AIに悩み相談した149人を調査。44.3%が「誰にも相談せずAIへ」——生成AIが、人に話す前の“最初の受け皿”へ
家族・仕事・メンタルヘルス・お金の悩みまで広がるAI相談の実態。家族なんでも相談室が、AI相談のメリットと注意点をまとめた実践ガイドを公開

家族関係、仕事、メンタルヘルス、お金の不安。誰かに聞いてほしいけれど、身近な人には言いづらい悩みを抱えたとき、人はどこに相談しているのでしょうか。
家族なんでも相談室を運営する合同会社ぜんと(代表:吉田克彦)は、ChatGPT、Gemini、Claudeなどの生成AIに個人的な悩みを相談した経験がある149名を対象に、「AIへの悩み相談に関する利用実態調査」をインターネットを通して実施しました。
調査では、AIに相談する前に「誰にも相談していなかった」と答えた人が44.3%にのぼりました。また、人間への相談と比べて「AIの方が話しやすい」と答えた人は89.9%でした。
AIは、時間帯を選ばず、相手の顔色を気にせず、言いづらい悩みを言葉にできる相手として使われています。一方で、医療、法律、お金、契約、命や安全に関わる相談をAIだけで判断することにはリスクもあります。
本調査を受け、家族なんでも相談室では、公認心理師の視点から、AI相談に向いている内容、AIだけで判断しない方がよい内容、個人情報を守る方法、相談時のプロンプト例をまとめた実践ガイドを公開しました。
■ 調査結果ハイライト
1. 44.3%が、AIに相談する前に「誰にも相談していなかった」

「AIに相談する前に、人間に相談したことはありましたか?」という設問に対し、44.3%が「誰にも相談していなかった」と回答しました。
AIは、専門家や家族、友人に相談する前の段階で、悩みを言葉にするための“最初の受け皿”として使われている可能性があります。
2. 89.9%が「AIの方が話しやすい」と回答

人間への相談と比べて、AIの方が話しやすいと感じたかを尋ねたところ、「AIの方がずっと話しやすい」が43.6%、「AIの方がやや話しやすい」が46.3%で、合計89.9%がAIの方が話しやすいと回答しました。
自由回答では、「相手の顔色をうかがわなくてよい」「否定されにくい」「夜中でも相談できる」「人には言いづらいことも話せる」といった声が見られました。
3. 相談内容は、仕事・メンタル・健康・お金・家族関係まで広がる
相談内容は、仕事やキャリアだけでなく、メンタルヘルス、体の健康、お金、家族関係、子育てなど、多岐にわたりました。

結果は、以下の通りです(複数回答可)。
・仕事・キャリア・転職:88件
・メンタルヘルス:69件
・体の健康・症状:65件
・お金・経済的な悩み:62件
・人間関係(家族):48件
・子育て・家族問題:42件
AI相談は、単なる調べものや文章作成だけでなく、個人的で切実な悩みを整理する場としても使われていることが分かります。
■ 利用者の声:人に言いづらい悩みを、AIに話す理由
本調査では、自由回答や追加インタビューを通じて、AIに悩みを相談する理由についても尋ねました。
以下は、個人が特定されないよう一部を伏せ、読みやすさのために表記を整えたものです。
【仕事・人間関係の悩み】
職場の人間関係や上司とのやり取りについて、身近な人には話しにくいストレスをAIに相談したという声がありました。AIに状況を説明することで、自分の気持ちを整理し、相手との関わり方を考えるきっかけになったといいます。
【お金・生活の悩み】
家計や生活費、将来のお金の不安など、知人には知られたくない内容をAIに相談したという声もありました。誰かに話すには抵抗があるテーマでも、AIには気兼ねなく入力できることが、相談のしやすさにつながっていました。
【家族・子育ての悩み】
子どもの将来や家族との関わり方について、夜中に不安が強くなったとき、AIに気持ちを打ち明けたという声もありました。AIとのやりとりが、親自身の焦りを整理し、子どもへの声かけや距離感を考える補助になったケースも見られました。
■ 調査実施者のコメント(家族なんでも相談室主宰 吉田克彦)
人間同士の相談には、良くも悪くも表情、声のトーン、反応の間などの非言語情報が伴います。
そのため、悩みを抱えている人の中には、「こんなことを話したら迷惑ではないか」「否定されるのではないか」「説教されるのではないか」と感じ、家族や友人、専門家に相談する前に立ち止まってしまう人がいます。
その点、AIは時間帯を選ばず、相手の都合を気にせず、言葉になっていない気持ちを入力できる相手です。誰にも言えないモヤモヤを一度外に出し、自分の状況や感情を整理するための“相談の入口”としては、有効に働く場面があります。
一方で、AIには限界もあります。
生成AIは、事実と異なる内容をもっともらしく回答する「ハルシネーション」と、ユーザーに過度に寄り添う「サイコファンシー」という特徴があります。悩んでいるときには、その“肯定されやすさ”が安心につながる一方で、自分の思い込みや偏った考えを強めてしまうリスクもあります。
特に、医療、法律、お金、契約、命や安全に関わる相談では、AIの回答だけで判断することは避ける必要があります。
AIは、自分の頭の中を整理するための道具として使うことはできます。しかし、便利な乗り物である自動車が人を傷つけてしまうことがあるように、安全に使うためにはユーザーの正しいコントロール技術と「こういう時には利用してはいけない」といった判断も大切です。自動車運転のように免許制ではなく誰でも利用できる生成AIだからこそ、より一層の慎重さが必要です。
今回のアンケートによって生成AIへの日常の相談が広く活用され、特に若い世代に「人には相談できない内容」などに利用せれている実態がよくわかりました。まだまだ発展途上だからこそ、今後もさまざまな問題が起きると思います。「人間かAIか」「全部相談するか、全く利用しないか」といった極端な二択になるのではなく、さじ加減がとても大事になります。
■ 安全にAIへ相談するための実践ガイドを公開
家族なんでも相談室では、本調査を受け、AIに悩みを相談するときの注意点や具体的な使い方をまとめた記事を公開しています。
1. AIに相談する際に個人情報を守る方法
AIに悩みを相談するとき、学校名、勤務先、病院名、個人名、LINEのスクリーンショットなどをどこまで入力してよいか迷う人は少なくありません。この記事では、個人情報を守りながらAIに相談するための考え方と具体策を解説しています。
https://zento.work/family/ai-privacy/
2. AIに相談するときのプロンプト例
AIに悩みを相談しても、思ったような回答が返ってこないことがあります。この記事では、気持ちを整理したいとき、客観的に見てほしいとき、解決策を考えたいときなど、目的別に使えるプロンプトの型を紹介しています。
https://zento.work/family/ai-prompt/
3. AI相談に向いている内容・向いていない内容
AIは、気持ちの整理や考えの言語化には役立つことがあります。一方で、医療、法律、契約、命や安全に関わる相談では、AIだけで判断しない方がよい場面があります。この記事では、AIに相談してよい内容と、人や専門機関につなぐべき内容の境界線を解説しています。
https://zento.work/family/ai-topic/
■ 家族なんでも相談室について
家族なんでも相談室は、合同会社ぜんと(代表:吉田克彦)が運営する、家族と個人の悩みに関する情報サイトです。
不登校、親子関係、夫婦関係、子育て、発達、家庭学習、仕事やメンタルヘルスなど、家庭や個人の中で起こるさまざまな悩みについて、専門家の視点から情報を発信しています。
悩みを抱えた人が、いきなり専門相談に進む前に、自分の状況を整理し、必要な支援につながるための情報提供を目指しています。
公式サイト:
調査レポート:
https://zento.work/family/ai-consultation-survey/
■ 調査概要
・調査テーマ:生成AIへの悩み相談に関する利用実態調査
・調査対象:ChatGPT、Gemini、Claudeなどの生成AIに、個人的な悩みを相談した経験がある方
・有効回答数:149名
・調査期間:2026年4月下旬〜5月上旬
・集計時期:2026年5月
・調査方法:インターネット調査
・調査・分析:家族なんでも相談室/合同会社ぜんと
※本調査は、AIに個人的な悩みを相談した経験がある方を対象とした探索的調査です。日本全体または生成AI利用者全体の傾向を示すものではありません。
■ 本件に関するお問い合わせ先
担当:吉田 克彦(公認心理師・精神保健福祉士)
お問い合わせ:office@zento.work
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