「理科実験のフラスコ落下事故をなくしたい」をキッカケに開発した留め具。 業界初。ネジなしで簡単に固定でき、ネジの緩みによる落下事故を防ぐ「DH機構」

国際フロンティア産業メッセ2026へ出展 ※受賞歴:2023年10月「グッドデザイン賞2023」、2025年1月「関西ものづくり新撰2025」4月 「第37回中小企業優秀新技術・新製品賞 奨励賞」

株式会社共立ダイカスト加工所

【概要】

株式会社共立ダイカスト加工所(兵庫県尼崎市、代表取締役社長澤田 明⦅さわだ あきら⦆)は2026年9月3日(木) ・4日(金) 、「国際フロンティア産業メッセ」(神戸国際展示場)に出展し、DH機構搭載のワンタッチクランプや、派生商品として開発中の照明「Souzu(ソウズ)」などを展示します。

(ネジ式)ネジが緩めば、落下してガラス器具が割れ、切り傷や火傷を負うおそれ

(DH機構)ネジで留めるのではなく、手を離せば止まる。落下事故リスク大幅低減

(ネジ式)ネジを緩めれば、落下する         →
(DH機構)レバーから手を離せば止まる
DH機構搭載ワンタッチクランプ(単体拡大図)    →
レバーから手を離せば、自動的にロックされて止まる

https://www.youtube.com/watch?v=T56a-AbmKwo


【ワンタッチクランプの特徴】(写真はケニス株式会社カタログ掲載画像)
(自動ロック)手を離せば自動ロックされる機構。何もしなければ止まる落下事故リスクを大幅低減
(片手操作)レバーは片手で簡単に操作でき、手が小さく握力の弱い小学生でも安全に作業可能

(信頼性) 外部試験機関で実施した静止荷重試験により、耐荷重1.86KNを確認

【DH機構のしくみ】 (特許番号:特許第 7584111 )

・レバーから手を離せば、2 枚のプレートが支点を中心に回転し、支柱を締め込むような形に

・支柱とクランプの間に強力な摩擦力が発生、それが締め付け力となり、支柱を「カチッ」とロック

・ロック解除用のレバーを押せば、内蔵されたバネの弾性力によりプレートが元の位置に復帰、固定が自動的に解除

【開発の背景】 理科実験関連の事故は、年間約2600件

小・中・高の理科実験事故は年間約2600件報告されており、中学校や高校では約7〜8割が理科室内での実験中に発生、特に加熱器具やガラス器具、薬品の取り扱いによる「やけど」や「割れたガラスによる怪我」の割合が高くなる傾向にあります。(国立大学法人福岡教育大学の研究より)

【澤田社長の想い】 「教育現場の事故をなくしたい」

教育現場で、実験器具を固定しているネジが緩んでしまい、器具が落下して割れてしまうという話を聞きました。本来は器具の改善で防げる可能性がある事故が、現場の注意力だけに委ねられていることに課題を感じました。子どもが実験をいやがり、理科嫌いになるかもしれない。「実験器具を改善するべき」と感じた原点です。

【ワンタッチクランプGYU】

ケニス株式会社より販売中

標準価格¥3,900(税抜)

材質 アルミダイカスト

適合支柱 12mmφ

付属 カラーステンレスネジ(青)

競合のネジ式クランプには、価格が1,800円(税抜)と安いものがありますが、ネジの緩みによる落下事故のリスクがあり、また、締め付けに時間がかかります。ワンタッチクランプの場合、ネジで固定するのではなく、レバーから手を離せば止まるため、ネジの緩みによる落下リスクを抑えられ、すばやく位置決めできます。

・強度と弾性特性に優れたアルミニウム合金、亜鉛合金、高機能 ABS 樹脂を採用

・当社が長年蓄積してきた高精度なダイカスト成形加工技術を活用

(特に、製品の性能を左右する支点部分に、精密な穴あけ・高度な切削加工)

・DH機構の性能を左右するプレートは、当社設計仕様に基づき、協力メーカーと連携して製作

・製品出荷前に締め付け力などを確認し、強度や弾性特性に優れた材料を採用することで、長期間の使用にも配慮

【開発の経緯】(下請の苦労)

・社長の澤田明は、子どもの頃から下請として苦労する創業者の父親を見ていて、「こういう商売はやりたくない」と思っていたが、諸事情があり20歳になる前に入社しました。

・入った以上はやるしかないと覚悟を決め、がむしゃらに勉強して仕事を覚え、30歳くらいには、作業効率を改善するため自分で専用の工作機械を製作できるくらいの技術を身に付けていました。某大企業の工場トラブルのときには、つなぎで生産をまかされたこともありました。

(当社独自の商品開発への想い)

・父の後を長兄が2代目となり、50歳のとき3代目の社長に就任しました。約20年前から「下請け加工を通じて技術を磨く一方で、いつか当社独自の商品を生み出して社会に貢献したい。われわれのような中小企業でも、できる、というところを見せたい」と想うようになりました。

(理科実験中の事故~30年越しの課題)

・2021年末、社長は、学校の理科実験器具を扱う商社・ケニス株式会社から「小学校の理科実験中にクランプを落とす事故がなくならず困っている。これを防ぐ方法はないか」という相談を受けました。

・クランプで試験管を挟み、高さを調節するためにネジを緩めているとき、うっかり落としてガラスが割れる事故が起こり、先生が怒ると生徒は実験するのが怖くて嫌になり、理科離れにもつながるおそれがあります。

・そのクランプが、当社が下請けとして加工した製品(設計開発は当社ではない)だったこともあり、何とかしないといけないという思いに駆られました。

・思えば、30年前にも雑談で同じ内容の話を聞いたことがあり、その時もいろいろ考え試作もしたのですがうまくいかず、時間と費用もかかるため、日々の仕事に追われてそのままになっていました。

・今回も同じ話を聞き、過去30年間何も変わっていなかったと知り、あらためて取り組むことにしました。

(ネジだから落ちる→ネジをなくせばいい)

・通常は、「固定したければネジを締め、動かしたければネジを緩める」というしくみです。しかし、ネジを使う以上、ネジを緩めた瞬間固定力が失われ、うっかり落下させてしまう危険性は払拭できません。

人の注意力に頼る安全対策には限界があるのです。

・この常識を覆し、「ネジそのものをなくし、何もしなければ固定され(しかもある程度荷重がかかっても動かない)、何か操作した時だけ動く」という構造にすれば、人の注意力に頼らず、根本的な問題解決を実現できます。

(試作60回以上、DH機構誕生) ※DH=「Dream」と「Hope」の頭文字

・クランプの形状と摩擦力を最大限に活用する設計から始めましたが、強度不足、操作のしづらさ、コストの問題が次々と浮上し、十分な摩擦力を生み出せませんでした。材料選定、形状改良、支点位置の調整など、3D プリンターをフル活用し、試作即日検証を繰り返し、改良を重ねました。

・試作品を完成して相談元のケニス株式会社に披露したところ、高い評価を得ましたが、社長は、耐荷重が不十分だと思い、商品化には踏み切れませんでした。

・2022年秋、東京の見本市に行った帰りの新幹線で考えているうち、長年機械加工の現場で製品を固定してきた技術を思い出し、部材を変形させれば耐荷重を増加できるのではないかと思いつき、

帰ってすぐ試作してみると思い通りでした。改良の発想がひらめいた新幹線の名前は「のぞみ」。

・その後、長年取引関係のある、金型ダイカスト、ダイカスト鋳造、塗装、プレスなどを得意とする中小企業が「面白い。やろう」と共感し、製品化まで協力してくれ、製造プロセスの効率化、品質検査の基準確立、コスト管理などの課題を解決していき、最終的に「DH機構」を組み込んだ「ワンタッチクランプ」を市場投入することができました。

(※DH=「Dream」「Hope」の頭文字、中小企業でも力を結集すればできるという「夢と希望」を表す)


(外部による評価)

・2023年10月、「グッドデザイン賞2023」受賞。

・2024年9月、「国際フロンティア産業メッセ2024」に出展、展示場で近畿経済産業局OBに声を掛けられ、「関西ものづくり新撰2025」へ応募、2025年1月選定。

・同じ展示会場で「中小企業新技術・新製品賞」を知り応募、 2025年4月奨励賞を受賞。

(主催:公益財団法人 りそな中小企業振興財団・日刊工業新聞社、後援:経済産業省中小企業庁・独立行政法人 中小企業基盤整備機構)

【今後の計画】

・2024年の発売以来、「ワンタッチクランプ」は、教育機関を中心に、着実に販売実績を上げています。

・今後、まず、実績のある小中学校などの教育機関向け、理科実験用途への浸透を図ります。全国

の小学校数は約18000校、中学校数は約11000校、理科用鉄製スタンドの保有率は小学校約61%、中学校約79%と、まだ需要拡大が期待できます。(文部科学省「令和7年学校基本調査」、「今後の理科教育設備整備費補助等の在り方について」および理科教育振興基本統計に基づく推計値)

・次に、企業の研究開発部門向け、精密実験や研究用途の獲得を狙います。化学、製薬、食品、電気・電子など、幅広く活用される可能性があります。

・その他、医療・介護現場、工場の生産ライン、農業、オフィス・家庭などで、必要性が見込まれます。

・5~10年後までには、自社ブランド事業を会社の収益の柱の一つへ育てます。

【ビジョンと夢】

・当社は、下請企業として、創業以来60数年、鉄道車両部品やシャッターモーター、空圧バルブ部品など、安定した高品質加工を提供してきました。多業種・多社から受注し、他社が断る難しい案件も引き受け、景気に左右されない安定した事業基盤を築いています。

・一方で、今後は、下請事業を通じて技術を磨きつつ、新しく当社独自ブランド事業を軌道に乗せていくことにより、若い人材の採用や、将来の事業継続を図っていきたいと考えています。

(感動共有社会の創造)

・当社モノづくりの原点は、モノを作ってお客様に見てもらったとき、「ふ~ん、よくできてるな」とか、「ほー、ええやないの」で終わるのではなく、その次の「え?」 と思う段階、その感動を狙うところです。「ふうん」「ほお」「え?}この 3段階目の「え?」を狙わないと面白くない、と思っているのです。

・長年下請でやってきたが、何とかオリジナルの製品を出す、その糸口を見つけることができました。ぜひ、われわれと同じ規模の町工場にも、「共立みたいなところができるのなら、自分たちにもできるかもしれない」と夢を持ち、お互いに切磋琢磨して頑張っていくことに繋がればいいと思っています。

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会社概要

URL
https://kyouritsu-dc.wraptas.site/
業種
製造業
本社所在地
兵庫県尼崎市猪名寺 2-21-35
電話番号
06-6493-5737
代表者名
澤田 明
上場
未上場
資本金
1000万円
設立
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