長崎県五島列島福江島 閉鎖した「地域福祉センター荒川温泉」を公衆浴場「荒川温泉」とデザイナーズホテル「HOTEL JIHONGAI」にリニューアル
長崎県五島市・荒川温泉 株式会社MTG松下氏が支援
長崎県五島市玉之浦町の「地域福祉センター荒川温泉」を引き継いだのは、株式会社MTG代表で五島市出身の松下剛氏。同施設は廃業した旅館を市社会福祉協議会が引き継ぎ2011年に開所したが、老朽化などを理由に今春運営を終了する事が決まっていた。
地域住民の強い存続要望があることを知った松下氏は、地元で数十年愛され続けてきた施設は必ず次世代に繋いでいくべきとの強い想いで、老朽化に伴う改装費用などを全額負担して支援を決意。
そして今後この施設を運営する企業として、地元五島市などで宿泊施設や飲食店などを展開する桑田隆介氏と共に新会社「荒川温泉株式会社」を設立。
松下氏は新会社の代表取締役会長に、桑田氏は代表取締役社長に就任し、15日、同施設を温泉宿坊型デザイナーズホテル「HOTEL JIHONGAI(ジホンガイ)」としてリニューアル、2027年夏の温泉施設開業を皮切りに、2028年夏に全面開業する構想を発表した。


ホテル名は空海の言葉「辞本涯」(じほんがい)に由来し、東シナ海を望む立地で遣唐使の偉業など五島の歴史をコンセプトに据えた施設を目指す。

設計は「ブルーボトルコーヒー」「黄金湯」「狛江湯」「hotel jin」など、世界から注目を集める建築家・長坂常氏が率いるスキーマ建築計画が担当。

1998年東京藝術大学卒業後にスタジオを立ち上げ、現在は千駄ヶ谷にオフィスを構える。家具から建築、まちづくりまで、さまざまなスケールで、ジャンルも幅広く手掛ける。どのサイズにおいても 1/1 を意識し、素材から探求し設計を行い、国内外で活動の場を広げる。既存の環境の中から新しい価値観を見出し「引き算」「知の更新」「見えない開発」など、独自な考え方で建築家像を打ち立てる。代表作に、東京・清澄白河や京都・南禅寺参道の〈BLUE BOTTLE COFFEE〉のほか、〈Sayama Flat〉〈桑原商店〉〈HAY TOKYO〉〈黄金湯〉〈狛江湯〉〈Aesop 青山・吉祥寺〉〈hotel jin〉などがある。
ロビーを吹き抜けにし、緑と光が溢れる開放感のある設計。
客室は2階を中心に全20室規模で、「VIPルーム」は専用バルコニーと緑に囲まれた風呂を備え、ツインやシングル、ドミトリーも備え、多様なニーズに対応する。



温浴施設は五島産玄武岩を使用し、開放的な露天風呂やサウナ、岩盤浴を整備。
工期中は一旦閉鎖するが、リニューアル後も従来通り温浴のみの利用は可能。
都市圏など企業研修も想定し、研修室やジム、カフェ、夕日を望むテラスも併設する。



工事は2期に分け、温泉施設は2026年秋着工、2027年夏開業予定。宿泊施設などは2028年夏完成を目指す。




松下氏は「五島は西の高野山と言われ、空海の聖地。そんな空海の軌跡や伝説が五島にはたくさん残っている。今年は空海生誕1250周年。ベンチャーのパイオニアでもある空海の精神を体験でき、地域や県外の方々が憩える活性化の拠点にしたい」と話している。
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