーションスキルの向上に繋がると考えているようです。
一方で、多くの保護者は、漫画を単なる娯楽と捉え、コミュニケーション能力への影響をあまり感じていないことも見受けられます。これは、漫画の内容や読み方によって、影響の度合いが異なるためと考えられます。例えば、日常生活に密着したテーマや、キャラクター同士の深い対話を描く作品は、コミュニケーション能力に影響を与えやすい一方で、単純な娯楽性を追求した作品では影響が薄いかもしれません。
男女別の分析では、男性保護者の方が若干「影響している」と感じる割合が高い傾向が見られましたが、全体的には大きな差はなく、保護者全体で共通した認識が見られます。
これらの結果を踏まえ、漫画が教育的ツールとして活用される際には、内容やテーマに応じた選定が重要であることが示唆されます。コミュニケーション能力の育成に寄与する漫画の特性を理解し、適切な作品を子どもに提供することが、今後の課題となるでしょう。
さいごに
今回の調査を通じて、漫画が現代の子どもたちに与える影響や役割について、多くの興味深い洞察が得られました。特に、SF・ファンタジー・神話といった非日常的なジャンルが子どもたちに高い人気を誇り、一方で、ホラーやグルメなどのニッチなジャンルが特定の読者層に支持されていることが明らかになりました。
また、漫画が子どものコミュニケーション能力に与える影響については、保護者の間で意見が分かれていることが分かりましたが、一定数の保護者がその影響を肯定的に捉えていることも重要なポイントです。
子どもたちが漫画を楽しむ時間に関しては、日常の中で限られた時間を有効に活用していることが示されています。このような読書習慣を踏まえ、漫画が子どもたちの成長にどのように役立つかを再評価し、教育的なツールとしての可能性も探っていくことが求められます。
egaco講師から所感
マンガを読む事自体にコミュニケーション能力を伸ばす効果があるのかといえば、作品等にもよりますが、その効果はあると考えています。
理由として、人は他人の経験から学べるからです。誰しも自分自身の経験からのみではなく、書籍や先生の話、おばあちゃんの昔話等から学んだことがあるように、マンガの主人公や登場人物の視点を通して、自分とは違ったものの考え方や感じ方があることが学べるはずです。
自分とは違う考えや感じ方があることを知れば知るほど、コミュニケーションがうまくいかないときも、相手の気持ちや考えを想像しやすくなり、人に優しくなれます。
しかしその子にとって、すべてのマンガ作品が感情移入でき、主人公や登場人物の考えや感情を深く理解したいと思うわけではありません。そのため、大げさにいえば「人生を変えるような作品に出会うこと」が大事であり、その目的において保護者のみなさまにはぜひ沢山の漫画作品に触れる時間をお子様にプレゼント頂きたいと思っております。
本調査を引用、紹介する場合は必ず以下をリンクお願いいたします。
引用元:https://comic.smiles55.jp/guide/21807/
【合同会社Smiles.について】
本社:〒501-6002 岐阜県羽島郡岐南町三宅8-222 宮島ビル1F
代表:市橋卓也
事業内容:イラスト・マンガ教室のスクール運営
イラスト・マンガ教室egaco:https://comic.smiles55.jp
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