萩原エレクトロニクス、MaaS利用可能な高精度位置情報に基づく車載決済プラットフォームを持つ Sheeva.AI社へ追加出資を実施

「スマートで素敵なクルマライフ」を実現する為の車載決済市場の開拓を推進

萩原電気グループ

2024年8月8日 11時03分

　萩原エレクトロニクス株式会社（本社：愛知県名古屋市東区、代表取締役社長：副島剛、以下　萩原エレクトロニクス）は、MaaS利用可能な高精度位置情報に基づく車載決済プラットフォームを持つ米国のPARKOFON INC. D/B/A SHEEVA.AI社（ＣＥＯ：Evgeny Klochikhin, PhD、以下Sheeva.AI社）へ追加出資しましたことをお知らせします。

■Sheeva.AI社について

　Sheeva.AI社は、GPS信号に加えて車両にすでに搭載されている加速度など複数のセンサーのデータを活用し独自のアルゴリズムによって位置情報の精度を上げる技術を開発し特許を取得している米国のスタートアップ企業です。これまでの一般的な位置特定技術では、大気遅延やビル反射などの影響により10ｍから20m程度の誤差が生じていました。この位置精度向上には、高額な機器の搭載や広範囲にわたるインフラ整備をしなければならず、自動車の応用では一般に使われておりませんでした。

　Sheeva.AI社では、特許を取得した独自のアルゴリズムを用いて、飛躍的に精度を高め車載決済に応用できるレベル（誤差２ｍ以内）を実現しています。

　更にSheeva.AI社は、クラウド上に高精度な位置情報に基づくサービスAPIとして車載決済プラットフォームを開発し、この技術を応用することにより、スマートでストレスフリーなクルマライフを実現することが可能になりました。駐車場料金、ドライブスルーでの買い物、ガソリン給油・EV充電といった燃料の補給、有料道路の通行料やシェアカー利用料の支払い、など様々なシーンで、ドライバーはクレジットカード、スマートフォンなどを提示することなく支払いを完了することが出来ます。

　Sheeva.AI社は、本年4月に同社初の車載決済サービスをグローバル自動車OEMパートナーであるStellantis社のシトロエンとインドで立ち上げました。今後インドでの事業拡大に加え、米国、日本を含むグローバルでの事業展開を進めております。

■追加出資の目的

　萩原エレクトロニクスは、2019年より、北米を中心にSheeva.AI社の持つ既存の車載センサーを活用した高精度位置情報を算出できるソフトウエアの販売やMaaSのためのクラウド環境の提供を進めてまいりました。

　2021年10月に子会社のHagiwara America, Inc.を通じて初出資を実施したのち、Sheeva.AI社は、グローバルに自動車OEMパートナー向けの車載決済ビジネス立ち上げやサービス環境のカバレッジ拡大を計画するなど、着実な事業展開を進めております。

　また、国内市場では、Sheeva.AI社と萩原エレクトロニクスにて国内初となる位置情報に基づく次世代駐車場の車載決済デモシステムを開発し、Japan Mobility Show 2023で公開するなど、国内のOEM、Teir1、サービサー、決済事業者など多くの分野の企業へ向け市場開拓に取り組んでまいりました。

　2024年４月に萩原エレクトロニクス主催で実施した「Sheeva Partners’ Day」では、26社43名の車載決済サービスに興味ある多くの企業に参加いただき、Sheeva.AI社の技術に対する期待の大きさを再確認いたしました。

　この度、日本における車載決済サービス立ち上げを加速するため、そしてグローバルでのさらなる事業展開に向け、追加出資することを決定いたしました。

　今後、萩原エレクトロニクスは日本でのパイロットプロジェクトの立ち上げを通じて、Sheeva.AI社およびパートナー企業と共に車載決済ビジネスの環境整備を加速させてまいります。そして、「スマートで素敵なクルマライフ」を実現する為の市場開拓を推進し、グローバルでの成長可能性に挑戦してまいります。