災害への支援について
SNSが繋いだ支援・企業プロボノ
1.SNSが繋いだ支援
2018年7月に起きた西日本豪雨災害にあたり、新菱冷熱工業株式会社(以下、「当社」)は、被災地の暑さ対策において、即効性のある支援ができればと思うものの、被災地のニーズを知る手段がありませんでした。そんな中、倉敷市の公式Twitterをきっかけに、具体的な支援に繋げることができました。
西日本豪雨発生直後の7月9日、倉敷市の公式Twitterにスポットクーラー提供の呼びかけを見た当社は、社長の指示により、倉敷市役所に電話して詳しい状況を確認。調達部(東京都新宿区)と中国支社(広島市)がスポットクーラー40台とドラムコード40個、および配送車の手配を進め、倉敷市役所に搬入しました。
市役所へのスポットクーラーの搬入は、被災直後の混乱で配送車の手配がやや難航したため、呼びかけから2日後となりましたが、公式Twitterでの呼びかけから、約5時間で支援を決定することができ、スピーディーに対応することができました。
2.想定外の暑さ
その後も当社は、倉敷市役所との情報交換を続け、8月には支援物資集積所である真備総合公園体育館に、パッケージエアコン10台と発電機2台の設置工事の支援をいたしました。被災後、全国からの物資集積所となっていた真備総合公園体育館は、避難所ではないため冷房設置に関する国の補助対象とならず、そのため物資仕分け作業は冷房のない猛暑の中で行われていました。
倉敷市役所からの相談を受けた当社は、この状況を改善するために、体育館の冷房工事を実施することにしました。
広く天井の高い体育館を冷房するために必要なエアコン台数を計算し、設置場所を計画しました。冷房設備は、暑い時期を乗り切るための3カ月間の仮設とし、3カ月後には元の体育館として使用できるよう壁に穴を開けずに機器を設置する工夫をしました。そして3カ月後の10月末には、すべての機器を撤去・復旧いたしました。
3.倉敷市役所訪問とインタビュー
10月31日、体育館の冷房設備撤去にあたり、倉敷市の生水(おみず)副市長はじめご担当の皆様にお会いしました。倉敷市 企画財政局 井上局長、総務局 総務部 人事課 労務担当 丸田主任からは、被災時のことや企業支援にあり方について詳しいお話をお伺いしました。
(1)Twitterでの呼びかけに至るまで
豪雨発生時、各地域の学校を避難所としていましたが,体育館や教室には冷房がなく暑さ対策が必要でした。混乱の中、スポットクーラーを提供していただけないか、とTwitterで呼びかけました。発信後すぐ、多くの方々から反応をいただき、SNSの有効性を感じました。
また、SNSを見た新菱冷熱さんと電話で相談できたことは助かりました。被災直後の混乱の中では、発生する課題にすぐ対応することが必要でした。メールでのやりとりは課題対応を後回しにすることになります。電話ですぐに回答をいただけるやりとりがとても有効でした。
(2)支援物資集積所(体育館)の環境について
避難されている方々への支援や生活環境を整えることに精一杯で、物資の仕分けと配送作業をする市役所職員と他自治体の応援職員の皆さんの作業環境のことを後回しにしていました。しかし今年の夏の暑さは異常で、作業をするにも体力の限界を感じるようになりました。どうしたら広い体育館を冷房できるのかわからず困っていましたが、「何かあったら連絡をくれ」と言ってくれた新菱冷熱さんに相談してみようということになりました。
4.今後に向けた当社の対応
今回の一連の支援を通じ、被災地と企業を繋ぐ仕組みの必要性を強く感じた当社は、2018年11月10日、特定非営利活動法人全国災害ボランティア支援団体ネットワークの賛助会員となり、被災地からの情報を入手できる体制を整えました。経営ビジョン「さわやかな世界をつくる」を掲げる当社は、社会の持続的発展に貢献できるよう今後とも活動して参ります。
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