NTDsを減らしたい! 赤ちゃんのために妊娠前からできることバイエル薬品 神経管閉鎖障害(NTDs)の発症リスク低減の啓発活動開始

バイエル薬品株式会社

•    NTDsの一つである二分脊椎は、日本で減少していない
•    日本人妊婦は、NTDsのリスク低減に有用な葉酸摂取が推奨量の半分未満
•    厚生労働省は妊娠前からの葉酸摂取を推奨


大阪、2016年7月11日 ― バイエル薬品株式会社(本社:大阪市、以下 バイエル薬品)は、神経管閉鎖障害(neural tube defects, NTDs)の発症リスク低減のための啓発活動を「NTDsを減らしたい!赤ちゃんのために妊娠前からできること」のスローガンの下、開始します。

 NTDsは、脳や脊椎に発生する先天性の癒合不全で、無脳症、脳瘤、二分脊椎などが含まれます。これらの中で日本での発生が最も多いのが、胎生期に神経孔の閉鎖が障害されることによって中胚葉などの発生が障害され骨欠損が生じる二分脊椎です。二分脊椎は、オーストリア、ハンガリー、イタリア、ドイツなどの先進国においては減少傾向にありますが、日本においては減少しておらず、2009年には約660人の二分脊椎患児が出生したと推計されています。

International Clearinghouse for Birth Defects Surveillance and Research(ICBDSR). Annual Report 2013より作図.

国際先天異常モニタリングセンター/JAOGの報告に基づく.
1)日本産科婦人科学会、日本産婦人科医会編: 産婦人科診療ガイドライン―産科編2014.
2)近藤厚生ほか: 日泌尿会誌2013; 104(4): 598-604.
 
さまざまな報告から、葉酸がNTDsの発生リスクを低減させることに有用であることはわかっており、葉酸含有マルチビタミンサプリメントの摂取が、NTDs発生リスクを92%下げることを示す海外の臨床試験結果*1があります。しかしながら、日本人妊婦の葉酸摂取量は厚生労働省による推奨量の半分未満の48%となっています*2。胎児の神経管が形成される時期は妊娠2週から妊娠6週末で、その時期までに十分な葉酸濃度を得ておく必要があることから、葉酸は妊娠計画時から摂取することが望まれます。葉酸は、通常の食生活だけから推奨量を賄うことは容易ではありません。そのため厚生労働省は、「妊娠を計画している女性」および「妊娠の可能性がある女性」の場合、通常の食品からに加えてサプリメントなどで付加的に摂取することを推奨しています。 

Czeizel AE: Paediatr Drugs 2000; 2(6): 437-449より作図.
*1【出典】Czeizel AE: Paediatr Drugs 2000; 2(6): 437-449 【概要】葉酸含有マルチビタミンサプリメント摂取が神経管閉鎖障害発生に及ぼす影響について検討した2試験(1試験は二重盲検無作為化試験、1試験は前向き症例対照研究)について、プール解析を行った。対象は、葉酸含有マルチビタミンサプリメントを摂取した妊婦の児5,439人、対照[二重盲無作為化検試験:微量元素サプリメント(アスコルビン酸、銅、マンガン、亜鉛)を摂取、前向き症例対照研究:摂取なし]を摂取した妊婦の児5,823人。いずれのサプリメントも受胎の1ヵ月以上前から少なくとも月経が2回来ないときまで摂取した。*2厚生労働省 平成24年度国民健康・栄養調査報告書、日本人の食事摂取基準(2015年版)より計算

バイエル薬品株式会社 執行役員 コンシューマーヘルス日本代表植田あゆみは、「弊社調べによると、妊娠計画者の栄養サプリメントの使用率は、オーストラリア・中国・ロシアでは平均で約50%であるのに対し、日本国内では10%と低く、さらに妊娠中においては、3国での使用率は平均で約75%であるのに対し、日本国内では25%と非常に低い割合となっています。バイエルは葉酸摂取の啓発活動を通じ神経管閉鎖障害の発症リスク低減に貢献します」と述べています。


バイエルでは、以下のNTDsの発症リスク低減の啓発活動を行う予定です。

医療関係者向け
―啓発冊子作成・配布
―MRによる情報提供活動
―日本周産期・新生児医学会、日本生殖医学会などでのシンポジウム実施

一般向け
 ―啓発ウェブサイト(http://www.prenatal-navi.jp)―啓発冊子作成・配布
―啓発冊子の医院での設置

バイエルについて
Bayer: Science For A Better Life

バイエルは、ヘルスケアと農業関連のライフサイエンス領域を中核事業とするグローバル企業です。「Science For A Better Life」というミッションのもと、バイエルはその製品とサービスを通じて、人々のクオリティ・オブ・ライフ(QOL)の向上に貢献すると同時に、技術革新、成長、およびより高い収益力を通して企業価値を創造することも目指しています。また、バイエルは、持続可能な発展に対して、そして良き企業市民として社会と倫理の双方で責任を果たすために、これからも努力を続けます。グループ全体の売上高は、463億ユーロ、従業員数は 116,800名(2015年)。設備投資額は26億ユーロ、研究開発費は43億ユーロです。この数字は、コベストロ社として株式市場に2015年10月6日に上場した高機能ポリマー材料の事業を含んでいます。詳細はwww.bayer.com.をご参照ください。

バイエル薬品株式会社について
バイエル薬品株式会社は本社を大阪に置き、医療用医薬品、コンシューマーヘルス、動物用薬品の各事業からなるヘルスケア企業です。医療用医薬品部門では、循環器領域、腫瘍・血液領域、ウィメンズヘルスケア領域、眼科領域、画像診断領域に注力 しています。コンシューマーヘルス部門では解熱鎮痛薬「バイエルアスピリン」をはじめ、アレルギー性疾患治療剤や皮膚科領域 に注力しています。動物用薬品事業部は、動物用医薬品の提供を中心にコンパニオンアニマルおよび畜産動物のヘルスケアに貢献しています。同社は、「Science For A Better Life」 というミッションのもと、技術革新と革新的な製品によって、日本の患者さんの「満たされない願い」に応える先進医薬品企業を目指しています。詳細はwww.bayer.co.jp/bylをご参照ください。

バイエル薬品株式会社
2016年7月11日

将来予想に関する記述 (Forward-Looking Statements)
このニュースリリースには、バイエルの経営陣による現在の試算および予測に基づく将来予想に関する記述 (Forward-Looking Statements) が含まれている。さまざまな既知・未知のリスク、不確実性、その他の要因により、将来の実績、財務状況、企業の動向または業績と、当文書における予測との間に大きな相違が生じることがある。これらの要因には、当社のWebサイト上(www.bayer.com)に公開されている報告書に説明されているものが含まれる。当社は、これらの将来予想に関する記述を更新し、将来の出来事または情勢に適合させる責任を負うものではない。

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業種
医療・福祉
本社所在地
大阪府大阪市北区梅田2-4-9 ブリーゼタワー
電話番号
-
代表者名
ハイケ・プリンツ
上場
未上場
資本金
22億7342万円
設立
1973年04月