脳卒中や頭のけがなどで言語を失う障害「失語症」の回復に「朗読劇」で挑む!?
朗読群像劇「言葉つなぐ明日へ」を7月1日にきゅりあん(品川区立総合区民会館)にて初公演します
一般社団法人ことばアートの会は、その失語症当事者が、脚本家、さらに演者として挑戦する異例の朗読群像劇 『 言葉つなぐ明日へ 』 を初公演します。
失語症は本来、話す・聞く・読む・書くという言語機能が著しく低下する障害ですが、本イベントは企画者である石原由理自身も、当日、群像劇を演じる演者らも、ほぼ全てが失語症の当事者という、かつてない企画です。
パラスポーツ等が注目される一方で、「見えない障害」の当事者の活躍する姿は、まだあまり知られていません。障害を得た後も続く人生をいかに生きるか、医療の手を離れた後にも残る障害の自己回復に意欲的に挑む当事者らの生の姿を、朗読群像劇『言葉つなぐ明日へ〜語れぬ者たちの朗読教室物語〜』から、社会に強く伝えていきます。
本企画が初公演であり、主幹団体も立ち上げたばかりの団体です。より多くの方にこの企画を周知するにはメディアの皆様の力が不可欠と考え、イベント告知・また当日の取材などをお願いしたく、プレスリリースを送付させていただきます。
■イベント概要■
日時:2023年7月1日(土)
13:30~15:30(13時開場)
会場:きゅりあん(品川区立総合区民会館)
小ホール
内容:第一部:朗読群像劇『言葉つなぐ明日へ』
第二部:トークショー
「失語症者にとっての朗読とは」
(医師・長谷川幹氏 文筆家・鈴木大介氏)
参加費:2,500円(自由席)
参加申込み:Peatixにて受付
https://kotoba-art-2023-07-01.peatix.com/view
言葉を失った者たちが挑む「朗読」という課題
事故や脳卒中などの後遺症として、話す・聞く・読む・書くなどの言葉の機能が失われる失語症という障害。
言葉を失った、話せなくなった者が「朗読」に挑むなんて無理では?と思うのは、早計です。たとえ健常者のようにはいかなくても、残された言葉の機能を駆使して朗読に挑むことは、非常に高度なリハビリ課題。同じ障害を抱えるメンバーとともに、物語の解釈を楽しみながら挑むうちに失われた言葉が取り戻されていく、非常に前向きな再生行為でもあります。
法人代表の石原由理は、2013年に脳梗塞の後遺症として失語症となりましたが、発症前は戯曲翻訳家として、数々の劇団に作品を提供してきました。そんな言葉のプロであった石原に降り掛かった、失語症という障害。
翻訳をしようにも、中学生レベルの英語も理解できない。自分が書いた台本も読めない。一時はうつ病を発症し、数年に渡って引きこもり状況にも陥りました。そして、そんな石原にとって再生の救いとなったのが、朗読と、かつて愛し続けた演劇表現の世界。
自らがリハビリ課題として効果を実感した「朗読」を、同じ失語症者のために広めたいとの思いから、2021年12月より「失語症者のための楽しい朗読教室」を始めます。
朗読は、この障害の機能回復を促すだけでなく、当事者の魂をも救う。自らの経験と確信を柱に石原が始めた「失語症者のための楽しい朗読教室」は、第一期(2021年12月)から延べ20人の失語症当事者を朗読演者として育ててきました。
単なる朗読を超えた「群像劇」
今回の朗読劇に挑むのは、7人の失語症当事者と、失語症同様に脳損傷の後遺症である高次脳機能障害の当事者、さらに石原の旧友である真野すがた(元宝塚歌劇団男役スター)や石原の同級生である健常者。高次脳機能障害当事者であり文筆業の鈴木大介が書き下ろした短編小説を、石原が朗読脚本化した台本を演題とします。
単なる朗読ではなく朗読「群像劇」とあるのは、石原が朗読に演劇的なノンバーバル(非言語)表現を取り入れて指導しているため。言葉の回復だけでなく、失った言葉を補う表現力に注目するのもまた、石原自身が演劇人であることから生まれた、斬新な取り組みです。
一般社団法人ことばアートの会/代表理事・石原由理
東京大学大学院学際情報学府修士課程修了。舞台の戯曲翻訳家として、文学座、東宝、梅田芸術劇場などの作品に携わってきたが、2013年に脳梗塞で倒れ、失語症を発症する。
第12回ウーマンズビジネスグランプリ2023 in品川で準グランプリを受賞したのを機に、2023年3月、一般社団法人ことばアートの会設立
本件に関するお問合わせ
一般社団法人ことばアートの会
Tel:(03)6824-5450
E-Mail:info@kotoba-art.com
担当者:粂川(くめかわ)
携帯(090)2457-0077
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