推計患者数 1,590万人に増加。10月20日 世界骨粗鬆症デーではブルーライトアップを実施。

骨粗鬆症啓発のため、10月20日の世界骨粗鬆症デーに合わせ、日本各地においてWODカラーであるブルーでのライトアップが実施されます。

長らく骨粗鬆症の有病者数は1,280万人と推計されてきました。2022年に発表された最新のデータ※1では、1,590万人（男性410万人・女性1,180万人）と人口の高齢化を反映して依然として増加傾向にあります。
公益財団法人骨粗鬆症財団では、毎年10月20日の世界骨粗鬆症デー　World Osteoporosis Day (WOD)に合わせ、骨粗鬆症啓発のためのキャンペーンを展開しています。

2023年も市民公開講座や骨量測定体験などのイベントを実施、併せてIOF(国際骨粗鬆症財団)が定めたWODカラーであるブルーでのライトアップを行います。

日本人女性の骨粗鬆症に対する意識調査※2では、「将来骨粗鬆症になるか心配ですか」という質問に対し、「骨折の既往なく骨粗鬆症の危険性を感じていない」と回答した人が76.2％でした。骨粗鬆症財団では市民公開講座やブルーライトアップなどのキャンペーンを通し、多くの市民の皆様が「骨の健康の大切さ」に注目することを期待しています。

■ブルーライトアップ（写真はイメージ） 2023年予定

大阪城、姫路城、松本城、大和ミュージアム(戦艦陸奥)、呉港屋内展望室、金沢駅もてなしドーム鼓門、

るもい健康の駅、さんむ医療センター、直方駅前「旧直方駅車寄せ」、延岡城跡・城山公園、松戸整形外科病院、

柏市立病院、JCHO船橋中央病院、聖隷横浜病院、小牧病院、株式会社ニチリン社屋　ほか

■詳細

https://www.jpof.or.jp/general/wod/

■World Osteoporosis Day（WOD）について

10月20日の世界骨粗鬆症デーは、1998年に国際骨粗鬆症財団(IOF、本部スイス・ジュネーブ)と世界保健機関(WHO)が共同で骨粗鬆症と骨代謝障害の啓発を目的として制定いたしました。「世界中から骨粗鬆症による骨折をなくす」ことを目標に世界規模でキャンペーンを展開しています。

IOF(International Osteoporosis Foundation)は骨粗鬆症及び関連する筋骨格系疾患の予防・診断・治療啓発を専門とする世界最大の非政府組織で、2023年現在、各国・各地域にある310の団体が加盟しています。1999年より世界統一テーマを掲げ、WODを推進しています。

※IOF統一テーマ 2023         　Build Better Bones（英語版）、丈夫な骨をつくろう（日本語版）

■骨粗鬆症について

来年4月1日からスタートする「健康日本21（第三次）」では生活習慣病の発症予防・重症化予防として新たに『骨粗鬆症検診受診率15％』の目標が掲げられました。骨粗鬆症やその前段階の骨量減少では対象者はほとんど無症状のため、検診によって骨粗鬆症及びその予備群を発見し、栄養・運動の指導や、医療機関への受診勧奨など適切な介入を行うことが、健康寿命の延伸のため非常に重要となります。2022年国民生活基礎調査（厚生労働省）によれば要介護になった理由として、認知症、脳卒中に続き、骨折・転倒が第3位となっていますが、その危険性が市民に十分認識されていると言えない状況です。

■公益財団法人骨粗鬆症財団について

公益財団法人骨粗鬆症財団は2012年に内閣総理大臣より認定された公益法人です。国民保健の向上及び老人福祉の増進に寄与することを目的に、3つの公益目的事業*（普及啓発／研究助成／調査研究）を行っておりますが、中でも普及啓発事業に注力し、精力的に実施しております。

財団ホームページでは、都道府県別の骨粗鬆症検診受診率を掲載しています。

*「公益目的事業」・・「公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律」において、「不特定かつ多数の者の利益の増進に寄与するもの」（第2条4項）として内閣府より認定を受けている事業

■本文中の参考文献

※1      Yoshimura N, Iidaka T, Horii C, Muraki S, Oka H, Kawaguchi H, Nakamura K, Akune T, Tanaka S:Trends in osteoporosis prevalence over a 10-year period in Japan: The ROAD study 2005–2015. J Bone Miner Metab 40(5): 829-838, 2022

※2        Sato M, Fujiwara S, et al, :Archives of Osteoporosis 2014;9:199.