Cambridge大学発Neutreeno、Scope 3測定の新たな原則を国際誌『One Earth』で発表

論文掲載を機に、FoundersNationの支援のもと日本への展開を本格化

FoundersNation株式会社

英国ケンブリッジ大学(University of Cambridge)発スタートアップのNeutreeno(ニュートリーノ)は、Scope 3(自社以外のサプライチェーンで発生する間接的な温室効果ガス排出)の測定に関する新たな原則を示した論文を、国際学術誌『One Earth』(Cell Press発行)に2026年7月に発表しました。FoundersNationは、Neutreenoの日本展開を支援しています。

2025年夏、日本の平均気温は観測史上最高を記録し、3年連続の記録的な暑さとなりました。国内最高気温は観測史上最高の41.8℃に達し、熱中症による救急搬送者数は初めて10万人を超えました※1。今年4月には気象庁が、最高気温40℃以上の日を「酷暑日」と正式に定めています※2。

影響は人命にとどまりません。2024年、高温によって日本で失われた労働時間は推計14.2億時間、所得損失は約494億ドルに上り、その約4分の1を製造業が占めています※3。気候変動はもはやサステナビリティ報告書の一項目ではなく、企業のグローバルな競争力を直接左右するコストです。

ところが、企業が排出量を把握し、削減するための仕組みそのものには深刻な構造的な課題があります。製造業の排出量の大半は、サプライチェーン全体にわたるScope 3が占めます。その算定に広く使われている業界平均の排出係数は、実態と最大10倍の乖離が生じることがあります※4。財務に置き換えれば、実際の売上高が10億円なのに1億円と報告するようなものです。現在主流の業界平均値による算定は開示要件を満たす一方、実態と大きく乖離する場合があり、削減の打ち手を特定するには限界があります。

この課題への解決策を示した論文が、査読付き国際ジャーナル『One Earth』に掲載されました。筆頭著者は、NeutreenoのFounder and CEO、Spencer Brennan博士であり、NeutreenoはFoundersNationが現在日本展開を支援している英国Cambridge大学発スタートアップです。論文は、規制対応にとどまらず、エネルギー・資源の安全保障、実際の排出削減、コスト削減を同時に実現するScope 3測定の原則を提唱しています。

Neutreenoの排出量計測プラットフォーム

Neutreenoは英国Cambridge大学における20年にわたる研究成果を基に、サプライチェーンのデジタルツインを構築し、サプライヤー単位・製造工程単位でScope 3排出量を測定し、そのデータを製造プロセスの最適化とコスト削減につなげるプラットフォームを提供しています。これまでSonyやScaniaなどの企業が同プラットフォームを活用し、大幅な排出削減策の発見や、年間数百万ユーロ規模のコスト削減を実現してきました。Neutreenoは既に日本企業へのサービス提供を開始しており、今後多くの製造業が炭素排出量とコストの双方を削減できるよう、支援を広げていきます。

Neutreenoのサービス紹介資料は、こちらからダウンロードいただけます

※1 気象庁、総務省消防庁「令和7年(5月〜9月)の熱中症による救急搬送状況」(確定値)

※2 気象庁報道発表(2026年4月17日)

※3 The 2025 Lancet Countdown on Health and Climate Change, Japan data sheet

※4 Cullen, L., Meng, F., Lupton, R., and Cullen, J.M. (2024). Reducing uncertainties in greenhouse gas emissions from chemical production. Nat. Chem. Eng. 1, 311–322.

今回発表された論文について 

2026年7月に『One Earth』誌に掲載された「Credible, scalable, actionable: Principles for Scope 3 emissions measurement and supply chain decarbonization」(Brennan et al.)は、多くの企業で温室効果ガス排出量の大半を占めるScope 3について、算定・開示のためのカーボンアカウンティングから、行動につながる測定への転換を提唱し、そのハードルを越えるには発想の根本的な転換が必要だと論じています。

現在主流の業界平均値による手法では、製造方法やエネルギー源など、製品のフットプリントを実際に左右する要因が特定できません。本論文は「Credible(信頼できる)」「Scalable(大規模に展開できる)」「Actionable(具体的な行動につながる)」の3つの「CSA Principles」を提唱し、サプライヤーや製造工程単位のデータとデジタル技術を組み合わせることで、排出源を特定するとともに、排出削減とコスト削減に有効な具体策を明らかにできることを示しています。

日本の航空機部品メーカーであるエアロエッジ株式会社の事例では、製造プロセスデータに基づく分析により、一般的な平均値データベースでは見落とされていた改善機会が見つかりました。その結果、最大41.4%の排出削減と年間数百万ユーロ規模のコスト削減の可能性が示されています。本論文は、Scope 3を開示の負担ではなく、脱炭素・製造プロセス改善・競争力向上を同時に実現する手段として捉え直すものです。

FoundersNationとNeutreenoの連携について 

FoundersNationは現在、Neutreenoの日本展開を支援しています。今回の論文発表を契機に、Neutreenoは日本での活動を本格化させます。FoundersNationはScaleratorとして、日本のスタートアップの海外展開と、海外スタートアップの日本展開の支援を一層強化していきます。

 
Neutreenoについて 

所在地:イギリス ケンブリッジ市
代表者:Founder and CEO Spencer Brennan

事業内容:Neutreenoは英国Cambridge大学(University of Cambridge)発のスタートアップで、同大学工学部における20年にわたる最先端の研究成果を事業化しています。Cambridge Enterpriseからの出資を受け、同大学サステナビリティ・リーダーシップ研究所(CISL)を拠点としながら、同大学の公式なイノベーションパートナーとして事業を拡大しています。創業者のSpencer Brennan博士は同大学で物理学の博士号を取得し、15年にわたるサステナビリティ研究の実績があります。論文共著者で同社Head of Climate ScienceのJon Cullen教授は同大学のサステナビリティ工学の教授であり、IPCC AR6 産業章の主著者です。

 Webページ:https://neutreeno.com/

 
FoundersNationについて 

所在地:東京都

代表者:代表取締役CEO 名倉勝/代表取締役社長 藤本あゆみ

事業内容:日本初のScalerator(スケーラレーター)として、日本のスタートアップのスケールアップ支援事業、教育プログラム運営を行う。 

Webページ:https://foundersnation.io/

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会社概要

FoundersNation株式会社

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URL
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業種
サービス業
本社所在地
東京都港区赤坂 2丁目13番3-1004号
電話番号
080-1326-9802
代表者名
名倉勝 / 藤本あゆみ
上場
未上場
資本金
500万円
設立
2025年09月