重要文化財・杉本家住宅を改修し、町衆文化・祇園祭とうつくしい町並みを継承し続けるためにクラウドファンディングプロジェクトを開始。500万円を目標に11月13日(月)まで寄付募集。
重要文化財の京町家を後世へ!築153年目の杉本家住宅を修理にご支援を!
(プロジェクトページURL:https://readyfor.jp/projects/sugimotoke2023)
◾プロジェクト立ち上げの経緯
京都市内で最大級の京町家、重要文化財杉本家住宅。当住宅は、京都の目貫通り四条烏丸にほど近く、この界隈は、祇園祭で『鉾の辻』と呼ばれる祭の中心地で、宵山の賑わいは数十万人にものぼります。通りに面する店の間棟は、祇園祭の伯牙山のお飾り所となり、昔ながらの祭り情緒と景観ならびに京町衆の祭礼文化を今に伝える貴重な存在です。祇園祭山鉾34ケ町で重要文化財のお飾り所は当町だけです。しかし、築150年を超え、店の間棟の大屋根は、いたるところ瓦が割れ、雨漏りし、高塀の壁は崩れ落ち、外板壁、駒寄などの木部も朽ちており、大きな地震に耐えられないほどに傷みが著しくなりました。
コロナの影響で、祇園祭の巡行は2年間中止となり、当保存会の収益の柱であった祇園祭の期間の公開収入は90%以上の減収となってしまいました。巡行は昨年3年ぶりに縮小実施され、今年4年ぶりに従来通りに盛大に行われましたが、当財団の文化財を守る費用の確保は大変厳しい状況の中、迫りくる老朽化をくいとめるため、わたしたちは「待った無し」で令和4年度から3カ年度をかけて、大屋根葺き替えと修復工事を進めることを決意しました。
◾クラウドファンディングプロジェクト概要
・プロジェクトタイトル:「祇園祭を支える築153年の重要文化財の京町家・杉本家住宅を後世へ!」
・ページURL:https://readyfor.jp/projects/sugimotoke2023
・実行者 :公益財団法人奈良屋記念杉本家保存会
・目標金額:500万円
・形式 :寄附金控除型/All or Nothing形式
※All or Nothing形式は、期間内に集まった寄付総額が目標金額に到達した場合にのみ、実行者が寄付金を受け取れる仕組みです。
・公開期間:2023年9月15日(金)~11月13日(月)23時
・資金使途:2023年(令和5年)〜2024年(令和6年)にかけて実施する杉本家住宅の修繕・補強
(写真:様々なリターン例)
◾いただいたご支援で実現すること
ご支援者の皆様からいただいた資金により、以下の修繕・補強が叶います。
①主屋店の間棟(重要文化財)の大屋根全面葺き替え・虫籠窓塗り替え、高塀修理・壁修理・耐震補強
住宅は、表屋造りというスタイルで、表通りに面する店の間棟が奥に続く主屋と分けて建てられています。間口30数メートルに及ぶ大店の構えは、京格子、虫籠窓など典型的な京町家の意匠をとどめ、祇園祭には、杉本家住宅の前に山鉾のひとつである伯牙山が建ち、通りに面した店の間が「伯牙山お飾り所」となる風景は、町衆が継承する祭礼の象徴でもあります。今回の工事で、屋根を葺き替え、虫籠窓を含めた壁面・板塀などを修理し、内部の耐震補強工事を行います。
②漬物小屋(重要文化財)耐震診断・耐震補強、瓦の葺き替え、壁修理
築150年を超える年数を経て老朽が進み、建物の構造的にも、主屋よりむしろ脆弱であることが指摘され、耐震補強が必要です。8月の台風7号の暴風雨での傷みの拡がり、近年のゲリラ豪雨、線状降水帯による大雨など、京都もその自然環境の変化にさらされ、瓦や壁の傷みが著しく進んでおります。
②膏薬辻子に面する黒塀
(写真:根本の白蟻被害)
住宅北面は辻子(ずし)という京都独特の通り抜けの小道に面しています。四条通りと綾小路通りを通り抜けきる膏薬辻子(こうやくのずし)は、伝統的な町家が立ち並ぶ歴史的細街路です。その辻子に面する20数メートルに及ぶ黒高塀の傷みが顕著であることから、台風などの強風と地震対策をしながら保全すべき箇所として工事が必要です。
■税制優遇措置について
当財団は公益財団法人として京都府からの認定により本寄付は特定公益増進法人への寄付として、確定申告により法人税・所得税の寄付金控除(所得控除)の対象となります(所得税法第78条第2項及び法人税法第37条第4項該当)。
■杉本家住宅とクラウドファンディング
当保存会では、今後もクラウドファンディングを活用して杉本家住宅の大工事・保全活動を行いたいと考えています。京文化や京町家のうつくしい町並みを繋げていくためには、修復が必要な箇所は数えきれないほどあります。この先の未来へ京町家を残すためには、今回の大工事はもちろんのこと、定期的な保全活動を継続することが必要です。
そのために、これからもクラウドファンディングを一定の周期で実施することで、ご賛同いただける皆様と一緒に、文化財を守り続けたいと考えております。
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