貴重な古裂を間近に鑑賞 「古裂と表具の展示」12月13日・14日開催
表具師江原小林堂が手掛けた古裂帖と、それら古裂で仕立てた掛軸を展示します
表具師 江原小林堂 (埼玉県越谷市、代表:江原 望) は、令和7年12月13日(土)と14日(日) の二日間 こしがや能楽堂(埼玉県越谷市) において 「古裂と表具の展示」 を開催いたします。

【開催概要】
「古裂と表具の展示」
開催期間 :2025年12月13日(土)から12月14日(日) 10時から16時
開催場所 :越谷市日本文化伝承の館 こしがや能楽堂
343-0015 埼玉県越谷市花田6‐6‐1
TEL 048(964)8700
こしがや能楽堂ホームページ https://nohgakudou.kosi-kanri.com
入場は無料です
古裂と古裂帖
古裂のなかでも 名物裂 とよばれる織物にフォーカスします。
名物裂の本歌は室町時代を中心に中国などから渡ってきた裂地で、金襴、緞子、間道、などの種類があります。
利休など当時の茶人達に選ばれたものが名物茶器の仕覆や唐絵の表具裂として用いられました。
それらはいつしか個別の名称で呼ばれるようになり、現在まで写し裂が作り続けられ愛されてきました。
手の中の宝箱
古裂帖(裂手鑑)は端裂を集めて貼りこんだアルバムのような折り帖です。
大名茶人 小堀遠州 は仕覆や表具に多く携わっていたため数多くの裂地を扱い、そこで出た小さな端裂を大事にとっておき一帖にまとめ 文龍帖 と名付けました。これが裂手鑑のはじまりと言われています。
貴重な裂地とはいえ捨てられてしまうような小さな切れ端も、デザインされることで新たな価値を持ったのです。

遠州公にならい、集めていた端裂で仕立てた裂手鑑。
煌びやかな金襴や渋い緞子、重厚な印金やモダンな間道など、
小さな帖に好きなものを好きなように詰め込んだ宝箱です。

古裂を使った時代表具(掛軸)
古書画を表装するときは、現代の裂地よりも 書画作品 の書かれた時代にふさわしい古裂を使うとしっくりと馴染んだ仕上がりになります。
年月を経ることでしか備わらない さび が一体感のある表具となります。
日頃から気をつけて古裂をさがして集めます。
手に入れた古裂もそのままでは使えません、
傷みを補修し選びやすいように整理をしておきます。
そしていざという時、作品を裂地にあててみて相応しい裂地を
選んでゆきます。

選び出した古裂で仕立てた時代表具を展示します。
・詞花集切 伝寂蓮
・和歌短冊 細川忠興筆
・和歌小色紙 小堀遠州筆
・和歌色紙 冷泉為満筆
・富士江の島図画賛 狩野伊川院筆
作品の書かれた頃に仕立てたような掛軸が理想です。
江戸時代に仕立てられた 松花堂昭乗の墨竹図 も併せて展示します。
昔の掛軸と今の掛軸を見比べていただきたいと思います。

江原小林堂
所在地:埼玉県越谷市大沢4-15-12
代表:江原 望
事業内容:表具全般 古書画修理修復
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