ネーミングライツ、実は約8割が年300万円未満
2026年開始案件では「公園・屋外空間」が26.1%に 全国1,542案件を独自分析
株式会社HATSUI(本社:東京都港区)が運営するネーミングライツ(命名権)情報プラットフォーム「NAME BRIDGE(ネームブリッジ)」は、自治体等の公表情報をもとに独自に収集・整理した1,542案件を分析し、「ネーミングライツ市場動向調査 2026」をまとめました。
NAME BRIDGEのデータベースにおいて「契約期間中」に分類され、契約金額を確認できた1,040件を分析した結果、年額300万円未満が79.2%(824件)を占めました。契約金額の中央値は年額90万円でした。大型スタジアム等の高額契約とは異なり、比較的小規模な契約が数多く確認されました。
さらに、2026年に契約を開始した案件303件のうち「公園・屋外空間」は26.1%(79件)と、2025年開始案件の15.2%(41件/269件)を上回りました。ネーミングライツがスポーツ施設だけでなく、地域の日常的な公共空間へも広がっている可能性を示す結果です。
【主な結果】 年額300万円未満79.2%/年額100万円未満52.2%/金額中央値90万円/2026年開始案件の公園・屋外空間26.1%。

調査結果① 「年300万円未満」が約8割。大型施設だけではない命名権
ネーミングライツは、スタジアムやアリーナなど大型施設における高額契約が注目される傾向にあります。しかし、今回の調査で契約金額を確認できた1,040件を分析したところ、年額100万円未満が543件(52.2%)、100万円以上300万円未満が281件(27.0%)となり、分析対象の79.2%が年額300万円未満となりました。また、契約金額の中央値は年額90万円となっています。
こうした結果から、ネーミングライツは必ずしも高額な広告投資を前提とするものではなく、比較的小規模な予算でも活用を検討できることがうかがえます。特に、地域に根差した中小企業にとっても、企業認知の向上や地域社会との関係構築を図るための選択肢となる可能性があります。
調査結果② 2026年開始案件、公園・屋外空間の構成比が26.1%
契約開始年と施設カテゴリーが判明した案件を比較すると、公園・屋外空間の構成比は2024年14.0%(31件/221件)、2025年15.2%(41件/269件)、2026年26.1%(79件/303件)でした。一方、スポーツ施設は2025年46.8%から2026年33.3%となりました。
また、2026年開始案件では「公園・屋外空間」と「交通・インフラ施設」を合わせると115件(38.0%)となり、「スポーツ施設」101件(33.3%)を上回りました。歩道橋や公園など、日常生活に近い空間もネーミングライツの対象として登録されています。

調査結果から見えるネーミングライツ市場の変化
今回の調査では、ネーミングライツの契約金額が比較的小規模な案件も数多く存在することに加え、その対象がスポーツ施設のみならず、公園や広場、交通インフラなど、多様な公共施設・公共空間に及んでいる実態が明らかになりました。
こうした結果は、ネーミングライツが施設の知名度や集客力を活用した広告・協賛の仕組みとしてだけでなく、地域の公共資産を活用した官民連携の手法としても、多様な可能性を持つことを示唆しています。
自治体にとっては、公共施設の維持管理等を支える自主財源の確保につながる一方、企業にとっては、地域社会との接点の創出や企業認知の向上、地域貢献活動の一環として活用できる可能性があります。特に、比較的小規模な契約が数多く存在することは、地域に根差した中小企業にとっても、ネーミングライツが検討可能な選択肢となり得ることを示しています。
今後、ネーミングライツの活用をさらに広げていくためには、施設の広告媒体としての価値だけでなく、地域特性や施設の利用実態、企業との親和性などを踏まえた制度設計が重要になると考えられます。自治体の財源確保と企業の地域マーケティングを両立させる官民連携の仕組みとして、その活用の広がりが注目されます。
調査概要・集計上の留意点
調査名:NAME BRIDGE「ネーミングライツ市場動向調査 2026」
調査基準:NAME BRIDGEデータベース(2026年10月24日時点)
案件総数:1,542案件
金額分析:データベース上で「契約期間中」に分類された1,117件のうち、契約金額を確認でき、年額
換算が可能な1,040件を対象に分析。
年別分析:データベース分類「契約期間中」「契約終了」のうち契約開始年が判明した案件。
2024年221件、2025年269件、2026年303件
※独自に収集した公表案件の集計であり、国内全契約を網羅する全数調査ではありません。
※年別構成比には対象や収集時点による偏りがあり得ます。
※価格は原則、自治体等の公表金額を年額・税抜へ換算。金額非公開・未定・金銭以外の対価は除外。データベース分類の契約・募集ステータスは、調査時点の自治体による最新状況を保証するものではありません。
NAME BRIDGEについて
「NAME BRIDGE(ネームブリッジ)」は、全国の自治体等が公表するネーミングライツの契約・募集情報を独自に収集・集約した、ネーミングライツ専門の情報プラットフォームです。
全国のネーミングライツ案件を施設カテゴリー、地域、契約金額などの条件から検索でき、導入を検討する企業の情報収集や、自治体による他地域の先行事例の把握などに活用いただけます。
また、蓄積したデータや専門的な知見を活用し、ネーミングライツに関する市場調査・分析、自治体の制度導入や募集に向けた検討、企業による活用の可能性など、幅広いご相談にも対応しています。
ネーミングライツに関する情報の可視化と活用支援を通じて、自治体と企業の新たな接点を創出し、公共資産の有効活用と地域社会の発展に貢献することを目指しています。
公式サイト:https://www.namebridge.jp/
会社概要
会社名
株式会社HATSUI(ハツイ)
所在地
東京都港区三田3-7-15 1004
代表者
髙間祥文
設立
2018年4月
事業内容
地域資産や各種施設のネーミングライツを軸とした、官民連携を含む情報サービスの企画・運営、メディア事業およびコンサルティング
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- 調査レポート
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- 政治・官公庁・地方自治体マーケティング・リサーチ
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