初・クジラを食べる映画「鯨のレストラン」フランスで上映!
フランスの観客と映画上映後に討論会!
日本の笹川財団やフランスの財団が主催するFestival européen de documentaires japonais(ヨーロッパ日本映画祭)にて、「鯨のレストラン」(2023年日本公開:八木景子監督)を上映作品に選出し、4月6日(土)上映し、上映後に討論会が行われた。
本映画祭の責任者であるフランス人のMr.Micheal Nollによると「鯨のレストラン」を上映作品として選出した理由を2点ポイントを挙げた。
「まず、作品として良い。そして映画を観た後に考えさせられる」との理由からだと説明した。
監督の八木景子は、クジラの政治的な問題に触れ、前作で「Behind THE COVE」を海外で発表時には、サイバーアタックに遭ったことや、海外の映画祭に選出された後、映画祭側に
活動家によりデモをすると脅しがあり、選出された後に取り消されたことあった経験を上映前の挨拶で伝えた。
これまでの猛烈に捕鯨に反対する世界と壮絶な闘いがあった道のりを伝えつつ、クジラ食の映画を反捕鯨思想が多い国にて上映選考にしてもらえたことに同映画祭に感謝を伝えた。
「鯨のレストラン」上映には、クジラを食べることを反対するフランス人や現地の邦人が来場し、映画鑑賞後、討論会が白熱した。主なやりとりは以下の通り。
「違法ではないのか」「クジラの捕獲頭数はどうやって決めているのか」などの他、質問ではなく意見として「私はクジラを守る活動家であり、毎年、クジラたちが、同じ場所に戻ってきて生活している。歌を歌っている。」というクジラに愛情を示すことを伝えるフランス観客の方もいた。一方、邦人の方が「私はクジラを渋谷のお店で食べてきた。科学を無視した世論の矛盾はおかしいと思う」と伝える方など、それぞれの立場の意見を観客同士で交換しあった。
最後に監督である八木景子から「『鯨のレストラン』鑑賞後、クジラを食べてみたいと思ったか?」と質問した。会場から「食べてみたい」と討論会の意見とは逆に約8割が手を挙げた。
この反応に対して、「監督として、映画を作った甲斐があった」と感慨深い感想を述べた。
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