台湾で急速に高まる「没入型コンテンツ」の技術と熱量。TAICCAが日本企業とのコラボレーションを推進。
□世界が認める没入型コンテンツの先進地・台湾。TAICCAが先端企業の日本進出をサポート
台湾文化コンテンツ産業のサポートと国際化を推進する独立行政法人「台湾クリエイティブ・コンテンツ・エイジェンシー(文化内容策進院 TAICCA) 」(以下、TAICCA 読み:タイカ)は、XR技術などを活用した台湾発の没入型コンテンツの日本進出を本格化していきます。
その端緒として、2024年11月20日(水)から11月22日(金)まで幕張メッセで開催された日本最大級のXR・メタバースの専門展「 XR・メタバース総合展」に初出展。世界的な評価を受ける国内のテクノロジー企業が日本市場への進出や日本企業とのコラボレーションの可能性を探りました。
TAICCAが見据える没入型コンテンツの国際化戦略
TAICCAが考える没入型コンテンツ産業の可能性
近年、映画やドラマを含めた「文化・芸術・エンターテインメント」とXR技術などの「テクノロジー」のコラボイノベーションは世界的に見ても発展傾向にあります。2017年にはヴェネツィア国際映画祭でVR部門が新設、2024年にはカンヌ国際映画祭で拡張現実やそのほかの最先端技術を活用した没入型コンテンツに特化した「イマーシブ・コンペティション部門」が新設されました。
XR技術をはじめとしたテクノロジーによって、文化・芸術・エンターテインメントなどの分野は新たなシーンに突入しようとしています。それぞれの分野が互いに影響し合い、新たな没入型コンテンツ産業を創造することで、より良い未来社会を創造していこうとしているのです。
台湾で急発展する「文化×テクノロジー」の領域
そんな中、台湾では文化省などの政府機関も総力を挙げて、思い切った投資を行っています。独立行政法人TAICCAでは、積極的な資金投資を行ったり、コンテンツ業界の人材にテクノロジー分野の知見をインストールしたり、国境や業界を超えた交流やマッチングの機会を提供したりと、台湾における「文化×テクノロジー」産業の発展をリードしています。
そうした活動の成果もあり、台湾の没入型コンテンツは国際的に高い評価を得るように。
ヴェネツィア国際映画祭のVR部門において、同部門の設立以来8年間で台湾の作品が2度最優秀賞を受賞しているほか、世界的なメディア・アートの祭典「Ars Electronica Festival」では、毎年のように台湾の作品やアーティストがラインナップされ、Golden Nica(部門最高賞)佳作などのアワードを受賞しています。
国際化を推進し、日本企業とのコラボレーションも目指す
TAICCAでは、国際化も強力に推進。XR技術の先進地・欧米の技術を積極的に取り入れながら、アジアのカルチャーを掛け合わせた独自の没入型コンテンツを開発してきました。
また、海外の国・団体・企業とのコラボレーションを進め、共同協賛、共同制作、共同運営などさまざまなスキームでグローバル市場での存在感を高めています。
さらに今後は、高い技術を持つ日本企業とのコラボレーションにも大きな可能性を見出しており、没入型コンテンツ産業をともにリードしていくことを目指しています。
◆TAICCA担当者コメント
「日本と台湾は歴史的に見てもとても親和性の高い国です。台湾のクリエイターらも日本のことが大好きですし、日本の文化にリスペクトを持ちコラボレーションしたいという強い思いを持っています。この親密な関係の中で、ともに『文化×テクノロジー』産業に取り組めたらと思います」
台湾の没入型コンテンツ界、気鋭の5社を紹介
1.【前景娛樂有限公司 Flash Forward Entertainment】
◆概要
台湾で20年以上の歴史を誇るコンテンツ制作会社。映像制作の実績が豊富で、脚本力に強みを持つ。フランスやデンマークなど欧米企業とも積極的に協業。XRなどの先進技術を取り入れた没入型コンテンツは、カンヌ国際映画祭イマーシブ・コンペティション部門大賞を受賞するなど、国際的にも高い評価を得ている。
◆プロジェクトの例
・XR技術を活かした映像作品の制作
など
◆コメント
「私たちは常に世界水準の先進的な表現に取り組んできた。スペイン出身の国際的な振付師・ブランカ・リー氏ともコラボレーションした没入型コンテンツも制作している。ゲームやアニメの分野で高い技術を持つ日本企業とのコラボレーションが楽しみだ」
2.【打打影像有限公司 POKE POKE Creative】
◆概要
人間社会や自然環境といったテーマにおいて、企画や脚本を得意とするコンテンツ制作会社。「XR技術はあくまで手段」というスタンスに立ち、語る前に体験してもらうことを重視した没入型コンテンツを制作している。小説などの原作をもとにした作品とオリジナルストーリーによる作品がある。
◆プロジェクトの例
・3D技術や4Dビューなどのテクノロジーを用いた、古い少数民族の言語や動きの再現・保存
・現存しない建物のバーチャル空間上での再現
など
◆コメント
「台湾は、もともと日本の植民地。文化的な親和性はとても高い。私たち自身、初めて制作したVRコンテンツは日本に由来するものだったし、日本のAR・VRショーに参加し続けている。日本企業との協業を進められれば、日本の文化が持っているポテンシャルをさらに発揮し、その素晴らしさを世界に届けられるはずだと確信している」
【3.夢想創造股份有限公司 Mooshine Studio】
◆概要
ハリウッド映画などのコンテンツ制作を担っている台湾の大手動画制作企業のグループ会社。XR技術を活用した没入型コンテンツを楽しめる「夢境現實」という大型スタジオを保有しており、2Dで制作された動画作品をバーチャル空間で再現したり、VTuberをはじめとしたキャラクターとのインタラクティブなコミュニケーションを楽しめたりといったコンテンツを展開する。国際的なアワードの受賞も多数。
◆プロジェクトの例
・VR(仮想現実)とAR(拡張現実)技術を融合させたMRシアター
など
◆コメント
「優秀なクリエイティブチーム、充実した施設、世界的な実績を持っているのが私たちの強み。近年ではVTuberとリアルタイムでコミュニケーションが取れるコンテンツなども開発している。リスペクトする日本の文化や技術を学びながら、ともに素敵な作品をかたちにしたい」
【4.踢歐哎哎股份有限公司 Toii Games】
◆概要
XR技術などを融合させたゲームを開発しているゲームスタジオ。アメリカ・ニューヨーク市長室が出資するプロジェクト「NYC Media Lab」にてアクセラレータープログラムのメンバーに選出されるなど、国境を越えたコラボレーションを展開中。
◆プロジェクトの例
・AR(拡張現実)、LBS(位置情報サービス)、Google Lensなどのスマホ機能を使いながら楽しめる没入型ゲーム
など
◆コメント
「2025年冬には、日本企業が運営するデジタルコンテンツ配信サイト『PLAYISM』とのコラボレーションによって制作したミステリーアドベンチャーゲーム『分身』をリリースする。これからも斬新でユニークな体験を味わえる没入型ゲームを日本に届けていくつもりだ。日本をハッピーで明るい気持ちにできたら、と考えている」
【5.涅所未來股份有限公司 NAXS STUDIO】
◆概要
グローバルブランドのための没入型3Dオンライン体験ソリューションを開発する制作スタジオ。戦略策定からデザイン、開発まで一貫して行い、インパクトのある体験を創出する。ゲーム性・インタラクティブ性のあるコンテンツ開発や、オフラインとオンラインを融合させたOMOのマーケティングにも強みを持つ。ロンドンやパリのファッションショーへの参加や国際映画祭への出品などグローバル市場でも活躍。
◆プロジェクトの例
・バーチャル音楽フェス
・オンラインダンスパフォーマンス
・Web3クリエイタープラットフォーム
・インタラクティブミュージックビデオ
・イマーシブショールーム
など
◆コメント
「私たちが関心を抱くのは、”アート”と”広告”の融合。たとえば日本国内のアーティストや広告系企業とコラボレーションして、バーチャル音楽フェスを実現させたい。日本の音楽・広告業界と手を取り合い、バーチャルライブイベントの技術を発展させることができたら、と願っている」
日本進出の足がかりに。「 XR・メタバース総合展」に初出展
日本進出の足がかりとして、TAICCAは上記5社とともに2024年11月20日(水)から11月22日(金)まで幕張メッセで開催された日本最大級のXR・メタバースの専門展「 XR・メタバース総合展」に初出展しました。
当日、ブースには多数のテクノロジー企業がブースに来訪。XR技術についてプレゼンテーションを受けたり、没入型コンテンツを体感したりと台湾発のテクノロジーコンテンツに触れたほか、今後のプロジェクト共創について可能性を感じさせる商談も生まれました。
ここからどのような台湾×日本のテクノロジーコンテンツが生まれるのか。今後の展開に期待いただければと思います。
●「台湾クリエイティブ・コンテンツ・エイジェンシー(文化内容策進院 TAICCA)」について
台湾・文化部(文科省に相当)のもとに2019年に創設された「台湾クリエイティブ・コンテンツ・エイジェンシー(文化内容策進院 TAICCA)」は、台湾文化コンテンツの産業化、国際化を促進する独立行政法人です。TAICCAは国際共同制作資金、コンテンツ開発支援投資資金などの産業促進プランを用意しており民間と協業しながら台湾発の文化コンテンツをサポートし、海外発信にも力を入れてきました。ドラマ、映画、音楽、出版、アニメ、ゲーム、コミックから文化的テクノロジー応用まで、あらゆる台湾発の文化的コンテンツを支援し、ビジネスの活性化を目的に活動しています。
▶︎TAICCA公式HP:https://taicca.tw/
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像