「第13回ALL JAPAN ナチュラルチーズコンテスト」過去最多224品のエントリーから国内の最優秀チーズが決定!
―グランプリにあたる農林水産大臣賞は丹波チーズ工房の「蔵熟成ゴーダ」が受賞―
新型コロナウイルス感染拡大により、チーズ工房も影響を受けている中、今回は96工房224品という過去最多のエントリー数となりました。今回は初めて出品される工房も多く、このような状況の中でも工房の方は、コンテストに関心を持っているということが伺えます。中には、このコンテストで賞を獲得すれば、来年3月にアメリカで開催されるWorld Championship Cheese Contestに出品することも可能となるため、それを見据えて出品されている工房の方もいらっしゃるようでした。また先日、スペインで開催された海外コンテスト(World Cheese Awords)では、日本から出品したチーズについて14品が入賞を果たし、日本のチーズが世界でも評価されていることの表れといえます。
本表彰式では、最優秀賞にあたる農林水産大臣賞1アイテム、農畜産業振興機構理事長賞1アイテム、中央酪農会議会長賞1アイテムと、審査員特別賞1アイテムを表彰いたしました。農林水産大臣賞に選ばれたのは、ハード熟成6カ月以上部門からエントリーした「蔵熟成ゴーダ」(丹波チーズ工房)でした。壇上で、代表の婦木敬介さんは、「このような名誉ある賞をいただきまして大変嬉しく思います。わたしは北海道十勝のさらべつチーズ工房さんでチーズを勉強させていただいて、その後丹波の実家に帰り、ジャージー牛を少数ですが10頭くらい飼いながらチーズを作っています。家族の助けもあり、またゴーダチーズを作り始めてからは結婚して妻がゴーダチーズの毎日の手入れをしてくれるようになりました。そのお陰もあり、賞がいただけたのかと思うので報告したいと思います。ありがとうございました。」と、受賞の喜びを語りました。
審査委員長を務めたチェスコ株式会社・技術顧問の田中穂積氏は、コンテストの総括として「受賞者の皆様おめでとうございます。最終審査では、それぞれ専門的な立場からチーズを評価していただきました。多くの審査員の皆様から品質の高さにビックリしたというお言葉をいただいております。国産のチーズを作り始めてから40年、このような高品質のチーズを作っていただいた生産者の皆様に敬意を表したいと思います。また今回はトライアル部門への出品が非常に多く、独自のチーズの開発に取り組んでいる工房がたくさんあることを確認させていただきました。このような傾向は、コンテストの開催趣旨に合致した嬉しい傾向であると感じています。今回のコンテストに出品いただいた生産者の皆様に改めてお礼を申し上げます。」とコメントしました。各賞受賞者には、審査委員長より表彰状及びトロフィーの贈呈と、コンテスト受賞マークの使用権利が授与されました。
今回、会場にて配信された審査及び表彰式やゲストプログラムの模様は、本コンテスト専用のYoutubeチャンネル(URL https://youtu.be/3gM-Z_IQ_ag)にて、12月28日までご覧いただけます。
開催概要
■日時: 令和3年11月9日(火)※表彰式開催日
■場所: UDXシアター
〒101-0022 東京都千代田区神田練塀町15 4F 03-3254-8421
■主催: 一般社団法人 中央酪農会議
■後援: 農林水産省、独立行政法人 農畜産業振興機構、一般社団法人 Jミルク、
一般社団法人日本乳業協会、公益財団法人日本乳業技術協会、NPO法人チーズプロフェッショナル協会
■内容:
<令和3年10月27日(水)>
①一次審査 ※収録
<令和3年10月28日(木)>
②二次・最終審査 ※収録
<令和3年11月9日(火)>
③審査ダイジェスト(審査の模様をダイジェスト配信)
④結果発表・表彰式(表彰式&受賞者会見の模様をライブ配信)
⑤ゲストプログラム(ゲスト審査員による特別プログラムを配信)
⑥生産者プログラム(海外長期研修報告、日本チーズ協会の番組を配信)
上記4賞の他、金賞や優秀賞などの受賞作品を含む、全224品と生産者情報などは、以下よりご覧いただけます。
https://www.dairy.co.jp/cheesecontes/ajncc13/index.html
※中央酪農会議は、生乳生産者の協同組織による生乳受託販売の推進並びに生乳供給の安定、流通の合理化及び品質の改善を図り、酪農の健全な発展及び国民の健康の増進に寄与することを目的に、昭和37年8月、酪農関係の団体によって設立されました。
【『第13回ALL JAPAN ナチュラルチーズコンテスト』エントリー部門・カテゴリー 一覧】
第13回大会の各受賞アイテムは以下12部門23カテゴリーから、外観・色調・組織・風味の4つの審査項目によって決定されます。
【ALL JAPAN ナチュラルチーズコンテストについて】
本コンテストは、生産者が独自に勉強しながら試行錯誤を繰り返している国産ナチュラルチーズ開発の現状にあって、1)現段階における正確な技術評価を行うとともに、2)国産ナチュラルチーズ生産者、研究者、料理専門家、流通・販売業者等が一堂に会して情報交換やアドバイスを行う場を提供することで、 1)製造技術の向上を図り、2)日本の気候風土にあった独自のナチュラルチーズを創り出していくこと、3)国産ナチュラルチーズの消費を拡大することを目的として、平成10年2月に第1回が開催された。全国には約320以上のナチュラルチーズ工房があると言われており、それぞれ創意工夫を凝らした多種多様なチーズがつくられている。今回のコンテストには96のチーズ工房から、1)ハードタイプ33品目(⑧⑨⑩)、2)ソフトタイプ74品目(③④⑤⑥⑦)、3)フレッシュタイプ他117品目(①②⑪⑫)の計224品目が出品されました。
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