【映画館でオペラ】6/16(金)公開《チャンピオン》「俺が男を殺しても世界は許してくれたが、俺が男を愛すると世界は俺を殺したがる」プライド月間に考える、あるボクサーの栄光と苦悩の物語
世界最高峰のニューヨーク・メトロポリタン歌劇場(通称:MET(メト))の最新公演を映画館で上映する「METライブビューイング」。現在、順次上映中の2022-23シーズンの第8作目には、スパイク・リー作品など多数の映画音楽を手掛け、アカデミー作曲賞に2度ノミネートされたジャズと映画音楽の大御所、テレンス・ブランチャードが手掛けた新作オペラ《チャンピオン》を6月16日(金)~22日(木)に全国の映画館で公開いたします。(※東劇のみ6/29(木)までの2週上映)
本作は、ゲイであることを隠して生き、対戦相手にそのことをからかわれ、試合で相手を殺してしまった実在の黒人ボクサー、エミール・グリフィスの苦悩と贖罪の人生を描いたヒューマンドラマです。
6月はプライド月間であり、日本でもLGBTQ理解増進法案の議論も相まって、LGBTQへの関心が高まっています。本作は、LGBTQや人種問題をテーマに、罪の意識に苛まれながら自分の居場所を探し続けた男の物語を描いた、心揺さぶる新作オペラです。少年院からオペラスターになった異色のバスバリトン、ライアン・スピード・グリーンが本作の主役に大抜擢され、エリック・オーウェンズやラトニア・ムーアなど現代を代表するアフロアメリカン歌手たちが集結した話題作。
■実在の黒人スターボクサー、エミール・グリフィス
アメリカ領ヴァージン諸島出身のプロボクサーで、元世界2階級制覇王者。19歳の時にニューヨークに出てきて、帽子職人の見習いをしながらボクサーの道に進む。1962年の世界ウェルター級タイトルマッチで、元王者でライバルのベニー・“キッド”・パレットと対戦。試合前にパレットがグリフィスに対してゲイであることを挑発したことで、グリフィスが猛攻。パレットが昏睡状態となり10日後に死亡した。この事件を「パレット事件」と言い、当時大きな問題となった。グリフィスはその後も多くの名勝負を行ったが、のちにその苦悩を告白。晩年にバイセクシャルであることを公表し、2013年に没。
テレンス・ブランチャード 《チャンピオン》 MET初演 ◆日本上映:2023年6月16日(金)~6月22日(木)※東劇のみ6/29(木)まで2週上映 ◆上映館:東劇・新宿ピカデリーほか全国20館 【指揮】ヤニック・ネゼ=セガン 【演出】ジェイムズ・ロビンソン 【出演】ライアン・スピード・グリーン、エリック・オーウェンズ、ラトニア・ムーアほか 【MET上演日】2023/4/29 【上映予定時間】3時間10分(休憩1回) ◆あらすじ 1950年代後半、才能あるボクサーとして頭角を現したエミール・グリフィスは、ゲイであるという秘密を抱えていた。王者ベニー・"キッド"・パレットと対戦したエミールは、ゲイであることを隠語でからかわれ、試合でパレットを打ちのめして死なせてしまう。エミールはその後、名声をほしいままにするが、パレットの死は彼を悩ませ続けた。彼は結婚を試みるが失敗。70歳を超え、ボクサー生活の後遺症で認知症に悩まされるエミールは、パレットの子供に許しを乞おうと…。 ◆プレスリリース https://prtimes.jp/a/?f=d50264-4-0d8f3ca3d09f96791038eb4356daf9d1.pdf |
METライブビューイングとは?
世界三大歌劇場のひとつ、ニューヨーク・メトロポリタン歌劇場の最新オペラ公演を映画館で上映する「METライブビューイング」。世界のトップ歌手たちの夢の競演、最高のオーケストラ、刺激的な演出の数々を、リーズナブルな価格でお楽しみいただける画期的なオペラ・エンターテインメント!
写真(c)Zenith Richards/Metropolitan Opera、(c)Ken Howard/Metropolitan Opera、(c)Ken Howard/Metropolitan Opera、(c)Jonathan Tichler/Metropolitan Opera
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