アボット、新しいマッピングカテーテルの保険適用開始を発表

アボットジャパン合同会社

- ADVISOR™ HD GRID MAPPING CATHETER, SENSOR ENABLED™ は、優れたデータ収集を可能にし、複雑な不整脈の患者様に対する最適な治療をサポートします
-マッピングカテーテル分野初*1 の電極グリッド設計によりデータを多方向に捉え、心臓の高密度マップを作成できます
- 新しいマッピングカテーテルはENSITE PRECISION™CARDIAC MAPPING SYSTEMを補完し、アボットの先進的な心臓マッピング・ポートフォリオを一段と充実させます
2018年9月4日-アボットは、Advisor™HD Grid Mapping Catheter, Sensor Enabled™(販売名:Advisor HD グリッドマッピングカテーテルSE、承認番号:23000BZX00127000)が、2018年9月1日より保険収載されたことをお知らせします。Advisor HD Gridは新しいデザインを採用しており、それによって医師は、これまでと異なる画像、新しいデータ捕捉と分析方法を通じて、正常な組織とそうでない組織をより精緻に区別する詳細なマップを作成することが可能となりました。アボットは、心臓アブレーション手技の向上の一助とすべく、EnSite Precision™ Cardiac Mapping Systemや多種多様なマッピング/治療カテーテルを設計してきました。

この新しいマッピングカテーテルは、こうした革新的な製品の実績に基づき開発されています。
不整脈は、心臓内の電気信号の不適切な伝導によって引き起こされる異常な心調律です。日本では2010年にはおよそ83万人が心房細動に罹患し、2020年には97万4千人に増えると予測されています*2。心房細動など異常な心調律によって、心拍が速まったり、遅くなったり、あるいは同期しないといった異常が発生し、心臓のポンプ機能が低下し、それが患者様の生活の質を低下させるさまざまな症状につながります。場合によっては、心臓不整脈が心臓に損傷を与えたり、血栓、脳卒中、心停止といった状態を引き起こすことがあります。

 心臓に焼灼巣を形成して不整脈を引き起こす電気経路を中断する心臓アブレーション治療は、複雑な不整脈を発症している患者様に対する治療法の1つです。患者様にとって最良の結果をもたらすには、まず心臓のどの部位にそうした電気経路が存在するかを特定する必要があります。こうした洞察を得るうえで、カテーテルマッピングは非常に重要です。カテーテルマッピングによって医師は心臓の内側を視覚化し、それを頼りに心臓の構造にそってカテーテルを進め、より正確にアブレーションを実施することができます。

 Advisor HD Gridは、従来のマッピングカテーテルでは見逃されがちな心臓の信号の方向性や速度などの情報を捕捉できるように設計されています。Advisor HD Gridは独自のグリッド状の電極構成によってこうした重要な情報を収集し、医師が心臓組織の高密度マップを作成することを可能にし、最適な治療をサポートします。Advisor HD Gridを使用することで、医師は初めて、標準のマッピングカテーテルでは見逃されがちな電気信号を視覚化することができます。

 シカゴ大学病院の内科学准教授兼心臓電気生理学科長であるRoderick Tung医師は以下のように述べています。「シカゴ大学医学部でわれわれは、解像度をさらに向上させた心臓マッピング技術を用いて不整脈の機序を解明し、再定義することに情熱を傾けています。アボットのAdvisor HD Gridは、次世代のマッピングカテーテルの開発を大きく前進させる重要な一歩です。柔軟性に富み柔らかで、磁気センサー技術を搭載したこのカテーテルは、従来のカテーテルでは見逃されがちなシグナルを捉え、心臓の詳細な3Dマップの作成をサポートしてくれます。電気生理学の分野における技術革新は不整脈の視覚化に向けて日々前進しており、細部の表現は飛躍的に向上しています。私たちは、患者様のアウトカムが将来必ず改善されるものと確信しています。」

医師にとってもう1つの利点は、Advisor HD GridがSensor Enabled™技術と併用できるように設計されている点です。これにより、心臓画像の正確度を最適化し、Advisor HD GridをEnSite Precision心臓マッピングシステムと合わせて使用する際もいっそう柔軟な操作が可能となります。

米国不整脈学会会員でアボットの電気生理学事業メディカルディレクターのSrijoy Mahapatra医師は、Advisor™ HD Grid Mapping Catheter, Sensor Enabled™の開発目標を「患者様の複雑な不整脈を迅速かつ正確にマッピングするための革新的ソリューションを医師に提供することにあった」と述べています。

Advisor™HD Grid Mapping Catheter, Sensor Enabled™は、2017年12月にCEマーク、2018年4月に米国でFDA承認を取得し、アボットの豊富なマッピングカテーテルおよび治療カテーテルのポートフォリオは一段と充実したものになりました。このポートフォリオは、複雑な不整脈や心房細動の治療方法を改善し、電気生理学分野に新しいレベルの革新をもたらしました。Advisor HD Gridは、欧州での発売以降、20カ国で使用されており、今後数カ月間に米国全土でも臨床での使用が開始される予定です。

*1  2018 年9月1日現在
*2 Prevalence of atrial fibrillation in the general population of Japan: An analysis based on periodic health examination /H. Inoue et al. / International Journal of Cardiology 137 (2009) 102–107

アボットについて:
アボットは、健康の力を通して人々が最高の人生を送ることができるよう注力するグローバルヘルスケア企業です。125年以上にわたり、栄養剤、診断薬・機器、医療機器およびブランド
ジェネリック医薬品分野で、人生のあらゆるステージにおいて、健康が持つ可能性を実現するため、新たな製品・技術を提供してまいりました。現在、世界150カ国以上、約99,000人の社員が、人々が健康で長く充実した人生を送ることができるよう活動しています。

アボット(www.abbott.com)、アボットジャパン(www.abbott.co.jp)、フェイスブック(www.facebook.com/Abbott)、ツイッター(@AbbottNews @AbbottGlobal)も合わせてご参照ください。

 

会社概要

URL
https://www.abbott.co.jp/
業種
医療・福祉
本社所在地
東京都港区三田3-5-27 住友不動産三田ツインビル西館5F
電話番号
03-4555-1000
代表者名
武知 秀幸
上場
未上場
資本金
-
設立
2003年02月