系統用蓄電池の事業性評価を支援する「BALEEN」、AIアナリスト「MELON」と許容投資額の逆算機能を無料公開

市場の実績データをもとに、収益の前提と、目標利回りに届く投資額の上限を可視化

RIA PARTNERS株式会社

RIA PARTNERS株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:高橋俊秀)は、系統用蓄電池(BESS)の市場情報と事業性分析を提供するプラットフォーム「BALEEN(ベイリーン)」において、AIアナリスト「MELON(メロン)」の本格提供を開始しました。

あわせて、目標とする利回りから、許容される総事業費(許容投資額)をエリアごとに逆算する「市況から見た許容CAPEX」を公開し、収益の目安を確かめる簡易シミュレーター「SIMULATOR」に、需給調整市場の取引実績を使った計算を加えました。いずれも無料で利用できます。

BALEENは、卸電力市場や需給調整市場の取引実績、公的機関が公表する制度情報をもとに、事業性を検討する際の前提条件とその根拠を可視化するサービスです。市場データと分析の手法を共通化することで、事業者・投資家・金融機関が同じ根拠をもとに事業性を検討できる環境の整備を目指します。

BALEEN:https://baleen.jp/bess/

BALEENメイン画面(2026年10月27日時点)

■ 開発の背景:拡大する系統用蓄電池市場と事業性評価の課題

再生可能エネルギーの導入拡大に伴い、電力系統の需給調整を担う系統用蓄電池への参入が相次いでいます。資源エネルギー庁の公表資料によれば、2025年12月末時点における系統用蓄電池(高圧以上)の接続検討受付は約1億7,200万kW、契約申込み受付は約3,000万kWに達する一方、系統への接続済み容量は約64万kWにとどまっています※1。

系統用蓄電池の収益は、主に卸電力市場、需給調整市場、容量市場などから構成されますが、それぞれの市場価格や取引条件は変動し、制度変更によって収益構造そのものが変わる場合もあります。実際に、需給調整市場では2026年3月に前日取引への移行が行われ、同年9月1日の実需給分からは、

一次・二次①・複合商品の上限価格が1ΔkW・30分あたり15円から10円に引き下げられました※2。

こうした環境では、市場価格や約定率などの前提条件、分析に使うデータの対象期間や計算条件によって、同じ設備・同じ案件でも収益見通しや評価結果が大きく変わります。そのため、事業者・投資家・金融機関が事業性を検討するうえでは、分析結果だけでなく、その根拠となるデータと前提条件を確認できることが重要になります。

■ 検討の段階に応じた分析の体系

STEP 1 市場の水準をつかむ

MELON、簡易シミュレーター、BALEEN Intelligence で、市場の実績・制度と収益の目安を確かめる

STEP 2 投資額の目安を逆算する

市況から見た許容CAPEX で、目標利回りに届く総事業費の上限をエリアごとに確かめる

STEP 3 個別の案件を確かめる

RIA PARTNERSの事業性分析・デューデリジェンスで、案件の条件をもとに採算と成り立つ条件を分析する

※ STEP 1・2 はBALEENの無料機能(市場の平均的な参加者を想定した目安)、STEP 3 はRIA PARTNERSが個別に提供するサービスです。

■ 無料で使える機能

1.AIアナリスト「MELON」

市場の実績データと公的資料を横断し、数値の根拠まで示すAIアナリストMELONは、系統用蓄電池の市場動向、制度、収益構造などに関する質問に対し、実際の市場データや公的資料を参照して回答

するAIアナリストです。資料を検索して答えるだけでなく、BALEENが取得・集計した卸電力市場のエリアプライス、需給調整市場の取引実績、容量市場の約定価格などの数値を回答に用い、その根拠を確認できる形で示します。市場実績に基づく回答:JEPXスポット市場のエリアプライスや、2026年4月以降の需給調整市場の取引実績を参照出典と基準日の明示:使用したデータの基準日や出典を表示し、実績値と想定値を区別制度情報への対応:国の審議会の公表資料を参照し、資料名や該当ページを提示

登録なしで1日1問、メールアドレスの無料登録により1日10問まで利用できます。なお、MELONは個別案件のIRR・DSCRの算定、売買・投資・融資の可否判断や推奨、将来の市場価格・収益の予測を行うものではありません。

MELON:https://baleen.jp/bess/ask/

AIアナリスト「MELON」の画面(2026年10月27日時点)

2.市況から見た許容CAPEX

目標利回りから逆算する、系統用蓄電池の許容投資額「市況から見た許容CAPEX」は、需給調整市場の実際の取引データをもとに、目標とする税引後IRRを達成するために許容される総事業費の上限を試算する分析機能です。権利取得費用、工事費負担金、蓄電池設備などを含む総事業費について、蓄電容量1kWhあたりの許容額をエリア別に算出します。

高圧・特別高圧の区分、目標利回り、将来の市場単価の変化などを設定でき、条件の違いによる許容CAPEXの変動を確認できます。約定率や運営費などの前提を一つ変えたときの変化も示します。市場データは毎月更新し、計算モデルのバージョンとともに記録します。

現在の市場環境を前提とした場合に、設備の取得や事業開発にどの程度の費用を投じられるかを検討する際の参考情報となります。なお、本機能は市場の平均的な参加者を想定した条件付きの試算であり、個別案件の投資可能額や事業性、将来収益を示すものではありません。

許容CAPEX:https://baleen.jp/bess/intelligence/capex/

市況から見た許容CAPEXの画面、高圧・税引後IRR 6%・3年目以降に単価が下がる場合(2026年10月分の集計)。市場の平均的な参加者を想定した試算で、個別の発電所の見込みではありません。(2026年10月27日時点)

3.簡易シミュレーター「SIMULATOR」

収益の目安を知るための、参考の試算SIMULATORは、エリア、出力、蓄電容量、運用方針、需給調整市場の商品区分、容量市場への参加、アグリゲーターとの契約形態などを選び、市場から得られる年間収益の目安を簡易に試算するツールです。需給調整市場の単価と約定率は、低位・中位・高位の想定に加え、実際の取引実績を集計したデータを選択できます。登録不要で利用できます。設備費、運営費、税金、借入金の返済を含まない収益の目安であり、個別案件の投資採算性を示すものではありません。案件ごとの採算は、当社の事業性分析で算定します。

SIMULATOR:https://baleen.jp/bess/simulator/

4.市場・制度情報「BALEEN Intelligence」

需給調整市場の約定単価・約定率・応札充足率、卸電力市場の価格推移などを可視化する「Market Now」をはじめ、制度の要点を整理した「Market Rules」、系統接続の状況、機器・接続要件、市場・制度に関する記事などを公開しています。

BALEEN Intelligence:https://baleen.jp/bess/intelligence/

電力市場の今の状況の画面(2026年10月27日時点)

■ 個別案件の事業性分析・デューデリジェンス(RIA PARTNERS)

BALEENの無料機能が市場全体の収益水準や投資条件の目安を示すのに対し、RIA PARTNERSでは、個別案件の設備条件、運用計画、費用構造などをもとにした事業性分析を提供しています。市場の実績データと案件の条件に応じた前提を用いて長期のキャッシュフローを算定し、IRRなどの投資指標と、主要な条件が変わったときの影響を分析します。分析は当社が定める前提にもとづくもので、第三者による格付けや保証ではありません。

案件の取得や融資を具体的に検討する段階では、デューデリジェンスを通じて、系統・用地・許認可・契約・採算の前提を資料と現地で検証します。

事業性分析:https://baleen.jp/bess/analysis/ 

デューデリジェンス:https://baleen.jp/bess/dd/

■ 今後の展開:市場データに基づく事業性評価指標(ベンチマーク)の整備

RIA PARTNERSは、BALEENを通じて、市場データに基づく事業性評価指標(ベンチマーク)の整備を進めています。系統用蓄電池の事業性を左右する市場価格、約定率、設備費、運営費、系統接続条件などの要因を、一つの点数や格付けに集約するのではなく、事業が成立するために必要な条件を、個別の数値とその根拠によって示すことを基本方針としています。今回公開した「市況から見た許容CAPEX」は、その考え方を具体化した初期の分析機能です。

今後は、事業者・投資家・金融機関が共通して参照できる指標として整えていきます。正式な公開は、準備が整い次第お知らせします。

■ 代表取締役コメント

「系統用蓄電池の事業性は、市場価格や制度、運用条件など、さまざまな前提によって大きく変わります。しかし、分析結果だけが示され、その根拠となるデータや計算条件を十分に確認できなければ、適切な事業化判断は難しくなります。BALEENでは、結論を提示することよりも、その結論に至る前提を明らかにすることを重視しています。今回公開したMELONや許容CAPEXは、その考え方を形にしたものです。今後は市場データに基づく分析機能と指標の整備を進め、事業者・投資家・金融機関が共通の根拠をもとに判断できる環境をつくっていきたいと考えています。」

RIA PARTNERS株式会社 代表取締役 高橋俊秀

■ サービス概要

名称 BALEEN(ベイリーン)

URL https://baleen.jp/bess/(英語版 https://baleen.jp/en/bess/)

無料の機能 AIアナリスト「MELON」、市況から見た許容CAPEX、簡易シミュレーター「SIMULATOR」、市場・制度・系統接続に関する情報(MELONは2問目からメールアドレスの無料登録が必要)

有料のサービス 案件ごとの事業性分析(Project Viability Analysis)、デューデリジェンス(RIA PARTNERS株式会社が提供)

主な対象 系統用蓄電池の事業者、投資家、金融機関、EPC事業者、アグリゲーター等

※ 各分析機能による試算結果は、一定の前提条件に基づく参考値です。将来の収益や投資成果を約束するものではありません。AIによる回答には誤りが含まれる場合があります。

■ 会社概要

社名:RIA PARTNERS株式会社(RIA PARTNERS INC.)

代表者:代表取締役 高橋俊秀

所在地:〒107-0052 東京都港区赤坂5-2-33

設立:2021年1月29日

資本金:5,000万円

事業内容:事業性評価・意思決定支援サービスの企画、開発及び運営、デューデリジェンス、投資採算分析、取引のストラクチャリング及び資金調達支援

URL:https://ria.jp/

本件に関するお問い合わせ

RIA PARTNERS株式会社 「BALEEN事務局」

TEL:03-6265-1914 E-mail:biz@ria.jp

参考資料・データ出典

※1 資源エネルギー庁「系統用蓄電池をはじめとする発電等設備の迅速な系統連系に向けた対応について」(2026年3月27日、資料1)p.3。

事業者の集計をもとに同庁が作成。接続検討のすべてが系統接続に至るものではありません。

※2 資源エネルギー庁「需給調整市場について」(2026年7月14日、資料6)p.4・p.22。

出典:一般社団法人日本卸電力取引所(JEPX)の公表データをもとに当社集計

出典:一般社団法人電力需給調整力取引所『需給調整市場 取引実績データ』

一般社団法人電力需給調整力取引所『需給調整市場 取引実績データ』を基にRIA PARTNERS株式会社にて加工容量市場の約定価格:電力広域的運営推進機関の公表資料

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会社概要

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URL
https://ria.jp/
業種
情報通信
本社所在地
東京都港区赤坂5-2-33
電話番号
03-6265-1914
代表者名
高橋俊秀
上場
未上場
資本金
5000万円
設立
2021年01月