第12回ソーシャルプロダクツ・アワード2025各賞決定!!《 大 賞 》【年度テーマ】「ごろごろ果実の能登ブルーベリー」【自由テーマ】「鎌倉焙煎珈琲 フェアトレードかまくらブレンド」
=「ソーシャルプロダクツ・アワード2025 授賞式」を3月26日(水)時事通信ホールにて開催=
一般社団法人ソーシャルプロダクツ普及推進協会(所在地:東京都中央区、会長:江口 泰広)は、デザインや機能などの「商品性」と、社会・環境問題を解決する「社会性」も兼ね備えた商品・サービスを「ソーシャルプロダクツ・アワード」(SPA)として表彰しています。3月26日(水)には時事通信ホール(東京都中央区)において、大賞・優秀賞・生活者審査員賞・環境大臣特別賞の授賞式を執り行います。
12回目となる今年は『年度テーマ:令和6年度能登半島地震からの震災復興につながる商品・サービス』、『自由テーマ:生活者が「持続可能な社会」づくりに参加できる商品・サービス』を募集しました。今回も、テーマごとに各業界のプロフェッショナルな審査員と、一般公募の生活者審査員による審査を行い、大賞・優秀賞・生活者審査員賞・環境大臣特別賞・ソーシャルプロダクツ賞を選出しました。

■ソーシャルプロダクツとは
「エコ(環境配慮)」や「オーガニック」、「フェアトレード」、「寄付つき」、「地域や伝統に根差したもの」など、人や地球にやさしい商品・サービスの総称で、購入者が持続可能な社会づくりに関する行動や団体とつながることができるものをいいます。
■ソーシャルプロダクツ・アワード(SPA)とは
SPAは、ソーシャルプロダクツの普及・推進を通して、持続可能な社会を実現することを目的にした、日本で初めての、そして唯一の、ソーシャルプロダクツを表彰する制度です。優れたソーシャルプロダクツの情報を生活者に広く提供するとともに、ソーシャルプロダクツを通して持続可能な社会づくりに取り組んでいる企業、団体を応援します。ソーシャルプロダクツ・アワードの過去の開催実績や受賞商品についてはこちらをご覧ください。
過去の開催実績・受賞商品:https://www.apsp.or.jp/socialproductsaward/
※ソーシャルプロダクツ・アワード2025受賞商品の詳細はこちらをご参照ください。
受賞商品の詳細:https://www.apsp.or.jp/spa_award_year/2025/
【年度テーマ審査員】
金谷 勉 (有限会社セメントプロデュースデザイン 代表取締役社長)
玉村 雅敏(慶應義塾大学 総合政策学部 教授/内閣官房地域活性化伝道師)
永岡 里菜(株式会社おてつたび 代表取締役CEO)
矢島 里佳 (株式会社和える 代表取締役/特定非営利活動法人 エル・コミュニティ 副代表)
【自由テーマ審査員】
エバンズ 亜莉沙 (エシカルコーディネーター/Prettysimple Studio Co. ディレクター)
遠藤 祐子 (株式会社メディアジーン 編集部門執行役員)
坂口 真生 (GENERATION TIME株式会社 代表取締役)
スタニスロスキー スミレ(東京国際大学国際戦略研究所 教授)
高橋 義則 (株式会社ユニバーサルデザイン総合研究所 代表取締役社長、APSP理事)
原田 さとみ (エシカル・ペネロープ(株)代表
/一般社団法人日本フェアトレード・フォーラム代表理事)
古谷 由紀子 ((一財)CSOネットワーク代表理事、サステナビリティ消費者会議代表)
三柴 淳一 (国際環境NGO FoE Japan理事)
※上記の有識者・専門家審査員のほかに、公募により選ばれた生活者審査員 20 名。
【 ソーシャルプロダクツ・アワード2025受賞商品の紹介 】
■大賞■
<年度テーマ>
【商品】ごろごろ果実の能登ブルーベリー
【企業・団体】ひらみゆき農園
【商品概要】
世界農業遺産に認定された豊かな能登の土地で育てたブルーベリーを活用し、規格外の果実も無駄にせず価値ある商品に仕上げている。果実そのままの食感を楽しめる、大粒のブルーベリーを贅沢に使用し、「甘さ控えめ」と「砂糖不使用」の2種類を用意。料理やスイーツに幅広く活用できるため、日々の食卓を豊かに彩ることができる。未利用だった能登のブルーベリーを活かし、地域資源を最大限に活用するこの取り組みは、持続可能な農業と食文化の未来を支えている。
【審査員評価】
農家の6次産業化が難しい中、自社開発後も積極的な販売活動を行い、成功を収めていることは特筆すべきところ。さらに、選定された枝の有効活用を進めるだけでなく、その収益を地域農家への支援に充てる姿勢も素晴らしい。健康志向を意識した糖分の調整や食感の工夫により、より多くの人々に受け入れられる製品となっている。味も非常に美味しく、多くの人に支持されることが期待される。また、クラウドファンディングを活用し、剪定ばさみの提供などを通じて地域の生産者を支援し、産地全体の復興にも貢献している。単なる商品開発にとどまらず、地域産品の価値を高め、持続可能な農業を推進する姿勢に強く共感する。

<自由テーマ>
【商品】鎌倉焙煎珈琲 フェアトレードかまくらブレンド
【企業・団体】三本珈琲株式会社/国分首都圏株式会社/鎌倉エシカルラボ/鎌倉市
【商品概要】
共同開発したコーヒーは、環境保護と地域支援を軸とした社会循環型の取り組みから生まれた一杯。フェアトレード認証農園から調達したコーヒー豆を使用し、生産者の生活向上と公正な労働環境を実現。製造には再生可能エネルギーを活用し、食品ロス削減や障がい者支援にも貢献している。さらに、地域住民が味やデザインを決定し、売上の一部を鎌倉市の緑地保全基金に寄付。二次元バーコードを活用し、消費者が製品の背景を知ることで、購入を通じた社会貢献が可能に。「未来をつなぐ一杯」として、持続可能な未来に寄り添う特別なコーヒー。
【審査員評価】
フェアトレード調達の証明や地域の緑地保全基金への寄付など、具体的な社会課題解決に向けた取り組みを実装している点が評価できる。エシカル・ソーシャル商品でありながら、一般商品と価格面でも競争力を持ち、エシカル消費のハードルを下げている点も特筆すべきである。さらに、鎌倉に特化した地域性を明確に打ち出し、地域の共感を得る仕様・デザインとなっている。自治体や生活者と連携し、味やデザインを鎌倉市内投票で決定するなど、消費者の行動変容を促す工夫が随所に施されている点が高く評価できる。産学官民が一体となる普及啓発活動を積極的に行い、販売を超えて社会・環境課題を自分ごととして考えるきっかけを提供している。自治体を巻き込み、首長の宣言を伴う地域ぐるみの取り組みは、気候変動対策や生産者の人権問題などのコアな課題提起を可能にし、他地域のモデルとなる大いなる可能性を秘めている。

■優秀賞■
<自由テーマ>
【商品】ライフビジョン
【企業・団体】株式会社デンソー
【商品概要】
自治体が購入し、住民が利用する地域情報サービス。自治体職員が情報を入力・配信するCMSと、住民がお知らせを閲覧するアプリケーションで構成。スマートフォンを使用しない高齢者向けに、世帯ごとの専用タブレット端末を配布するプランも提供し、誰でも簡単に利用できる仕組みを整えている。デジタル技術を活用した双方向の情報提供により、地域の各種サービスとの連携を強化し、地域活性化に貢献。2014年のサービス開始より、住民と自治体をつなぐプラットフォームとして、より便利で安心な暮らしをサポートしている。
【審査員評価】
災害が多く高齢化が進む日本において、今後ますます重要となる取り組みである。すでに普及が進んでおり、需要の高さや自治体からの高評価が実績として裏付けられていると言える。「商品」から「公共インフラ」へと発展したビジネスモデルとしても興味深く、ご高齢の方やデジタル機器に不慣れな方々を対象とした成功例といえる。ICTを活用した地域サービスは、現代社会において不可欠なものであり、特に災害対応や住民の情報伝達におけるデジタル活用は、業務の効率化にも大きく貢献する。紹介動画や実績データからもその重要性と利便性が伝わり、今後さらに進化することが期待される。日本の社会課題に即した、必要性の高いプロダクトである。

■生活者審査員賞■
公募によって選ばれた生活者20名が、商品を実際に見ながら、社会性と商品性の審査を実施し決定しました。
<年度テーマ>
【商品】伊藤園 とろり緑茶
【企業・団体】株式会社伊藤園
【商品概要】
災害時や介護現場(在宅・施設)での負担軽減を目的に開発された、とろみ付きのユニバーサルデザイン緑茶飲料。嚥下機能が低下した方でも「いつでも、どこでも、いくつになっても、簡単においしい」を実現する。東京大学大学院医学系研究科イートロス医学講座との共同研究により、温冷どちらでも時間が経っても均質で滑らかなとろみを維持。ダマにならず、飲みやすさと美味しさを両立した。食の楽しみを諦めることなく、豊かな食生活をサポートし、介護現場だけでなく幅広いシーンで活躍する飲料である。
【審査員評価】
嚥下機能の低下による誤嚥リスクを軽減するために、とろみを付ける工夫がなされている点が特徴的である。特に、とろみ剤が美味しく添加され、介護向けの特別な装丁ではなく、日常的に親しめるお茶として提供されている点が優れている。緑茶の風味もしっかりと感じられ、高齢者の飲みやすさを追求した商品開発力が素晴らしい。飲み込む力が弱くなることで緑茶を飲めなくなるという課題への認識を高めるとともに、安定したとろみや美味しさ、使いやすいパッケージ設計にもこだわっている。さらに、嚥下機能が低下した方の水分補給を可能にするだけでなく、常温保存ができるため、備蓄用品としても有用である。被災者支援にも活かせるなど、社会課題解決にも貢献する素晴らしい商品である。

<自由テーマ>
【商品】「ゆず油」シリーズ
【企業・団体】株式会社ウテナ
【商品概要】
江戸時代から続くゆずの名産地・高知県北川村の、捨てられるはずだった「ゆずの種」から抽出したオイルを配合したヘアケアシリーズ。髪の広がる要因に合わせて選べる2種類のラインナップを展開。北川村のゆず振興に貢献するとともに、収穫支援や子どもたちへの教育支援など、地域活性化にも取り組んでいる。2022年には北川村、ウエルシアグループ(ウエルシア薬局・よどや)と包括連携協定を締結し、共同開発商品の販売など小売・メーカーが連携した取り組みも実施。資源を有効活用しながら、美しい髪と地域の未来を支えるヘアケアブランドである。
【審査員評価】
ものづくりを通じて地域活性化や教育にも貢献しており、社会的な価値が高いプロダクトである。メジャーなドラッグストアとの協業によって、地域産業の持続可能性を高める実績を築いている点も評価できる。自治体を巻き込んだ包括連携協定に基づく取り組みは、地域社会との結びつきを強める重要な要素となっている。特に、廃棄されていたゆずの種を活用するという開発ストーリーは素晴らしく、そのストーリーを漫画や写真、文章を用いて丁寧にブランディングしている点も好印象である。さらに、ゆずのフレッシュな香りが際立ち、人工香料を使用しないため心地よい使用感が得られる。アップサイクルによる独自性のある商品開発と、地域や生産者との強い連携は、持続可能な社会への貢献につながる。子どもたちと化粧品を共同開発する取り組みも、生活者の行動変容を促す重要な試みとして評価できる。

■環境大臣特別賞■
<年度テーマ>
【商品】NOTOHIBAKARA エッセンシャルウォーター 200ml
【企業・団体】加賀木材株式会社
【商品概要】
石川県の県木であり能登地方が誇る「能登ヒバ」を使用した、100%天然成分のエッセンシャルウォーター。製材時に発生する端材や枝打ちの葉を蒸留し、能登ヒバの高い抗菌・消臭成分を丁寧に抽出している。家族全員で安心して使用でき、ペットの消臭にも最適。災害時には避難所の衛生環境向上にも貢献した。黒ボトルを採用し、インテリアになじむデザイン性も魅力。製造は障がい者支援センターと連携し、社会参加の機会を創出。使うことで森林保全や復興支援にもつながる、自然の恵みを余すことなく活かした、特別な一品である。
【審査員評価】
製材時に発生する資源を余すところなく活用し、山への恩返しを理念とする取り組みは高く評価できる。能登ヒバの特徴を活かした商品開発は、業界全体が抱える資源廃棄の課題に積極的に挑戦する姿勢を示している。能登半島地震で倒木した木材の利活用も、地域復興に寄与する素晴らしいストーリーである。ふるさと納税の返礼品として地域資源を活用する展開も魅力的であり、循環型社会の実現に貢献している。企業理念に基づくソーシャルプロダクト開発を通じ、山や林業との新たなつながりを創出し、生活者が関われる機会を提供している点は非常に意義深い。品質やパッケージデザインの工夫も優れており、地域資源を最大限に活かした持続可能なプロダクトである。

<自由テーマ>
【商品】LOVEG オーガニック
【企業・団体】株式会社 スリーピングトーキョー
【商品概要】
国産有機大豆を100%使用し、圧搾法で搾油した有機JAS認証の大豆油と、脱脂大豆と水のみで作られた有機JAS認証の大豆ミート。再生エネルギーを活用した自社工場で製造し、製造過程でも環境負荷を軽減している。また、有機農家の支援や土壌環境改善に貢献し、持続可能な農業の発展を支援。福祉施設との協業を通じて、社会貢献にも積極的に取り組んでおり、地球と社会に優しい食材を提供している。
【審査員評価】
サプライチェーン管理やトレーサビリティの確立に重点を置き、産地や生産者を厳選している点が評価できる。さらに、食油抽出においてノルマヘキサンを使用せず圧搾法を採用するなど、高品質へのこだわりが感じられる。国産有機原料の使用や農福連携による商品づくりも高く評価でき、環境や社会に配慮したプロダクト開発の姿勢が際立っている。SNSを活用した発信やオリジナルレシピの提供など、消費者との関係構築にも積極的に取り組んでいる点も素晴らしい。さらに、有機栽培へ転換中の農家支援や、工場のエネルギーまで環境配慮されている点は、持続可能な食の未来に向けた先進的な取り組みとして注目される。こうした活動が、食に関する課題解決と生活者の行動変容につながっていくことを大いに期待したい。

■ソーシャルプロダクツ賞■
年度テーマについては3の商品・サービス、自由テーマについては43の商品・サービスに授与しました。一覧にまとめておりますので【別添資料】をご参照ください。
主催:一般社団法人ソーシャルプロダクツ普及推進協会
後援:経済産業省、環境省、消費者庁、株式会社環境新聞社、一般社団法人エシカル協会、
一般社団法人オーガニックフォーラムジャパン、一般財団法人CSOネットワーク、
サステナビリティ消費者会議
協力:株式会社SoooooS.カンパニー、株式会社YRK and、ドリームパートナーズ株式会社
■ソーシャルプロダクツ普及推進協会について
「ソーシャルプロダクツ」の普及・推進を通じて、生活者や企業などと共に、持続可能な社会の実現を目指す非営利の組織です。
<協会概要>
名称 : 一般社団法人 ソーシャルプロダクツ普及推進協会(APSP)
設立 : 2012年7月
所在地: 東京都中央区銀座5-12-5 白鶴ビル3F
会長 : 江口 泰広(学習院女子大学名誉教授)
URL : https://www.apsp.or.jp
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