「Mr.電子コンパス」山下昌哉氏、大企業R&Dの技術シーズ活用に特化した生成AI SaaS「GEN-SEKI Lab」を開発する株式会社原石の顧問に就任
〜世界シェアNo.1「電子コンパス」を生んだ山下氏が参画 / デライト・ベンチャーズから資金調達、2026年6月に「GEN-SEKI Lab」を正式版リリースへ〜
株式会社原石(本社:東京都中央区、代表取締役:堅田 健太、 以下「当社」)は、電子コンパス事業で世界シェアNo.1を築き 「Mr.電子コンパス」として知られる山下 昌哉氏が、当社の顧問に就任したことをお知らせします。
あわせて、起業家・南場 智子氏率いるデライト・ベンチャーズから資金調達を実施し、大企業R&Dの技術シーズ活用に特化した生成AI SaaS「GEN-SEKI Lab」を、2026年6月29日(月)に正式版リリースすることを発表いたします。

■リリースのポイント
-
全国発明表彰 恩賜発明賞・紫綬褒章受章の山下昌哉氏(元・旭化成)が株式会社原石の顧問に就任
-
起業家・南場智子氏率いるデライト・ベンチャーズからプレシードラウンドでの資金調達を実施
-
大企業R&Dの技術シーズ活用に特化した生成AI SaaS 「GEN-SEKI Lab」を2026年6月29日(月)に正式版リリースへ
■背景:研究者と新規事業担当者が疲弊する、「技術シーズの埋没」問題
日本の大手製造業は、世界有数の研究開発投資を誇ります。しかし、事業化されない技術の63%※が社内に埋没しているのが実態です。
優れた技術や知見は、社内のあちこちに"ピース"として散在し、掛け合わせれば価値を生むはずの技術同士、あるいは技術と市場のニーズが部門の壁に阻まれて出会えません。その価値も、専門用語のままでは社内で伝わらず、合意形成にたどり着けない。次に何を研究し、どの課題をどう解き、どこへ活かすかは、一部のベテランの勘と記憶に頼っているのが現実です。
近年、研究開発を加速する「AI for Science」の潮流が世界的に広がっています。また、各種生成AIの活用が急速に広まりました。しかしその多くは個々の研究の高度化や個人の生産性向上にとどまり、組織として技術資産を活かすことはできていません。むしろ "生成AIの活用そのものが、属人化する"という事態すら生まれて います。いわば、"個人戦"のAIにとどまっている状況です。
※内閣府「平成30年度 年次経済財政報告」
1. 山下昌哉氏 顧問就任について
旭化成で電子コンパス事業を世界シェアNo.1へと育て、恩賜発明賞・ 紫綬褒章を受章した「Mr.電子コンパス」こと山下昌哉氏が、当社の顧問に就任しました。今後は、自らの事業化経験をもとに、「GEN-SEKI Lab」のプロダクト設計を中心に助言を行います。

山下 昌哉氏 プロフィール
1982年、東京大学大学院物理工学専攻博士課程を修了し、旭化成工業(現・旭化成)株式会社に入社。MRI、LIB(リチウムイオン電池)のそれぞれで、技術開発から事業拡大までの一連のプロセスを経験。2000年に電子コンパス事業を起案し、自ら製品開発を主導。2008年にAndroid OS、2009年にiOSのスマートフォンへ旭化成製品が標準搭載され、事業責任者として数百億円規模の事業へと成長させた。技術の事業化という領域における、日本を代表する実践者の一人。2012年 全国発明表彰 恩賜発明賞、2015年 春の紫綬褒章を受章。
なぜ「Mr.電子コンパス」がGEN-SEKI Labの顧問に就任するのか
~電子コンパスの開発秘話~
山下氏が世界シェアNo.1を築いた3軸電子コンパスは、ひとつの大発明から生まれたものではありません。社内のあちこちと、山下氏自身のキャリアのあちこちに眠っていた"ピース"が、一つの目的のもとで噛み合った結果でした。
物語の起点は、ある常識への疑いです。2000年当時、「弱い地磁気を測るには高感度なセンサーが必要」「方位は正確に測るべき」というのが磁気センサー技術者の常識でした。しかし山下氏は、誰も検証していなかった前提――"そもそも街中の地磁気は正しく北を向いているのか"――に着目し、自ら2か月間、街の地磁気を測り続けます。結果、地磁気は、ほとんどの場所で±10~20度ずれていた。「測る対象に誤差があるなら、高精度に測っても意味がない。道案内に必要なのは"道を間違えないこと"だけだ。」――こうして「高感度こそ正義」という常識が覆ったとき、それまで"使えない"とされた既存の低感度センサーが主役になります。その弱点はMRI時代の「微弱な磁気を積分で測る」知見が補い、リチウムイオン電池事業で得た知見が三軸構造など製造工程の最適化を可能にし、MRIで培ったソフトウェアの素養が、ユーザーの自然な動作だけで補正が完了する「DOE: Dynamic Offset Estimation」という発明を生みました。異なる部門・事業・時代に散らばった"ピース"が、掛け合わされたのです。
専門家が見限った"埋没技術"に別の文脈を与え、価値の言葉に翻訳して社内外を動かす――この「埋もれた技術を、組織の資産に変える」思考プロセスこそ、当社が「GEN-SEKI Lab」で実現しようとしていることそのものです。山下氏には顧問として、自らの事業化経験に基づくプロダクト設計への助言を中心に、当社の挑戦を支えていただきます。
※ 山下氏の電子コンパス開発秘話や思考プロセスと「GEN-SEKI Lab」の設計思想をさらに掘り下げた対談記事を、本リリースと同日に当社代表のnoteで公開しています。
▶ 対談記事:https://note.com/kenta_katada/n/nc458208750a4?sub_rt=share_sb


顧問 山下 昌哉氏 コメント
私は旭化成で40年以上、技術を起点とした事業化に携わってきました。その経験から確信しているのは、日本の大手製造業には、まだ世に出ていない優れた技術が山のように眠っているということです。
電子コンパスも、ひとつの大発明ではなく、社内のあちこちと私自身のキャリアに眠っていた"ピース"を掛け合わせて生まれました。市場の兆しを掴んでいた営業の情報、別事業で量産していたセンサー、MRI時代の知見などです。しかし、こうした掛け合わせは、これまで個人の経験と勘、そして偶然に委ねられてきました。
さらに、その技術を世に出すには、スペックではなく顧客にとっての価値という"共通の言葉"に翻訳し、社内外の関係者を動かす必要がありました。
『GEN-SEKI Lab』は、私がかつて一人で行っていた、常識の問い直し・ピースの掛け合わせ・価値への翻訳という営みを、AIで組織全体に広げる画期的な挑戦です。代表の堅田さんの、GEN-SEKI Labの設計思想と、日本の技術への熱量の高さに深く共感し、顧問として参画することを決めました。
代表取締役CEO 堅田 健太 コメント
山下さんは、私にとって理想の研究者です。常識を問い直し、社内に散らばった技術や知見をピースとして掛け合わせ、それを顧客の価値へと翻訳する――電子コンパス事業で世界シェアNo.1を築いた山下さんの歩みは、私が大企業の新規事業開発に携わるなかで「こうありたい」と思い続けてきた、研究者像そのものでした。
山下さんとは、当社の創業前から議論を重ねてきました。GEN-SEKI Labの構想段階から、数多くの示唆をいただいています。
山下さんが電子コンパス事業で実践された、
「常識を疑い、評価軸そのものを問い直す」
「埋もれた技術を掘り起こし、ピースとして掛け合わせる」
「顧客の価値を見極め、“共通言語”に翻訳する」
この3つの動きを、AIで誰もが使える形に落とし込んだものが、「GEN-SEKI Lab」です。これまで、こうした営みは、ごく一部の卓越した個人の頭の中だけで起きており、属人的で再現性がありませんでした。これを、もっと多くの 人が、もっと早く実践できるようにする。それが、私たちの挑戦です。

2. デライト・ベンチャーズからの資金調達について
当社は、デライト・ベンチャーズ(本社:東京都渋谷区、マネージングパートナー:南場 智子)から、J-KISS型新株予約権によるプレシードラウンドでの資金調達を実施しました。調達した資金は、2026年6月の「GEN-SEKI Lab」正式版リリースに向けたプロダクト開発、およびエンタープライズセールス体制の強化に充当します。


デライト・ベンチャーズ コメント
マネージングパートナー 南場 智子氏/パートナー 永野 祐輔氏
日本の大企業には、世界で戦える技術がまだまだ眠っています。しかし、その技術シーズは組織構造や属人的な探索プロセスの制約に阻まれ、十分に事業機会へ結びついていないのが現状です。原石は、この課題をAIで組み替えようとしています。
堅田さんは過去のご経験を通じて明確な問題意識と着眼点をお持ちでしたが、当社のインキュベーションプログラムを通じて起業前から大企業の現場に入り込み、研究者の業務実態を掴みながら解くべき課題を見極め、プロダクトへ落とし込んできたことに、大きな可能性を感じました。大手製造業との検証も進み始めた今、原石が日本の技術と人材を事業機会へ解き放つ挑戦を、デライト・ベンチャーズは全力で応援します。
■デライト・ベンチャーズについて
起業家・南場智子と起業や経営経験のあるメンバーが2019年に立ち上げた独立系ベンチャーキャピタル。シード・アーリーステージの将来有望なスタートアップへの投資事業と、社会人起業を支援するベンチャー・ビルダー事業を展開。2025年11月、DeNAを単独LPとする50億円規模のAI特化型ファンドを組成。
URL:https://www.delight-ventures.com/
3.2026年6月29日(月) 「GEN-SEKI Lab」正式版をリリース予定
■「GEN-SEKI Lab」について
「GEN-SEKI Lab(ゲンセキ ラボ)」は、大企業の研究開発(R&D)部門の研究者・新規事業担当者・知財/技術企画担当者に向けて、社内に眠る技術シーズを生成AIで掘り起こし、思い込みの外にあるピースと掛け合わせる生成AI SaaSです。事業部を横断した社内技術探索や技術棚卸・用途探索を通じて、次の開発テーマ、目の前の技術課題の突破、新しい用途、そして事業化まで、研究開発のあらゆる局面で"次の一手"を生み出します。
汎用的な生成AIは、個人が各自のプロンプトで使う"個人戦"の道具に とどまりがちで、出力はバラバラに属人化し、組織の資産になりにくい という限界があります。GEN-SEKI Labは、技術シーズと大企業R&Dに 特化し、社内に散在する技術を構造化して蓄積。プロンプトの設計を必要とせず、技術シーズ活用で押さえるべき"型"に沿った選択式の操作で、検討・議論の土台となるアウトプットを生み出します。同じ土俵で議論できる ため、個人の気づきで終わらず、組織の共通言語が生まれます。
GEN-SEKI Labが実現する提供価値
①常識や思い込みを問い直す
②埋もれた「ピース」を掛け合わせる
③顧客価値を軸に、「共通言語」を作る
かつて一部のベテランの経験と勘に頼っていたこれらの営みを、特定の人に依存せず、組織で回せる仕組みにします。

■「GEN-SEKI Lab」の今後
化学・電機・自動車部品・電力・食品など、日本有数の大手企業で有償トライアルを実施しています。
2026年6月29日(月)、正式版をリリース予定です。
リリースに先立ち、デモのご案内と先行トライアルを実施しています。
サービスサイト:https://gen-seki.com/
問い合わせ・資料請求・デモの実施:https://gen-seki.com/#form
■対談記事公開のお知らせ 顧問・山下昌哉氏 ×代表・堅田健太 対談記事公開
本日、代表堅田のnoteにて、顧問・山下氏と代表・堅田の対談記事『「高感度こそ正義」という研究者の常識を覆し、世界シェアNo.1へ ~「Mr.電子コンパス」元旭化成・山下昌哉氏の開発秘話~』を公開いたしました。
電子コンパス事業で世界シェアNo.1を築いた山下氏の思考プロセスと、「GEN-SEKI Lab」の設計思想の接続を掘り下げてお読みいただけます。
▶ 対談記事:https://note.com/kenta_katada/n/nc458208750a4?sub_rt=share_sb

■ 株式会社原石について
技術の可能性を解放し、"原石"を世界に実装するをミッションに、大企業R&Dの技術シーズ活用に特化した生成AI SaaS「GEN-SEKI Lab」を開発・提供しています。
会社名:株式会社原石(GENSEKI Co.,Ltd.)
所在地:東京都中央区日本橋室町1-11-12 日本橋水野ビル7階
設立:2025年10月
代表者:代表取締役 堅田 健太
事業内容:大企業R&Dの技術シーズ活用に特化した生成AI SaaS「GEN-SEKI Lab」の開発・提供
URL:https://gen-seki.com/

■本件に関するお問い合わせ窓口
株式会社原石 広報担当
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像
