見過ごす「美」に しおりをはさむメガネを、大阪大学大学院医学系研究科・Konel/知財図鑑・NECと共同研究
MaiND Labの有する個人ごとの「感性」を画像化・数値化する技術を活用
脳科学、心理学、AIを技術の核としたスタートアップ「株式会社MaiND Lab(以下、マインドラボ)」は、大阪大学大学院医学系研究科、株式会社コネルおよび関連会社である株式会社知財図鑑、日本電気株式会社(NEC)と共に、見過ごす「美」にしおりをはさむメガネ「SHUTTER Glass」を共同研究し試作開発いたしました。
今回試作したSHUTTER Glassは、NEC Future Creation Hub KANSAIで展示します。
今回試作したSHUTTER Glassは、NEC Future Creation Hub KANSAIで展示します。
インターネットを中心としたテクノロジーの進歩により到来した情報社会は「情報へのアクセシビリティ」を飛躍的に高めると共に、個々人が関与できる空間は大きく広がりました。
一方で、情報でのコミュニケーションの限界も散見されはじめています。
SHUTTER Glassは、Beyond 5G時代の新しいネットワークの姿としてNEC未来創造会議が提案した、情報に加えて体験も流通させる「エクスペリエンスネット」という概念に基づき、Konel/知財図鑑とNECがクリエイティブ思考で考えたアイデアの一つです。
このSHUTTER Glassに、当社代表である大阪大学医学研究科の内藤智之博士の研究成果(特願2020-021509)である「心的テンプレート」が応用され、共同研究(試作開発)が行われました。今回の試作では、絵画の好みから美しさの心的テンプレートを生成して、その人が美しいと推察される花を提示するデモンストレーションを実装しました。
- 見過ごす「美」にしおりをはさむメガネ「SHUTTER Glass」
SHUTTER Glassは、日常の美しさを切り取ってくれるメガネドライブレコーダーのように人の視界が全て記録される未来においてAIが「美しい」と判定するカットにフラグを立て、身近にある自然の美しさや他者の行動に気づき、身の回りの変化に自分で気づくためのきっかけを提供します。
- 心的テンプレート
当社代表の内藤博士は、脳科学・心理学の知見と最新のAI技術を組み合わせた独自アルゴリズムにより、個人ごとの感性イメージを「心的テンプレート」として、画像化・数値化する技術の開発に成功しました。
心的テンプレートを用いることで、個人にとっての理想的な抽象画やインテリアデザインの作成や過去の購買履歴に依存しないレコメンドエンジンの開発など、様々な形で応用することが可能です。
【参考】
- マインドラボ の有するコア技術
ヒトの顔やインテリア、絵画、アニメ等の各分野の教師画像を人工知能(GAN)に学習させ、各分野における潜在ベクトル空間を構築。
●理想的イメージの可視化(逆相関法)
人工知能が生成した評価用画像に対するユーザーの評価結果を基に特徴ベクトルを抽出し、独自開発の逆相関法アルゴリズムを用いて、各ユーザーの感性に基づく特徴ベクトルを生成。各ユーザーの特徴ベクトルを人工知能に読み込ませることにより、画像として視覚化することも可能。
※阪大単願特許出願済:特願2020-021509
●心的テンプレートを用いたレコメンドシステム
実在する顔、絵画、アニメ等の画像を潜在ベクトル空間にマッピングし、各ユーザーの特徴ベクトルとの比較を行うことにより、ユーザーの感性に近い画像のレコメンドが可能。
- 今後、本技術の応用を期待できるジャンル
【株式会社MaiND Lab(https://www.maind-lab.com)】
社名:株式会社 MaiND Lab
代表取締役:内藤智之
設立年:2021年5月
所在地:大阪府豊中市宮山町1-1-48-107
事業内容:AIを用いたIT、Webサービスの提供
【代表者プロフィール】
内藤智之(Tomoyuki Naito)
京都大学大学院文学研究科修了、博士(文学)。日本学術振興会特別研究員、大阪大学大学院医学系研究科助教を経て、現在同専任講師。専門分野は深層学習、認知心理学、脳科学。視覚認識に関する心理学的メカニズムと神経回路網の研究に従事してきた。近年は、美醜を感じる脳の計算理論、人工知能への人の美的感性移植研究を行っている。また深層学習により作成されたAI絵画の展示会を全国で行っている。
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