TDCソフトと近畿大学、AIを用いた学生評価支援の研究を開始
最新技術を用いて、教員の業務負担軽減をめざす
【本件のポイント】
● AIを活用したアクティブ・ラーニングにおける学生評価支援のための研究を開始
● 現在大きな問題となっている教員の業務負担軽減に繋がる研究
● アクティブ・ラーニングの普及に貢献し、学生に質の高い教育を提供することをめざす
【本件の概要】
教育の現場では、教育の質的転換※の取り組みの一つとして、アクティブ・ラーニングの普及・充実に取り組んでいます。アクティブ・ラーニングには多様な形態がありますが、いずれも「教員と学生間のコミュニケーション」「能動的な学習環境」「学生間の協働と評価」などを実現する必要があり、教員の負担が大きくなる傾向にあります。一方で、教員の業務負担軽減については早急な解決策が求められており、国を挙げた取り組みも始まっています。
近畿大学とTDCソフトは、AIによる自然言語解析技術を研究し、学生のコミュニケーションや学習意欲をAIに分析、評価させることで、教員の負担を軽減し、さらに教育の質的転換の実現をめざします。また、AIが評価支援を行うことは、評価の公平性を担保することにもつながります。具体的な研究内容としては、オープンソースの学習管理システムである「Moodle(ムードル)」を用いて学生のグループワークを管理し、チャットでのコミュニケーションなどをAIに分析させることで、学生評価を支援するシステムの構築をめざします。
※1:学生が未来社会を生き抜く力を修得するために必要な能力を身につけるために、大学教育の転換を図る事。 (中央教育審議会の答申から抜粋)
【今後の展開】
平成29年(2017年)9月20日(水)に開始する、近畿大学経営学部経営学科・商学科の後期授業「情報倫理」(担当教員:准教授 鞆 大輔、受講者:1年生 約300人)の授業においてアクティブ・ラーニングを行い、グループワークでのチャット上のやり取りなどを収集します。それをAIに分析させ、学生評価を支援するシステム構築に有効かどうかの検証を進めます。最終的には、平成31年(2019年)の実用化をめざして研究を行います。
【「アクティブ・ラーニング」とは】
教員による一方向的な講義形式の教育とは異なり、学修者の能動的な学修への参加を取り入れた教授・学習法の総称。学修者が能動的に学修することによって、認知的、倫理的、社会的能力、教養、知識、経験を含めた汎用的能力の育成を図る。発見学習、問題解決学習、体験学習、調査学習等が含まれるが、教室内でのグループ・ディスカッション、ディベート、グループ・ワーク等も有効なアクティブ・ラーニングの方法である。
(文部科学省HPより)
【TDCソフトウェアエンジニアリング株式会社】
代 表 者:代表取締役社長 谷上 俊二
創 業:昭和37年(1962年)
上場市場:東京証券取引所 市場第一部(証券コード4687)
所 在 地:東京都渋谷区代々木3-22-7 新宿文化クイントビル
事業内容:昭和37年(1962年)創業の独立系システムインテグレーター。金融、エネルギー、製造流通などあらゆる分野の業務システム開発に加え、ITインフラ・ネットワーク構築、クラウド、パッケージソリューションなど幅広いソリューションを提供。
※平成29年(2017年)10月1日(日)よりTDCソフト株式会社に会社名を変更します。
【近畿大学】
学 長:塩﨑 均
創 立:大正14年(1925年)
所 在 地:大阪府東大阪市小若江3-4-1
事業内容:大正14年(1925)創立の大阪専門学校と、昭和18年(1943)創立の大阪理工科大学を母体として、昭和24年(1949)、新学制により設立。日本有数のスケールを誇る総合大学であり、医学から芸術までのあらゆる分野を網羅。
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