「NPO法人信州草原再生」設立シンポジウム~後世に受け継ぎたい草原の価値~を3月20日(祝・木)に開催 オンライン配信有
NPO法人信州草原再生(長野県上田市、代表理事田中健太)が2025年2月17日に誕生しました。その記念シンポジウムを3月20日(祝・木)に開催します。会場での参加に加え、オンライン配信も行います。
NPO法人設立の経緯
筑波大学山岳科学センター菅平高原実験所の田中健太准教授の研究グループはこれまでに、100年以上続く歴史の古い草原が急速に消失していること、生物多様性が特に高くて絶滅危惧種の密度も高いこと、陸上植生の中でも特に保全優先度が高いことを明らかにしてきました。
どの草原を守る優先度が高いのか、どんな草原管理方法が良いのか、草原を守ることで社会にとってどんな価値や公益性があるのか、も分かってきました。これらの研究成果を活かして社会の中で草原再生を進めるために田中准教授を代表としたNPO法人信州草原再生を設立しました。
開催概要
テーマ 後世に受け継ぎたい草原の価値
[日時]2025年(令和7年)3月20日(木・祝日)14:00〜16:30
[場所]上田市文化会館 大ホール (一部オンライン開催あり)
上田市材木町1-2-3 TEL. 0268-22-0760
会場はこちら
[主催] NPO法人信州草原再生
[共催] 筑波大学山岳科学センター菅平高原実験所
[後援] 環境省、長野県上田地域振興局、上田市
[参加] オンライン参加※の方は、下のURLよりお申込ください。会場参加は申込不要ですが、申し込んで頂ければ参加者数の把握の上で助かります。
オンライン申込はこちら
[費用] 無料
[内容]
14:00~14:05 開会の挨拶
14:05~14:25 信州の草原の生き物はすごい(丑丸 敦史)
14:25~14:45 草原の新たな活用の可能性(上野朋子)
14:45~15:05 太郎山系の縦走路:再生活動20年(早川潤)
15:05~15:25 イヌワシ保全の半世紀 (片山磯雄)
15:35~15:55 楽しい草原再生~歴史の価値を引き出す方法~(田中健太)
15:55~16:30 登壇者対談
※オンライン配信は、司会・挨拶・全講演が対象です。配信機材の関係上、会場からの質問の音声は入りませんが、講演者による回答は配信されます。登壇者対談は配信されません
登壇者紹介
信州の草原の生き物はすごい! 丑丸(うしまる) 敦史
【講師プロフィール】
NPO法人信州草原再生理事
神戸大学国際人間科学部教授。神戸大学では里草地・採草地における多様性の維持機構の解明等を研究テーマとしている。

草原の新たな活用の可能性 上野 朋子
【講師プロフィール】
NPO法人信州草原再生理事
大東文化大学非常勤講師。トレイルランナー。登山やスキーなど四季を通じてその時々のスタイルで山に親しんでいる。国内外のフィールドへ積極的に足を運び、レースへの出場とともに、さまざまな形でのチャレンジも続けている。斑尾フォレストトレイル50km優勝、Cougar Mountain Trail race(米国)優勝等。

太郎山系の縦走路:再生活動20年 早川 潤
【講師プロフィール】
NPO法人信州草原再生代表理事
太郎山山系を楽しくつくる会代表。荒廃した太郎山山系の縦走路を仲間と共に20年に亘ってボランティアで整備し続けている。小学生の学校登山に向けての登山道整備、太郎山スカイランニングに向けての登山道整備や運営等、1年を通して活動を行っている。

イヌワシ保全の半世紀 片山 磯雄
【講師プロフィール】
長野イヌワシ研究会会長
幼少期から野生動物に興味を持つようになる。1974年より県内のイヌワシ探索を開始、当初は良かった繁殖率が年々悪化する中、長野県イヌワシ保護回復事業及び環境省信越自然環境事務所、中部森林管理局東信森林管理署、日本自然保護協会による浅間山イヌワシ復活プロジェクト等に関わり、保護回復に尽力している。

楽しい草原再生~歴史の価値を引き出す方法~
田中 健太
【講師プロフィール】
NPO法人信州草原再生代表理事
筑波大学山岳科学センター准教授。専門は山・森・草原の進化生態学・保全生態学。マレーシア熱帯雨林の研究で京都大学の博士号取得。北海道大学・英国シェフィールド大学の研究員を経て、2008年に筑波大学の菅平高原実験所に着任。草原の豊かさとその衰退に驚き、2013年頃から草原の研究と保全活動を本格化。

草原の現状と課題
進む森林化、消失する草原
日本のように雨が多く比較的温暖な気候では、森林が発達します。そのため、使われなくなった草原は急速に森林化しています。

100年で約92%の草原が消失
この100年で約92%の草原が消失しています。以前は、農業には牛や馬を使い、屋根は茅葺、肥料等としても草原は生活に欠かせない場所でした。
希少植物の宝庫
⽇本の絶滅危惧種の3〜4割は草原に依存していると言われています。草原の消失により、一様に大量絶滅の危機に瀕しています。

人手がかかる
定期的に草刈を行わなければ、草原は森林化してしまいます。時代に合った、新たな草原の活用法の開拓が急務です。


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