創業75年の老舗電子部品商社・富永電気が事業承継

リクルートグループ出身の中川将宏氏が代表取締役に就任

富永電気株式会社

2025年9月22日 09時52分

創業75年の電子部品商社である富永電気株式会社および有限会社福永電業（本社：東京都千代田区、以下「富永電気」）は、株式会社リクルートスタッフィング出身の中川将宏氏に事業承継を行い、2025年10月1日付で、同氏が代表取締役に就任しますことをお知らせいたします。
また、創業家2代目社長である知念利秀は取締役会長に就任いたします。

事業承継の背景

富永電気は、1950年の創業以来75年にわたり、電子部品メーカーが想いを込めて生み出した商品と、それを必要とする企業を結びつける重要な役割を担ってきました。

2代目社長である知念利秀は、秋葉原電気街の発展とともに事業を拡大し、激しく変化する電子部品業界に身を置いて経営を続けてきました。
近年、自身の高齢化に伴い、事業の存続方法を慎重に検討する中で、企業の傘下に入ることで短期的な安定を得るのではなく、富永電気を独立したオーナー企業として存続させ、次世代の社長自らが経営を行い続けることに強い拘りを持つようになりました。

これは、長年培ってきた業界特有の商慣習や取引先企業との信頼関係、そして従業員一人ひとりが大切にしてきた価値観を守り、次世代に引き継ぐためです。
そのために必要なのは、単なる株式の譲渡ではなく、経営の独立性を維持しつつ成長を託せる新たな経営者への事業承継であると判断しました。

そして、この度、東京都が中心となり組成されたTOKYO白馬の騎士ファンド※の記念すべき第１号案件としてご支援をいただき、このたびの承継が実現致しました。

※日本初の独立系サーチファンド専門投資会社であるNational Search Fund株式会社が運営。

新代表取締役・中川将宏氏について

富永電気の事業を継承し新たに代表取締役に就任する中川氏は次のようにコメントしています。

「電子部品業界は、グローバルにおいて非常に大きな市場が存在する日本が誇る一大産業のひとつです。富永電気は長年、メーカーとユーザー企業をつなぐ重要な役割を担ってきました。
今後は既存のお取引先様との信頼関係をさらに強化しつつ、新規顧客の開拓、海外展開、デジタル化の推進等を通じて、持続的な成長を実現してまいります。」

（新代表プロフィール）

2002年　株式会社リクルートスタッフィング入社
2003年　リクルートグループ初のM&A買収先に出向・統合
2007年　グループ会社設立PJTリーダー
2012年　大学法人子会社人材サービス業の事業買収・統合
2018年　株式会社リクルートスタッフィング執行役員
2018年　株式会社リクルートスタッフィング情報サービス代表取締役社長

創業家2代目知念利秀のコメント

当業界はメーカー、商社ともオーナー企業が多くその強みで時代の変化に迅速且つ柔軟に対応してきました。当社もその強みを失うことなく事業承継の理想形を模索してきましたが、後継者である中川氏と出会い、彼ならば歴史ある業界の商慣習を理解しつつ、新しい時代に即した経営を担えると確信いたしました。そして、中川氏に事業を引き継ぐことで、当社が長年大切にしてきたオーナー経営を将来にわたり維持できると考えております。そういった考えの中で、オーナー企業を次世代オーナーに承継するというTOKYO白馬の騎士ファンドの理念に賛同し今回の決断に至りました。