「立命館大学宇宙地球探査研究センター(ESEC)」設置記者会見を実施
月・惑星における生存圏拡張、居住・生活圏構築開発への扉を開く
◆人類の生存圏構築を目指して──探査・開発フェーズに焦点を当てた日本初の研究組織
立命館大学総合科学技術研究機構教授の佐伯和人(さいき・かずと)センター長以下、本学内25名を超える探査や拠点開発に関わる多様な領域を専門とする研究者が、「人類の生存圏の維持と拡大に貢献する」という共通するビジョンのもと、センターに集いました。
発見型探査を第1フェーズ、探査拠点開発を第2フェーズ、将来的な宇宙での都市開発を第3フェーズとすると、人類の生存圏構築に向けて宇宙開発の現場を切り拓く第2フェーズにフォーカスを当てた研究組織は日本初となります。人跡未踏の地に自ら探査・開発拠点を構築し、最先端の観測データをもたらすことを使命としています。
◆ESECの社会的意義──多様かつ高度な宇宙研究を、月・惑星探査の観点で捉え直し、連携させる
月・惑星の探査と利用に関する研究において、日本の大学で唯一の拠点として本分野を牽引します。
人類の生存圏拡張に向けて、宇宙・地球の両面からアプローチします。
国内外のフロンティアスピリッツを持った研究機関や企業等と、パートナーとして連携します。
本センターは、月・火星を主たるフィールドに位置付け、「宇宙資源学の創成」に挑みます。具体的には、JAXAが計画している小型月着陸実証機プロジェクト(SLIM)や、月極域における水資源の存在・利用可能性の調査に向けた月極域探査ミッション(LUPEX)の搭載機器の開発・運用をはじめ、月・惑星における測量、地質・地盤調査技術や月面基地建設に関する研究を推進します。また、将来的な宇宙探査の基盤となる、地球上でのフィールド探査においても、日本有数の拠点となることを目指します。これらの活動において、フロンティアに挑む多様な企業との連携のもと、月・惑星をフィールドとしたイノベーション創出と社会実装を進めてまいります。
(左から)小林教授・仲谷学長・佐伯センター長
◆佐伯和人センター長のコメント
今、経済活動が人類史上初めて宇宙に拡がろうとしています。最初の宇宙資源は月の極域に凍結された氷です。ロケット燃料となる氷資源は地球の石油と同じように太陽系経済を動かす血液となるでしょう。一方、地球では、人類の歴史が激動の地球史に比べはるかに短いため、人類史上未曾有の自然災害や環境変化に常に直面しつづける宿命にあります。
ESECは、新天地である月や火星、「未知の未来の地球」に新たな価値観で資源を見いだし、荒ぶる自然環境に拠点を構築しつつ探査し、持続的な生存圏を構築する精鋭集団となり、人類の明るい未来を開きます。
【本件に関するお問い合わせ先】
■立命館大学 広報課:岡本(TEL:075-813-8300/E-mail:r-koho@st.ritsumei.ac.jp)
■ESEC公式WEBサイト:https://esec.ritsumei.ac.jp/
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