約7割の人が跡継ぎのいらないお墓を購入したと回答【お墓選びの実態調査(2023年)】
樹木葬:34.9% 一般墓:29.2% 納骨堂:14.8% 合祀墓:6.2% その他の永代供養墓14.8%
実施の背景・目的
多くの人にとって、お墓を選ぶ機会は人生で一度です。しかしながら、日ごろお墓についての知識に触れる機会は少なく、初めてのお墓選びでは分からないことがたくさんあります。
加えて、樹木葬や納骨堂などの新しいお墓が広まり、昨今ではお墓の形態もますます多様で複雑になってきています。
当社が運営する墓地や霊園のポータルサイト「お墓さがし」には、お墓に関する費用や形式、選び方、知識などの様々な質問が寄せられますが、その背景に見えるのは、「常識的にはどんなお墓を選ぶのがいいのか」「お墓を買うにはどのくらいのお金がかかるのか」などの、分からないことへの不安です。
本調査は、実際にお墓を探している方、あるいはお墓を購入した方の実態を明らかにすることで、これからお墓を探す方の不安を軽減すると同時に、当社の提供するサービスがよりお墓を探す方に寄り添えるよう、実施するものです。
調査の実施概要
調査名:お墓選びの実態調査(2023年)
調査期間:2023年1月18日(水)~同年3月31日(金)
調査対象:2022年1月~同年12月に「お墓さがし」経由で資料請求または見学予約のお問合せをされた方のうち、(1)お墓の購入を検討中の方 (2)すでにお墓を購入した方
調査方法:インターネット調査
有効回答数:計332((1)お墓の購入を検討中の方:123/(2)すでにお墓を購入した方:209)
※集計結果が小数を含めて表される場合、小数点第二位を四捨五入して表記しています。ただし、特記事項がある場合を除きます。
調査結果サマリ―
お墓選びの実態調査(2023年)調査結果サマリ―
・お墓の種類は跡継ぎのいらないお墓を選んだ人が7割以上。一番人気のお墓は樹木葬。
・お墓選びで重視する条件は、「金額」「自宅からのアクセスの良さ」「お墓の承継や管理がいらない」がTOP3
・検討段階の予算と実際の購入金額ではギャップがあり、実際の購入金額の方が高くなる傾向にある。
・お墓の購入者のうち、親の納骨を想定している人が半数以上。一方で下の世代の納骨を想定している人は少ない。
・お墓選びは、将来のための準備よりもお悔やみをきっかけとすることの方が多い。
調査結果詳細
1.検討段階に関わらず跡継ぎのいらないお墓を選んだ人が7割以上
お墓の購入を検討中の方、すでにお墓を購入した方のいずれも7割以上の方が跡継ぎのいらないお墓(樹木葬、納骨堂、合祀墓、その他の永代供養墓)を選んでいます。
これまで一般的だった一般墓を選んだ人はいずれのグループでも3割未満で、現在のお墓選びの主流は永代供養墓に取って代わられています。
個別に見ると樹木葬が一番人気で、いずれのグループでも3割以上。次いで一般墓が選ばれているという結果になりました。
また、検討中の人、購入済みの人のギャップを考えると、「合祀墓」の割合は検討中の人より購入済みの人の方が少なくなっています。
このことから、当初は合祀墓を検討していたけれど、検討段階で他のお墓を選択する人が一定数いるものと考えられます。
2.お墓の条件では「金額」「自宅からのアクセスの良さ」「お墓の承継や管理がいらない」が重視されている
「お墓の購入を検討中の方」と「すでにお墓を購入した方」の両グループにおいて「金額」「自宅からのアクセスの良さ」「お墓の承継や管理がいらない」がTOP3で、検討段階に関わらず関心を集めています。
また、「お墓の購入を検討中の方」と「すでにお墓を購入した方」の間では、「金額」と「園内の雰囲気」に10%以上のギャップが見られました。
「金額」を重視した人は、「すでにお墓を購入した方」の方が「お墓の購入を検討中の方」よりも1割程度少なく、検討段階が進むにつれて、金額よりも他の要素を重視するようになっていることが推察されます。
逆に、「園内の雰囲気」は「すでにお墓を購入した方」の方が「お墓の購入を検討中の方」よりも1割程度多く、実際に墓地を見学する過程で、雰囲気を重視する人が増えていくのかもしれません。
なお、「その他」のうち、ペットに対応しているなどの「ペット」という言葉を含む回答が合計で全体の3.6%(12件)あり、一定の需要が見られました。
3.検討段階の予算よりも実際の購入金額の方が高くなる傾向
お墓の予算と実際の購入費用を比較すると、「お墓の購入を検討中の方」の平均予算は82.7万円、「すでにお墓を購入した方」の平均購入金額は101.0万円で、実際の購入金額の平均が予算の平均よりも18.3万円高いという結果になりました。
お墓の種類ごとに見ても、合祀墓以外の全ての種類のお墓で、予算の平均を購入金額の平均が上回っています。
特に一般墓はこの傾向が顕著で、予算と購入金額それぞれの平均金額を比べると、後者の方が35.0万円も高いという結果になりました。
価格帯ごとに比較すると、「50万円未満」「50万~100万円未満」「100万~150万円未満」「250万円以上」で予算より実際の購入価格における割合が少なく、「150万~200万円未満」「200万~250万円未満」では予算より実際の購入価格の割合が多くなりました。
大まかにみて、150万円未満の価格帯は予算より実際の購入価格の割合が少なく、150万円以上の価格帯では、予算よりも実際の購入価格の割合が多くなっています。
これらのことから、当初に想定する予算より、実際の購入段階では費用が高くなる傾向が読み取れます。
4.お墓を購入した人のうち、年間管理費のないお墓を選んだ人が約半数
全体で見ると、すでにお墓を購入した方のうち、年間管理費があるお墓とないお墓を選んだ人の割合はほぼ同程度でした。
お墓の種類ごとに見ると、「一般墓」や「納骨堂」は年間管理費があることが多く、逆に「樹木葬」や「その他の永代供養墓」では、年間管理費がないものの方が多く、「合祀墓」で年間管理費があるものは1件のみでした。
すでにお墓を購入した方が購入した物件のうち、年間管理費がある場合の平均費用は、8,713円でした。
お墓の種類ごとに平均値を見ると、「納骨堂」が12,395円で最も高い結果となりました。
※合祀墓のうち年間管理費があるものは1件のみだったので、「お墓の種類ごとの平均値」の表から省略
5.お墓を購入した人のうち、半数以上は親の納骨を前提にしている
お墓を使用する人は、「母」が118件(60.2%)で最多、次いで「父」が103件(52.6%)で多く、いずれも全体の半数以上です。
「自分」は87件(44.4%)で半数を割っており、どちらかといえば自分の終活よりも、老齢の両親のお墓の準備や、葬儀後の納骨のためにお墓を探している傾向が強く見えます。
一方で「子ども」が31件(15.8%)、「子孫(代々受け継いでいく)」は13件(6.6%)と、自分よりも下の世代も使用することを前提としてお墓を選んでいる人は少数でした。
6.お墓さがしのきっかけは身内の葬儀が半数以上
お墓を探し始めた理由は、合計値では「葬儀後の埋葬の為」にお墓を探し始めた方が半数以上と最多で、次いで「将来に向けた準備」が25.9%と多い結果になりました。
「終活」という言葉が使われるようになり10年以上が経ちますが、やはりお悔やみがあってからお墓を具体的に考える方が多いようです。
また、年代別に「お墓を探し始めた理由」の割合を確認すると、大まかに、「葬儀後の埋葬の為」は年齢が上がるにつれ割合は小さくなり、逆に「将来に向けた準備」「お墓の引っ越し(墓じまい)」は年齢が上がるにつれ割合が大きくなる傾向が見えます。
相対的に若い年代では、お悔やみがあり必要に迫られてお墓を探している一方で、年齢が上がると、お悔やみが無くてもお墓の準備や処分への関心が高まっていくようです。
まとめ
お墓の種類では樹木葬が最も選ばれており、「お墓の承継や管理がいらない」がお墓選びで重視される条件のTOP3に入るなど、「小さなお墓」「承継しないお墓」の需要が浮き彫りになりました。
従来のような墓石を建てる「一般墓」を検討している、あるいは購入している人は回答者の3割弱で、今や永代供養墓がお墓選びの主流になっています。
本調査が、今までの価値観に縛られず、さまざまな選択肢から希望するお墓を選び取れる一助となるよう、願っております。
回答者について
「お墓さがし」について
「お墓さがし」は、アットセル株式会社が運営する、墓地・霊園のポータルサイトです。
様々な条件から全国の墓地や霊園を検索できるシステムの他、石材店のご紹介窓口、お墓選びや墓じまいなどのお墓に関するご相談窓口も設置しています。
はじめてのお墓選びでは分からないことが多い一方で、昨今のお墓の様態はますます複雑化し、選択肢も広まっています。
「お墓さがし」では、皆さまのご希望に沿ったお墓をご紹介できるよう、便利なサイト制作や細やかな対応に努めて参ります。
お墓さがしURL:https://ohaka-sagashi.net/
運営会社概要
会社名:アットセル株式会社
設立日:2018年8月
所在地:〒150-0002 東京都渋谷区渋谷2丁目11-2 白石第五ビル3F
代表者名:椿 佳弥
資本金:1,000万円
事業内容:専門性の高い業界とお客様を繋ぐ「メディア事業」、各企業様同士のM&Aの橋渡しをする「エキスパート事業」、クライアント様に寄り添いユーザビリティに特化したシステムをご提供する「システム開発事業」
URL:https://atcell.jp/
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