FromプラネットVol.79<入浴に関する意識調査>
~ほしいグッズは湯舟で使えるマッサージ器や”全自動で洗ってくれる”ロボット~
「入浴」とは?…洗って清潔にするだけではない、女性のバスタイム
FromプラネットVol.79 <入浴に関する意識調査>
国内1,200社超が利用する日用品流通の情報基盤を運営する株式会社プラネット (所在地:東京都港区、代表取締役社長:田上正勝)は、日用品にまつわるトピックスをお届けする『Fromプラネット』の第79号として、入浴に関する意識調査の結果をご紹介します。バックナンバー https://www.planet-van.co.jp/news/from_planet.html
一口に入浴と言っても、ゆっくりと湯船につかる人もいれば、シャワーで済ませる人もいると思います。そこで最初に、ふだんどのように入浴することが多いかを、春・夏と秋・冬のシーズンごとに聞きました。最も多かったのは、春・夏、秋・冬ともに「湯船につかる」。しかし、春・夏では44.2%、秋・冬では68.8%と、秋・冬のほうが24.6ポイントも高くなっていました。やはり寒いシーズンには、湯船につかる人が多くなるようです。一方、「シャワーのみ(湯船にはつからない)」は、春・夏では26.8%、秋・冬では16.1%と、春・夏のほうが10.7ポイント高くなっていました。
年代別では、傾向の違いがより顕著で、年代が低いほど「シャワーのみ」が多く、年代が高くなるほど「湯船につかる」が多くなっていました。20代では、秋・冬でも「シャワーのみ」が38.6%と4割近く。しかし、60代では9.2%、70代以上では6.2%と、1割以下です。さらに春・夏の20代・30代では、「湯船につかる」よりも「シャワーのみ」のほうが数値が上回っていました。60代・70代以上では、春・夏でも「湯船につかる」が50%前後を占めています。若い人は、代謝がよく汗をかきやすいため、とにかくシャワーで汗を流すことを第一に考えるのだと思われます。加齢に従って、体力も活動性も下がり、汗を流すのにも、ゆっくりと湯船につかりたいのかもしれません。
男女差に注目すると、男性に多い「ひげそり」と女性に多い「ムダ毛処理」を除外した項目のうち最も男女差が大きかったのが、「浴槽・浴室・排水口の掃除」。男性では16.8%であるのに対し、女性では28.9%と3割弱。女性が12.1ポイント上回っていました。また、「ひげそり」以外のすべての項目で、女性の数値が男性より高くなっていました。「マッサージをする」(男女差9.9ポイント)、「毛染め・脱色」(同8.6ポイント)、「顔を洗う」(同7.8ポイント)、「スキンケア・美容ケア」(同6.9ポイント)など、女性は男性に比べ、入浴中、自分自身をケアし、「浴槽・浴室・排水口の掃除」と家事もこなす人が少なくないことがわかります。
性年代別に見ると、年代によっても傾向の違いが見られました。たとえば、「顔を洗う」は、女性の70代以上で95.8%と全性年代のうちで最も高く、年代が低くなるほど数値が下がり、女性の30代では81.0%と男性全体の数値並み。若い女性は帰宅後のメイク落としの際に洗顔を済ませてしまうのかもしれません。「毛染め・脱色」についても、女性の40代以下では10%に届きませんが、50代以上では15%超。加齢に伴い、入浴時に白髪染めをする女性が増えていくと想像されます。反対に、女性全体の数値が高かった「ムダ毛処理」に関しては、若い人ほど数値が高く、女性の20代では48.8%と半数近く。さらに、男性でも30代では、10.3%が「ムダ毛処理」をすると答えていました。
男女差の目立った「浴槽・浴室・排水口の掃除」については、年代が高くなるほど数値も高くなる傾向が。最も高かったのは女性の70代以上で、39.4%。女性の20代では12.2%とその3分の1以下です。男性でも年代とともに高くなり、30代では9.0%ですが、60代で20.1%、70代以上で21.9%に。60代以上の男性の約2割が「浴槽・浴室・排水口の掃除」をしていました。“ついでに洗っておいて”と、配偶者に言われているのかもしれません。
半身浴と全身浴とでお湯の温度を比べると、春・夏に全身浴する人では「38度以下(ぬるめ)」が10.8%ですが、半身浴する人では20.6%と2倍近く。一方、秋・冬に、全身浴の人は「43度以上(熱め)」が12.6%ですが、半身浴の人は9.4%と下回りました。全身でお湯につかりたいだけあって、全身浴する人のほうが熱めのお湯を好んでいるようです。
湯船につかる時間で注目したいのが、「5分以下」と答えた割合が「公務員」で13.0%、「定年退職」で11.3%と、他の職業に比べ高くなっていること。一方、比較的長い「20〜30分くらい」が最も多かったのは、「自由業」の16.9%。時間の融通が利くため、湯船にも長めに入ることができるのかもしれません。さらに上をいく「30分以上」が最も高かったのが、「会社役員・経営者」の7.4%でした。じっくりとお湯につかってどんな時間を過ごしているのか気になるところです。
そこで、湯船につかりながら何をすることが多いかを聞いてみました(表7)。最も多かったのは「目を閉じる」33.5%。「考えごとをする」33.3%が僅差で続きました。湯船の中では目を閉じて“無”になり、頭を整理している人が多いのかもしれません。次いで多かったのは、「特にない」の32.7%でした。
職業別に見ると、「考えごとをする」が最も高かったのが「自由業」の42.5%。また1ケタではありますが、「本、雑誌、新聞を読む」「浴室でテレビや映画をみる」「浴室で音楽(ラジオ)を聴く」については、「会社役員・経営者」と「自由業」で7〜8%台と、他の職業に比べて高くなっていました。「自由業」と「会社役員・経営者」は、表6の結果で、湯船につかる時間が長めという傾向がうかがえた職業です。湯船の中で読書をしたり音楽を聴いたり、何かをしながら過ごしているために、つかる時間が長くなっているとも考えられそうです。
使っている入浴剤の種類を聞くと、表9のような結果になりました。男女差に注目すると、最も男女差が大きかったのは「バスソルト」(男女差8.5ポイント)、次いで「液体タイプ」(同6.8ポイント)でした。「液体タイプ」はミルキーで保湿ケアをうたったものが多く見られます。男性に比べ、女性が自然由来や保湿効果などの成分を重視していることがうかがえます。
性年代別に見ると、全体として若年層で数値が低く、中高齢層で高くなる傾向があるようです。特に「血行・血流をよくする時間」では、男女ともに、70代以上の数値が30代の2倍以上になっています。代謝や活動性が落ちてくる高齢層では、入浴で「血行・血流をよくする」ことが、より大切な要素になると考えられます。注目したいのは「幸せを感じる時間」「楽しみな時間」といったポジティブな項目も、若年層に比べ高齢層で高くなっていること。年齢とともに「入浴」が果たす役割が増え、充実した意味のある時間になっていくようです。
“防水○○”以外で目立ったのが、“自動で洗ってくれる装置”。浴室や湯船の掃除ばかりでなく、“自分自身を洗ってほしい”という声も…。心身の疲れを癒やすバスタイムには、体を洗うのも機械に任せ、ひたすらラクをしていたいのかもしれません。
株式会社プラネットとは https://www.planet-van.co.jp/
メーカー、卸売業、小売業がサプライチェーンとして連携し、生活者へのサービス向上を目指して進化を続ける日本の消費財流通を、情報インフラ運営で支えている上場企業(証券コード2391)です。
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国内1,200社超が利用する日用品流通の情報基盤を運営する株式会社プラネット (所在地:東京都港区、代表取締役社長:田上正勝)は、日用品にまつわるトピックスをお届けする『Fromプラネット』の第79号として、入浴に関する意識調査の結果をご紹介します。バックナンバー https://www.planet-van.co.jp/news/from_planet.html
- 春・夏と秋・冬とで“シャワー派”と“湯船派”はどれだけ違う?
一口に入浴と言っても、ゆっくりと湯船につかる人もいれば、シャワーで済ませる人もいると思います。そこで最初に、ふだんどのように入浴することが多いかを、春・夏と秋・冬のシーズンごとに聞きました。最も多かったのは、春・夏、秋・冬ともに「湯船につかる」。しかし、春・夏では44.2%、秋・冬では68.8%と、秋・冬のほうが24.6ポイントも高くなっていました。やはり寒いシーズンには、湯船につかる人が多くなるようです。一方、「シャワーのみ(湯船にはつからない)」は、春・夏では26.8%、秋・冬では16.1%と、春・夏のほうが10.7ポイント高くなっていました。
- 年齢とともに「湯船」が恋しくなる
年代別では、傾向の違いがより顕著で、年代が低いほど「シャワーのみ」が多く、年代が高くなるほど「湯船につかる」が多くなっていました。20代では、秋・冬でも「シャワーのみ」が38.6%と4割近く。しかし、60代では9.2%、70代以上では6.2%と、1割以下です。さらに春・夏の20代・30代では、「湯船につかる」よりも「シャワーのみ」のほうが数値が上回っていました。60代・70代以上では、春・夏でも「湯船につかる」が50%前後を占めています。若い人は、代謝がよく汗をかきやすいため、とにかくシャワーで汗を流すことを第一に考えるのだと思われます。加齢に従って、体力も活動性も下がり、汗を流すのにも、ゆっくりと湯船につかりたいのかもしれません。
- 女性の約3割、60代以上男性の2割が入浴時にしていることとは?
男女差に注目すると、男性に多い「ひげそり」と女性に多い「ムダ毛処理」を除外した項目のうち最も男女差が大きかったのが、「浴槽・浴室・排水口の掃除」。男性では16.8%であるのに対し、女性では28.9%と3割弱。女性が12.1ポイント上回っていました。また、「ひげそり」以外のすべての項目で、女性の数値が男性より高くなっていました。「マッサージをする」(男女差9.9ポイント)、「毛染め・脱色」(同8.6ポイント)、「顔を洗う」(同7.8ポイント)、「スキンケア・美容ケア」(同6.9ポイント)など、女性は男性に比べ、入浴中、自分自身をケアし、「浴槽・浴室・排水口の掃除」と家事もこなす人が少なくないことがわかります。
性年代別に見ると、年代によっても傾向の違いが見られました。たとえば、「顔を洗う」は、女性の70代以上で95.8%と全性年代のうちで最も高く、年代が低くなるほど数値が下がり、女性の30代では81.0%と男性全体の数値並み。若い女性は帰宅後のメイク落としの際に洗顔を済ませてしまうのかもしれません。「毛染め・脱色」についても、女性の40代以下では10%に届きませんが、50代以上では15%超。加齢に伴い、入浴時に白髪染めをする女性が増えていくと想像されます。反対に、女性全体の数値が高かった「ムダ毛処理」に関しては、若い人ほど数値が高く、女性の20代では48.8%と半数近く。さらに、男性でも30代では、10.3%が「ムダ毛処理」をすると答えていました。
男女差の目立った「浴槽・浴室・排水口の掃除」については、年代が高くなるほど数値も高くなる傾向が。最も高かったのは女性の70代以上で、39.4%。女性の20代では12.2%とその3分の1以下です。男性でも年代とともに高くなり、30代では9.0%ですが、60代で20.1%、70代以上で21.9%に。60代以上の男性の約2割が「浴槽・浴室・排水口の掃除」をしていました。“ついでに洗っておいて”と、配偶者に言われているのかもしれません。
- ふだん入るお湯の温度は? 湯船につかる平均時間は?
半身浴と全身浴とでお湯の温度を比べると、春・夏に全身浴する人では「38度以下(ぬるめ)」が10.8%ですが、半身浴する人では20.6%と2倍近く。一方、秋・冬に、全身浴の人は「43度以上(熱め)」が12.6%ですが、半身浴の人は9.4%と下回りました。全身でお湯につかりたいだけあって、全身浴する人のほうが熱めのお湯を好んでいるようです。
- 「会社役員・経営者」は“あつ湯”好き、“カラスの行水”はあの職業…
湯船につかる時間で注目したいのが、「5分以下」と答えた割合が「公務員」で13.0%、「定年退職」で11.3%と、他の職業に比べ高くなっていること。一方、比較的長い「20〜30分くらい」が最も多かったのは、「自由業」の16.9%。時間の融通が利くため、湯船にも長めに入ることができるのかもしれません。さらに上をいく「30分以上」が最も高かったのが、「会社役員・経営者」の7.4%でした。じっくりとお湯につかってどんな時間を過ごしているのか気になるところです。
そこで、湯船につかりながら何をすることが多いかを聞いてみました(表7)。最も多かったのは「目を閉じる」33.5%。「考えごとをする」33.3%が僅差で続きました。湯船の中では目を閉じて“無”になり、頭を整理している人が多いのかもしれません。次いで多かったのは、「特にない」の32.7%でした。
職業別に見ると、「考えごとをする」が最も高かったのが「自由業」の42.5%。また1ケタではありますが、「本、雑誌、新聞を読む」「浴室でテレビや映画をみる」「浴室で音楽(ラジオ)を聴く」については、「会社役員・経営者」と「自由業」で7〜8%台と、他の職業に比べて高くなっていました。「自由業」と「会社役員・経営者」は、表6の結果で、湯船につかる時間が長めという傾向がうかがえた職業です。湯船の中で読書をしたり音楽を聴いたり、何かをしながら過ごしているために、つかる時間が長くなっているとも考えられそうです。
- 女性の3人に2人が入浴剤やアロマオイルを使用
使っている入浴剤の種類を聞くと、表9のような結果になりました。男女差に注目すると、最も男女差が大きかったのは「バスソルト」(男女差8.5ポイント)、次いで「液体タイプ」(同6.8ポイント)でした。「液体タイプ」はミルキーで保湿ケアをうたったものが多く見られます。男性に比べ、女性が自然由来や保湿効果などの成分を重視していることがうかがえます。
- 年齢とともに、バスタイムに「幸せを感じる」
性年代別に見ると、全体として若年層で数値が低く、中高齢層で高くなる傾向があるようです。特に「血行・血流をよくする時間」では、男女ともに、70代以上の数値が30代の2倍以上になっています。代謝や活動性が落ちてくる高齢層では、入浴で「血行・血流をよくする」ことが、より大切な要素になると考えられます。注目したいのは「幸せを感じる時間」「楽しみな時間」といったポジティブな項目も、若年層に比べ高齢層で高くなっていること。年齢とともに「入浴」が果たす役割が増え、充実した意味のある時間になっていくようです。
- ほしいバスグッズは “防水○○“ 、 “自動で洗ってほしい”という声も!
“防水○○”以外で目立ったのが、“自動で洗ってくれる装置”。浴室や湯船の掃除ばかりでなく、“自分自身を洗ってほしい”という声も…。心身の疲れを癒やすバスタイムには、体を洗うのも機械に任せ、ひたすらラクをしていたいのかもしれません。
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