エクソソームによるプレシジョンメディシンの開発を目的とした臨床研究を開始
エクソソームによるプレシジョンメディシンの開発を目的とした臨床研究を開始します
テオリアサイエンス株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役:水谷隆之、以下「テオリアサイエンス」)はSBIウェルネスバンク株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:北尾吉孝、瀧川拓郎)の提携医療機関である、医療法人社団T.O.Pドクターズ東京国際クリニック(所在地:東京都千代田区、院長:高橋通、以下「東京国際クリニック」)と2023年12月1日よりエクソソーム診断技術を用いたがん患者におけるプレシジョンメディシンの開発のため、共同臨床研究を開始しました。
テオリアサイエンスは、2012年にエクソソーム(*1)研究の第一人者である東京医大医学総合研究所 未来医療研究センター 分子細胞治療研究部門 教授 落谷孝広を創業メンバーとして設立されました。これまでの知見や技術を基に研究を行い、14種のがん由来エクソソームを特定しており、現在では、すい臓がんを初めとして、大腸がん、胃がん、食道がん、胆のうがん及び肝臓がんの早期診断サービスを提供しています。東京国際クリニックにおいても導入いただき、多くの患者様に受検いただいております。
今回の臨床研究では、エクソソームの測定を介して、健診から未病状態、確定診断、治療、薬剤効果判定、治療補助や予後モニターを一気通貫で行うプレシジョンメディシン(それぞれの患者にあった最適な治療を行う行為)の開発を目指しています。エクソソーム検査を通じて、患者様が健康な状態から病気を発症された時の様々な指標を発見し、最先端医療に貢献したいと考えています。
(*1)エクソソーム
細胞外小胞(EV)の一つ。単細胞生物から高等生物までの生体を構成する細胞から分泌される直径30~200nmほどの脂質二重膜に包まれた顆粒である。ヒトでは血液や尿のほか、母乳、唾液、涙などのあらゆる体液中に含まれている。
2007年にLotvallらがその内部にマイクロRNAと呼ばれる核酸が含まれることを発見した。2010年に国立がん研究センターの小坂らがそのマイクロRNAがエクソソームを受け取った細胞の中に取り込まれて機能することを明らかにした。がん細胞など、病態組織から分泌されるエクソソームは疾患関連分子を包含しているため、創薬や診断薬のターゲットとなる。
A:エクソソームの構造
小胞の膜はリン脂質二重膜からなり、テトラスパニンなどのタンパク質が存在する。内包物にはタンパク質、核酸(mRNA,miRNA)が含まれる。
*「落谷孝弘・吉岡祐亮編 医療を変えるエクソソーム -生体機能から疾患メカニズム、臨床応用まで- 化学同人2018; p8,図2.1」より改変
B:位相差電子顕微鏡によるエクソソームの形態観察
脂肪由来間葉系幹細胞が分泌したエクソソームを超遠心法にて回収後、位相差電子顕微鏡で観察した。
*スケールバー: 100nm(吉岡祐亮氏提供)
<SBIウェルネスバンクニュースリリースはこちら>
https://www.sbigroup.co.jp/news/2023/11.html
SBIウェルネスバンク株式会社の概要(2023年12月1日現在)
■商号:SBIウェルネスバンク株式会社
■所在地:東京都千代田区丸の内1-11-1 パシフィックセンチュリープレイス丸の内9F
■代表者:代表取締役会長 北尾 吉孝
代表取締役社長 瀧川 拓郎
■主な事業内容:健康管理支援サービス事業、ウェルネス関連コンサルタント事業
■ホームページ:https://sbi-wellnessbank.co.jp/
テオリアサイエンス株式会社の概要(2023年12月1日現在)
■会社名:テオリアサイエンス株式会社
■所在地:東京都千代田区神田駿河台二丁目3番10号
■代表者:代表取締役 水谷 隆之
■主な事業内容:エクソソームを用いたがんの診断・治療法の開発
■ホームページ:https://www.theoria.co.jp/
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