「製造技術」を売買するフリマサイト「ASNARO」がSIH国際ビジネスコンテスト予選で準優勝を獲得しました。10月に開催される世界大会に日本・アジア太平洋代表として出場します。
DXを推進し、SDGsの達成を目指す丸菱製作所の取り組みが評価の対象に。
SDGs達成に向けて
一般社団法人SDGs Innovation HUB主催の「SIH国際ビジネスコンテスト2023」。
27社が参加した日本・アジア太平洋予選で準優勝という結果を収めたのは、丸菱製作所の「ASNARO」です。事業の独創性はさることながら、SDGs(持続可能な開発目標)の達成に向けたサービス内容が評価されました。
特に今回、下記の開発目標に対する取り組みをテーマとして取り上げています。
目標8.「働きがいも経済成長も」
目標9.「産業と技術革新の基盤を作る」
目標10.「人や国の不平等をなくそう」
目標12.「つかう責任、つくる責任」
全ての産業や生産活動の基盤となる製造業。高い技術を後世に受け継ぎ、磨き上げていくことは、持続可能な社会の実現につながります。
またASNAROを活用して商流をオープンにすることで、スタートアップや個人を含む、誰もが高い技術にアクセスできるようになるでしょう。その結果、技術の活用方法の幅が広がり、「ものづくりの民主化」が進むと考えています。
ASNAROとは
「ASNARO(アスナロ)」公式サイト:https://asnaro.co.jp/about/
ASNAROは、製造業者が持つ製造技術を商品として扱い、売買を行うことができるプラットフォームサービスです。単なるマッチングサービスとは異なり、「技術」にフォーカスして取引を行うため、需要にぴったりと合った取引先を見つけることができます。
製造業における課題とASNAROの社会的意義
「子に事業を継がせたくない」
中小企業の経営者からこのような言葉が出るのは決して珍しいことではありません。
製造業を営む事業者の多くは、労働人口の減少や少子化を要因とする人手不足に苦しんでいます。工業高校や工科高校を卒業した人材も、多くは大手メーカーへ流入してしまい、問題は深刻化するばかりです。
そこに追い打ちをかけるように、設備の老朽化が経営を圧迫します。新たに設備投資を行おうにも、既存のサプライチェーンだけではその費用を回収できないのが現状なのです。
このような状況下で、設備投資をしても事業を継続していけるようにするには、既存の商流に加え、オープンに取引ができる場をつくることが必要不可欠です。
そこでリリースを決めたのが、「ASNARO」です。
町工場あがりの3代目として「このままではいけない」と強く感じたからこそ、製造業の未来を真剣に考えた本サービスが生まれました。
ASNAROを利用して技術の売買を行うことで、製造業における商流の見える化を実現し、委託者と受託者が直接コミュニケーションを取りながら取引をすることができます。
私たちは、本サービスを通して商流の変革や事業継続の可能性拡大、ひいては「継がせたくない」と思う事業者の減少を図ります。
サービス登録社数の目標は2025年で1,000社、2027年で8,000社です。
会員拡大や、丸菱製作所が拠点とする中部圏でのサービス確立、他地域への展開など、各フェーズを経て全国へASNAROを展開していきます。
丸菱製作所について
設立70年来、エレベータ部品や工作機械部品製造を中心とした大型製品の一括加工を主要事業としてきました。大型設備や複数を自社で保有することで、一貫した生産体系を実現しているのが特長です。
2022年に行った製造業受発注プラットフォーム「ASNARO」のリリース後は、サービス運営・拡大や持続可能な社会の実現に向けた広報活動にも取り組んでいます。
【会社概要】
社名:株式会社 丸菱製作所
所在地:愛知県春日井市大手町字川内1045番地
代表取締役社長:戸松 精三
創立:1953年4月1日
資本金:3,600万円
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