武満徹を“体験する”10日間 水戸から茨城県央へ広がる国際音楽祭2026始動
高橋アキ、ミランダ・クックソン、ブランデン・パトリック・ジョージら出演予定
水戸市を拠点とする水戸国際音楽祭2026(10月16日~25日)の開催が決定した。主催する水戸国際音楽祭実行委員会は、2026年4月28日に第2回総会を水戸市国際交流センターにて開催。本年よりエリアを茨城県央地域へ拡張し、音楽・風景・移動を結びつけた広域型の国際音楽祭として展開される。

■ 水戸から茨城県央一帯へ
本音楽祭は、昨年のプレ開催において水戸市内で実施されましたが、2026年の本格開催より、笠間市、大洗町、ひたちなか市、那珂市へとエリアを拡張。茨城県央一帯を舞台とした広域型の音楽祭へと進化します。
会場には、水戸市民会館をはじめ、偕楽園、弘道館、笠間稲荷神社(笠間市)、大洗磯前神社(大洗町)、酒列磯前神社(ひたちなか市)、木内酒造(那珂市)など、地域の歴史・文化資源も活用し、屋内外を横断するプログラムを展開します。来訪者が多様な環境を横断しながら音楽と出会うことで、移動そのものが体験となる新たな芸術体験を創出します。

■ 国内外アーティスト参加
出演予定アーティストの第一弾として、以下の3名が発表されました。
高橋アキ
大学院在学中に武満徹の作品でデビューして以降、現代音楽の発展に大きく貢献してきた日本を代表するピアニスト。紫綬褒章受章。
ミランダ・クックソン
The New York Timesの年間ベスト録音に選出されるなど、国際的に高い評価を受けるニューヨーク拠点のヴァイオリニスト。
ブランデン・パトリック・ジョージ
グラミー賞(最優秀クラシック・コンペンディア賞)の受賞経験を持つフルーティスト。カーティス音楽院でも教鞭をとる。
■ 武満徹の音楽を「体験する」
2026年は、作曲家・武満徹没後30年にあたり、今年のテーマのひとつとして武満の音楽にフォーカスします。武満は、日本を代表する作曲家として世界的に高く評価され、オーケストラ作品から映画音楽に至るまで幅広い領域で活動しました。西洋音楽と日本的感性を横断しながら、音と沈黙を独自の方法で探求し、20世紀後半の音楽に大きな影響を与えています。
庭園や歴史建築、海辺といった多様な環境の中で武満作品を展開することで、それぞれの場所において異なる響きや時間の流れが生み出されます。
■ 総合ディレクター 中堀海都 コメント
水戸国際音楽祭は、「聴く」という行為を拡張する「体験する音楽」の試みです。ホールの中で完結する音楽から、まちや風景、移動や時間そのものを含んだ体験へと誘います。音楽は空間と結びつき、記憶と重なりながら、個々の中で再構成されていきます。この音楽祭において重要なのは、作品そのものだけではなく、それに出会うまでのプロセスです。どのように移動し、どこで立ち止まり、何と出会うのか。その連なりの中で、音楽は一人ひとり異なるかたちで立ち上がります。演奏の音と音の間に、波の音や虫の鳴き声、心地よい風、草木の香りなどをぜひ感じてみてください。
今年は没後30年を迎える武満徹の音楽をひとつの軸としながら、海外の演奏家、雅楽や邦楽のアーティストとの交差によって、時間と文化の層を横断するプログラムを構想しています。過去と現在、ローカルとグローバルがせめぎ合い、新たな響きが生まれる場をつくりたいと考えています。音楽が場所を変え、場所が音楽を変えていく。その往還の中でしか生まれない芸術の瞬間を、水戸という土地から立ち上げていきます。
そして本年は、この音楽祭にとって本格的な船出の年でもあります。 「水戸国際音楽祭」でしか生まれない表現や出会いを、一つひとつ丁寧に積み重ねていきたいと考えています。水戸から、新しい芸術のかたちを世界へ。今秋、この地でお会いできることを、心より楽しみにしております。
水戸国際音楽祭 総合ディレクター
中堀海都
■ 水戸国際音楽祭実行委員会 第2回総会の様子(水戸市国際交流センター)


■ 開催概要
会期:2026年10月16日(金)~ 10月25日(日)
会場:水戸市ほか茨城県央地域各所
主催:水戸国際音楽祭実行委員会(名誉実行委員長:水戸市長・高橋靖)、一般社団法人みと音楽工房(代表理事:富田敬子、中堀海都)
公式サイト:https://mito-musicfestival.jp

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