国内初となる大型遠隔操縦無人機ガーディアンのデモフライトが開始 長崎県壱岐空港より3週間にわたり運航
5月9日記念式典を壱岐空港で開催
遠隔操縦無人機の大手企業である米ジェネラル・アトミクス・エアロノーティカル・システムズ社(General Atomics Aeronautical Systems, Inc.、以下「GA-ASI」)は、2018年5月10日(木)、長崎県壱岐市 壱岐空港において、同社製大型遠隔操縦無人機「ガーディアン」を使用したデモフライトを開始しました。デモフライトは、データ収集や科学研究分野での利用を主目的とし、今後約3週間にわたって行われる予定です。
同フライトに先だって、5月9日(水)に記念式典が行われ、GA-ASI CEOリンデン・ブルーの挨拶、および白川博一壱岐市長からの祝辞の後、GA-ASIと壱岐市の友好の証として記念品の交換が取り行われました。そして本日5月10日、ガーディアンが初の実証実験に向けて、壱岐空港の滑走路を午前11時20分に離陸し、約3時間のフライトの後、壱岐空港に帰還しました。
今回のデモフライトの実現にあたって、GA-ASI CEOのリンデン・ブルーは次のように述べています。「この度、このプロジェクトの実現にあたり、多大なご協力をいただいた壱岐市長、及び関係省庁、関係自治体にお礼を申し上げます。大型遠隔操縦無人機を日本の海洋環境で使用することによって、貴重なデータが取得できると確信しております。収集したデータを、今後の研究に役立てていただけることをとても楽しみにしています。」
白川博一 壱岐市長は次のように述べています。「この度、日本初となる遠隔操縦航空機の実証試験が、実りの島壱岐で行われることを大変ありがたく思っております。様々な平和的な利用、例えば海難時等の災害支援や海洋等の観測、調査、研究など国境に位置する離島にとって極めて重要な内容であり、さらに壱岐市の国内外へのPR、交流人口の拡大等壱岐市で行われる意義は極めて大きいと考えております。本実証試験にあたっては、関係省庁、長崎県、関係機関・団体そして地域住民皆様の多大なご理解、ご協力をいただきましたことに心より感謝申し上げます。本実証試験が所期の目的を達成いたしますことを心より祈念しております。」
デモフライトによってガーディアンが収集したデータは、日本での科学研究に役立てる目的で、研究機関に提供されます。また、飛行データは国際民間空域での無人機飛行許可制度の確立を支援するために、関係機関に提供されます。
なお、壱岐市民の方々にガーディアンをご覧いただける、一般開放日を実施いたします。開催日は2018年5月13日(日)で、開始時間は午前10:00です。
今回のデモフライトは、民間企業では日本初となる、長距離航続が可能な無人機の飛行となりました。航空機のセンサーには長距離用海上探索レーダー、自動補正光学赤外線ビデオカメラ、短距離空対空レーダーを含む衝突防止システムなどがあります。これらは米国の国土安全保障省が海上観察のために搭載しているセンサーとほぼ同様の構成です。
実証試験は長崎県・壱岐空港を運航拠点とし、約3週間の期間に、1回あたりおよそ5時間のデモフライトを10回程度行う予定です。以下の3つを目的としたデータ収集のデモフライトを行います。
1. 気象・災害・海洋観測支援
2. 海難・救助支援
3. 航空・通信・産業利用支援
本実証試験の主体はGA-ASIで、長崎県壱岐空港の職員の方々と関係当局の協力のもと行われます。
デモフライトの運航に際し、GA-ASI本社より、飛行実績において経験豊富なパイロットおよび整備担当者を含むチームが来日し、あらゆる状況を鑑みて安全運航にあたります。
GA-ASIについて
ジェネラル・アトミクス・エアロノーティカル・システムズ(General Atomics Aeronautical Systems, Inc.略:GA-ASI)はジェネラル・アトミクス社(General Atomics)の関連会社です。定評ある信頼性の高い無人航空機システム(UAS)、レーダー、電気光学および関連ミッションシステムの大手設計・製造メーカーです。GA-ASIは25年以上にわたって、永続的な飛行に必要な統合センサーとデータリンクシステムを備えた長期耐久マルチミッション対応航空機を提供し、状況認識と迅速な対応を可能にするための航空革新を行ってきました。同社はまた、さまざまな地上制御ステーションやセンサー制御/画像解析ソフトウェアの製作、パイロットのトレーニングとサポートサービスの提供、およびメタマテリアルアンテナの開発を行っています。詳細については、www.ga-asi.comをご覧ください。
ガーディアンについて
■用途: 見通し外での長距離、長時間耐空、中高度からの地上及び会場の情報収集と観測、監視ミッションの実施
■特性
翼幅: 24m (79 ft)
全長: 11.7m (38 ft)
最大離陸重量: 5670kg (12,500 lb)
ペイロード容量
全体: 2,177 kg(4,800 lb)
ハードポイント:9ヵ所(翼:8、胴体中心線:1)
内部: 363 kg(800 lb)
外部: 1,814 kg(4,000 lb)
■パフォーマンス
最高高度: 海抜1万2000m以上(40,000 ft)
最大航続時間: 40時間
最大飛行速度: 210ノット(真対気速度)
壱岐市について
長崎県壱岐市は、九州北西部の玄界灘に浮かぶ島です。福岡市博多港から高速船で約1時間の距離に位置し、人口約27,000人、島の面積は139.42平方キロメートルです。詳細については、壱岐市公式ウェブサイト(https://www.city.iki.nagasaki.jp/)をご覧ください。
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザーログイン既に登録済みの方はこちら
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像