“きこえ”の未来を育む2日間。国内外から専門家が集結——「きっともっとずっと聴こう！13」が岡山で開催！

難聴児を育てる保護者、教育・医療・福祉関係者に届けたい。シンガポールからAVT認定セラピストも来日参加！

一般社団法人Bridge Heart

2025年6月12日 10時00分

難聴のある子どもたちとそのご家族を応援する保護者主体のコミュニティ「声援隊（せいえんたい）」は、2025年6月21日（土）・22日（日）の2日間、岡山にて【きっともっとずっと聴こう！13】を開催いたします。

本イベントは、人工内耳や補聴器を装用する子どもたちの成長およびご家族の選択を支えることを目的とし、保護者、医療、教育、福祉の専門家が一堂に会し、共に学び、つながる全国規模の勉強会でございます。第13回を迎える今回は、国内外から豪華な講師陣が集結いたします。シンガポールからAVT（Auditory Verbal Therapy）認定セラピストが来日し、貴重な講演や実践セッションを行う予定です。

AVT（聴覚口話法／Auditory Verbal Therapy）とは、聞く力を育て、言葉でコミュニケーションできるよう支援するアプローチであり、人工内耳や補聴器を装用している子どもたちが「耳で聞き、話す」力を育むための療育法です。親と子どものコミュニケーションを重視し、日常生活の中で聞く力を育てます。カナダ、アメリカ、イギリス、オーストラリアなどの英語圏から広がり、現在では世界中の難聴児教育を変えつつあります。

「子どもとどう向き合えばいいか迷っていたが、ここで“仲間”と出会えた」と、これまで参加された保護者からの声も届いております。

■イベントの見どころ

・聴覚、言語発達、教育、心理など、各分野の専門家による講演

・海外（シンガポール）からのAVT認定セラピストによる貴重な講演や実践セッション

・難聴のある子どもを育てるご家庭同士のつながり

■声援隊とは？

声援隊（せいえんたい）は、人工内耳や補聴器を装用する難聴児を育てる保護者や支援者がつながり、情報や思いを共有するための全国規模の非営利・任意団体です。

もともとは、「音声言語で育てたい」と願う親たちの声に光を当てるために立ち上がりました。

「声で伝えたい」という願いが否定される現実がある中で、「願ってもいいんだよ」「あきらめなくていいよ」と、背中をそっと押す場所として、声援隊は歩み始めました。

この理念を築き、支え続けてくださったのが初代代表のChisakoさんです。

2024年10月からは、当事者である池田優里と難聴児の父親である家住教志の2名が共同代表としてバトンを受け取り、声援隊の活動を引き継ぎました。
池田は難聴当事者であり、両耳に人工内耳を装用しております。「聴覚障害があるからこそ、自分らしく生きられる社会を目指したい」という思いのもと、講演活動やSNSなどで活動を続けています。また、代表理事として活動している聴覚障害児とその家族を支援する団体「一般社団法人Bridge Heart」も、声援隊のコミュニティ運営および情報発信において、継続的に裏方としてサポートを行っています。

■これまでの活動実績

声援隊はこれまで、2009年から全国各地で「きっともっとずっと聴こう！」イベントを12回開催し、延べ約2,000名以上の参加者を動員してきました。
過去には、東京、大阪、京都、長野、滋賀、長崎など、地域を超えて開催され、地元の医師や教育者、支援者とも協力しています。

毎回のイベントでは、国内外から小児耳鼻科医、言語聴覚士、教育関係者、人工内耳・補聴器メーカーなど専門家多数が登壇。科学的根拠に基づいた情報提供と、保護者同士の対話の両面を大切にしています。

また、声援隊の活動はアメリカの聴覚支援団体「AG Bell」など、海外の専門機関からも注目され、紹介されるなど、国際的にも信頼を得ています。

■これからの声援隊

声援隊のイベントには、保護者・当事者・医師・言語聴覚士・教育関係者など、さまざまな立場の方々が登壇し、現場のリアルな声や知恵を共有してくださいます。ここは、“どの方法が正しいか”を押しつける場所ではなく、「こんな道もあるんだ」と視野が広がる場としていきます。活動の幅は徐々に広がっていく可能性がありますが、親として「こう育てたい」と願う気持ちを応援したいという原点は、これからも変わることはありません。