合同会社AMAMO、タンザニア政府・BrickLayers Asset ManagementとJCMプロジェクト推進に向けたMOUを締結
〜約70万台の高効率クックストーブ普及を第一弾に、日本の資金・技術を活用し、タンザニアの生活課題と脱炭素の同時解決を目指す〜

カーボンクレジットを活用し、日本の資金・技術と海外の気候・社会課題をつなぐプロジェクト開発を行う合同会社AMAMO(本社:日本、共同代表:楠本夏花、大坂彩夏、以下「AMAMO」)は、2026年9月24日、タンザニア連合共和国政府およびBrickLayers Asset Management, Inc.(以下「BLAM」)との間で、タンザニアにおける二国間クレジット制度(JCM)を活用したプロジェクトの形成・推進に関する協力覚書(MOU)を締結しました。
今回のMOUは、タンザニアの社会・環境課題と日本の資金・技術をつなぎ、JCMを通じて新たなプロジェクトを継続的に創出・実行していくための協力基盤を構築するものです。タンザニア政府、AMAMO、BLAMがそれぞれの強みを持ち寄り、現地で必要とされるプロジェクトの発掘から、JCMとしての案件形成、資金調達、技術導入、実施までを一貫して推進します。その第一弾として、約70万台の高効率クックストーブを普及させるJCMプロジェクトを進めます。
第一弾JCMプロジェクトでは、AMAMO、BLAMに加え、タンザニアで既にクリーンクッキング事業を展開するUpEnergy Group(以下「UpEnergy」)が参画します。UpEnergyが構築してきた現地の製造・流通基盤に、日本からの民間資金とJCMの仕組みを組み合わせることで、高効率クックストーブの普及を拡大します。10年間で約376万トンのCO₂相当の排出削減を見込んでいます。
AMAMOは、このクックストーブ案件を第一弾として、今後、クリーンクッキングにとどまらず、エネルギー、水、電力など、タンザニアの人々の生活に直結する分野で、日本の資金・技術を活用したJCMプロジェクトを継続的に創出することを目指します。

今回締結したMOUについて
本MOUは、2026年9月23日・24日の2日間、タンザニア、ダルエスサラームで開催された「Tanzania–Japan JCM Project Development Inception Workshop and Methodology Consultation」の締めくくりとして締 結されました。
ワークショップには、タンザニア国家カーボンモニタリングセンター(NCMC)をはじめとするタンザニア側関係者が参加しました。当日は、日本からパリ協定第6条(Article 6)に基づくカーボンプロジェクトに携わるフォーカルポイントもオンラインで参加し、JCMの仕組みやプロジェクト形成のプロセス、方法論の考え方について解説し、タンザニア側の関係者と理解を深めました。
今回のMOUを通じて、タンザニア政府、AMAMO、BLAMは、タンザニアにおけるJCMプロジェクトの形成・推進に向けて連携し、日本の民間資金や技術を活用しながら、温室効果ガスの削減と持続可能な開発につながるプロジェクトを創出していく方向性を確認しました。
3者は、それぞれの強みを生かしながら、現地の課題やプロジェクト候補の発掘から、JCMとしての案件形成、日本からの資金・技術の導入、プロジェクトの実施につなげていきます。
AMAMOは、本MOUをタンザニアと日本の間に継続的なJCMプロジェクトを生み出すための協力基盤と位置付けています。

JCMとは
JCM(Joint Crediting Mechanism:二国間クレジット制度)は、日本とパートナー国が協力して脱炭素プロジェクトを進め、そこで生まれた温室効果ガスの削減・吸収効果を「クレジット」として活用する仕組みです。
日本の企業や政府が資金や脱炭素技術を提供し、再生可能エネルギーや省エネなどのプロジェクトを現地で実施します。そこで削減された温室効果ガスの量を算定し、その成果を両国で分け合います。
JCMクレジットは、日本企業の脱炭素目標の達成に活用できるほか、2026年度から本格稼働する日本の排出量取引制度「GX-ETS」でも活用できます。
日本政府はJCMを重要な脱炭素政策の一つと位置づけており、官民連携で2030年度までに累積1億トン(CO₂換算)程度の国際的な排出削減・吸収量を確保することを目指しています。
MOUに基づく第一弾JCMプロジェクト:タンザニアで約70万台の高効率クックストーブを普及
今回のMOUに基づく協力の第一弾として、AMAMO、BLAM、UpEnergyは、タンザニア国内で約70万台の高効率クックストーブを普及させるJCMプロジェクトを推進します。
タンザニアでは、現在も多くの家庭で木炭などを利用した調理が行われています。低効率な調理方法は、燃料費の負担、森林資源への負荷、家庭内の煙による健康リスクなど、気候変動だけではない複数の社会課題につながっています。
UpEnergyはこれまでアフリカ8か国で排出削減プロジェクトを実施し、約1,000万トンの温室効果ガス削減実績を有しています。2022年からタンザニアで事業を展開しており、現地子会社Sayari Safi Limitedを通じて、クックストーブの製造・販売・配布網を構築してきました。2025年末までに、タンザニア国内で約32.2万台を配布しています。
第一弾JCMプロジェクトでは、UpEnergyがすでに構築している現地の事業基盤に、日本の民間資金、技術、JCMの仕組みを組み合わせることで、クリーンクッキングのさらなる普及を目指します。
計画概要
・配布予定:約70万台
・対象:タンザニア国内の対象世帯
・クレジット期間:10年間
・想定排出削減量:約376万t-CO₂e
高品質なJCMクレジット創出に向け、デジタルMRVを導入
第一弾JCMプロジェクトでは、排出削減量の信頼性と透明性を高めるため、デジタル技術を活用したMRV(測定・報告・検証)の導入を計画しています。
クックストーブに設置するセンサー等を活用し、実際の使用状況を継続的に取得・可視化することで、現場の利用実態に基づいた排出削減量の算定を目指します。
さらに、収集したモニタリングデータをハッシュ化し、ブロックチェーン上に記録することで、データの真正性を確認し、記録後の改変を検知できる仕組みを構築します。
これにより、「クックストーブが実際にどの程度使用され、それがどれだけの排出削減につながったのか」をデータに基づいて追跡できる環境を整備し、透明性・追跡可能性の高いJCMクレジットの創出を目指します。
AMAMOが目指すもの――カーボンクレジットを「社会課題を解決する資金」に
AMAMOが目指しているのは、カーボンクレジットそのものを生み出すことだけではありません。
これまで、クリーンクッキングやエネルギーアクセス、水など、人々の生活を改善する大きな社会的価値を持ちながら、十分な資金が届きにくかったプロジェクトがあります。
AMAMOは、こうしたプロジェクトが生み出す温室効果ガス削減という価値をカーボンクレジットとして可視化し、日本企業の脱炭素需要と結びつけることで、新たな資金を現地の社会課題解決に循環させる仕組みを構築していきます。
今回のクックストーブ案件を第一弾として、今後は水、電力、再生可能エネルギーなどにも対象を広げる方針です。将来案件の一つとして、タンザニアにおける大規模な太陽光発電JCMプロジェクトについても検討を進めています。
合同会社AMAMO 共同代表 楠本夏花 コメント
「現代社会には、気候変動問題をはじめ、解決すべき社会課題があふれている一方で、その解決に必要な資金が十分に届いていない現場が数多くあります。
私たちは、カーボンクレジットは単なる脱炭素のためのツールではなく、社会課題のある現場と、資金や技術を持つ企業や国をつなぐ『共通言語』になり得ると考えています。
今回のクリーンクッキングプロジェクトは、そのゴールではなく、始まりです。
私たちはこれからも現場に足を運び、本当に必要とされているものを理解し、日本の資金や技術と結びつけながら、一つ一つプロジェクトとして実現していきます。
今回のMOUを第一歩として、タンザニアと日本の間に、一過性ではない、継続的な課題解決の仕組みを築いていきたいと考えています。」

本MOUおよび第一弾JCMプロジェクトにおける主な関係者
・タンザニア連合共和国政府(NCMC:国家カーボンモニタリングセンター):タンザニア国内のカーボンクレジットレジストリー管理を担う実施機構として、本プロジェクトの実施を認識・支持し、必要な政府手続を後押し
・AMAMO(本リリース発信主体):BLAMと戦略的パートナーシップを組み、現地コミュニティ・政府機関との調整、PIN提出プロセス及び日本技術導入の支援、モニタリング(MRV)、並びに創出したクレジットの日本国内でのマーケティング・販売を担当
・BLAM:本プロジェクトにおける日本側パートナー主体。UpEnergyとの契約・資金調達・プロジェクト開発全体を主導し、日本の年金基金・地方銀行・事業会社等の機関投資家から資金を組成
・UpEnergy Group:プロジェクト実施者・開発者。タンザニア現地子会社Sayari Safi Limitedを通じ、クックストーブの製造・配布・アフターサービスを実行
・JCMA(JCM実施機構):現場の実務運営とクレジットの一元管理を担う実施機構(2025年4月発足、公益財団法人地球環境センター(GEC)が指定)。プロジェクトの登録・モニタリング管理、クレジットの発行・管理に関する事務手続き、及びパートナー国との実務レベルでの調整を担当
合同会社AMAMOについて
合同会社AMAMOは、カーボンクレジットを活用し、日本の資金・技術と海外の気候・社会課題をつなぐプロジェクトのソーシング・開発・管理を行っています。日本企業向けのカーボンクレジット調達・マーケティング支援も手がけ、これまでCORSIA適格クレジットの販売実績を有しています。
https://www.amamo.info/
BrickLayers Asset Management, Inc.について
BrickLayers Asset Management, Inc.は、2021年から米国カリフォルニア州の排出権市場への投資を開始し、その後、欧州、英国、日本を含む世界各地のカーボン市場へ投資対象を拡大してきました。2025年からは、アフリカでクリーンクッキング事業を展開するUpEnergyとカーボンクレジット分野で協業し、タンザニアにおけるクックストーブプロジェクトへの投資を進めています。
https://www.blamj.com/
UpEnergy Groupについて
UpEnergy Group(本社:ウガンダ)は、アフリカ8か国でクリーンクッキングなど家庭向けの脱炭素・生活改善事業を展開する企業です。これまでに1,000万トン以上の削減実績を有し、電気調理器、ウォーターサーバーなどのプロジェクトを展開しています。現地での質の高い製品開発・製造・供給を行い、家庭レベルでの排出削減と生活改善に取り組んでいます。
https://www.upenergygroup.com/
本件に関するお問い合わせ先
合同会社AMAMO 広報担当
tina.oba@amamo.co





すべての画像