【日本初】Preqin、純投資目的の国内VCファンドに特化した新しいパフォーマンスベンチマークを発表
国内VC業界の課題であった透明性向上により、業界活性化へ
Preqin合同会社は、一般社団法人日本ベンチャーキャピタル協会(以下JVCA)と共同で、国内VCファンドのパフォーマンスベンチマークを新たに作成いたしました。
詳細を「Preqin日本特集:パフォーマンスベンチマーク」として公開しましたので、お知らせいたします。
- 報告書のダウンロード(無料)はこちら
https://go.preqin.com/ja/a-new-performance-benchmark-for-japanese-venture-capital
- 国内VCパフォーマンスベンチマークのサマリー
・純投資目的のファンドのみを対象とした、国内初のVCパフォーマンスベンチマーク
・ポートフォリオの時価評価には国際基準、日本基準、独自基準を採用したハイブリッド型のベンチマーク
(※ハイブリット型のため、一部指標は国際比較には適していません。)
・世界金融危機を受け、国内VCファンドへの資金流入は大幅に減少したが、2013年以降は回復基調を辿り、2017年には2007年を上回る水準
・ファンド出資者への分配は2012年から4年連続で増加し、2015年には76本のファンド全体で総額1,000億円近くの分配を記録
・2010年から2014年の間に設立されたファンドのネットマルチプル(中央値)は1.5倍以上、ネットIRR(中央値)は14%を上回る(2018年末時点)
※報告書内では、各ベンチマーク指標(PIC、DPI、RVPI、ネットIRR、ネットマルチプル)の中央値やLPキャッシュフローパターンの分析も提供しています。
- Preqin APACプロダクト責任者 Jie Sin Chia氏のコメント
日本のVC業界が急速に成長し、機関投資家の市場参入が進む今日、より多くのデータと透明性が求められています。
Preqinは、JVCAと共に、本パフォーマンスベンチマークを新たに作成し、日本のVC業界にスポットライトを当てる一助となれることを誇りに思います。
日本は世界第3位の経済大国であり、政府のイニシアティブや企業からの関心により、スタートアップ企業のエコシステムが強化されつつあることから、日本のVC業界は、今後も大きく成長していくことが期待されます。
Preqinは国内VC業界の今後の発展を支え、国内外の投資家にとって日本のVCを投資先として見ていただけるよう、業界の皆さまと協力して透明性の促進に取り組んで参ります。
- JVCA LPリレーション部会長 白木信一郎氏のコメント
日頃から、当協会の活動にご理解とご協力を賜り、ありがとうございます。この度、JVCAでは、規模、質ともに成長を続け、国内外の注目を集めている日本のVCに対して、機関投資家の皆様がより投資を行いやすくするために、Preqin社と共同でパフォーマンスベンチマークを作成し、開示することにいたしました。
日本のVCによる資産運用規模は2019年に4000億円に達し、過去最高を記録していますが、日本の市場規模や欧米の状況を勘案すると、大きな成長余地のある業界です。
JVCAは、協会メンバーであるVC各社の協力のもと、本ベンチマークを継続的にアップデートし、より多くの機関投資家の皆様に日本のVCへの理解を深めていただき、投資につなげていただけるよう、引き続き積極的に活動してまいります。
- ベンチマーク策定の背景
国内VC業界は、近年、独立系VCの増加や事業会社ならびにコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)からの資金供給を受け、目覚ましい成長を遂げてきました。とはいえ、機関投資家からの持続的な資金供給に支えられる米国VC業界と比較すると、その資金量にはまだ歴然の差があると言えます。
また、新型コロナの影響で事業会社・CVCからの資金供給の先細りが懸念される中、国内VC業界がベンチャー企業への安定した資金供給を続け、更なる成長を遂げるためには、機関投資家からの運用資金拡大が欠かせません。
一方で、国内VC業界には、投資家が出資先ファンドのパフォーマンスを相対的に評価するために必要な業界ベンチマークが存在せず、国内機関投資家からはベンチマーク策定を求める声が高まっていました。
こうした機関投資家からのニーズに応えるべく、PreqinはJVCAと共同で、国内VCベンチ―マークの策定プロジェクトを立ち上げました。
第三者機関として中立的な立場であるPreqinが、業界企業から成るJVCAから独立してデータを収集・管理・分析することで、ベンチマークの信頼性を担保しています。
- 調査方法
本プロジェクトでは、JVCA会員企業により2000年以降に設立されたVCファンドの中から、純投資目的で第三者の資金を運用するファンドのみを参加対象としています。
対象ファンドは24社が2000年から2018年に設立したファンド76本で、金額ベースでは同期間に国内GPにより設立されたVCファンドの約4割を占める規模となっています。
参加企業から直接提供されたキャッシュフローならびに2018年末時点の純資産価値(NAV)を利用して、各ファンドのパフォーマンスを測定しました。
データを受領後、Preqinのアナリストが提供データを精査しており、要件を満たさない(問合せに対応いただけない場合を含む)ファンドはベンチマークから除外しています。ファンドNAVの時価評価は国際基準に準拠した公正価値評価を最優先とし、国際基準が難しい場合は、普段利用している国内基準に従ったデータを利用しています。
また、通常評価益を計上していないファンドには180日以内のエクイティファイナンスに利用された直近ファイナンス価額でポートフォリオを再評価いただきました。
ポートフォリオ時価評価に関する詳細は、報告書内の調査方法欄(P.3)をご参照ください。
- 参加企業一覧(24社(社名五十音順))
アーキタイプベンチャーズ株式会社
ANRI株式会社
伊藤忠テクノロジーベンチャーズ株式会社
インキュベイトファンド
Eight Roads Capital Advisors (Hong Kong) Limited Japan Branch
SBIインベストメント株式会社
株式会社オプトベンチャーズ
株式会社環境エネルギー投資
株式会社グロービス・キャピタル・パートナーズ
株式会社慶應イノベーション・イニシアティブ
株式会社KVP
株式会社サムライインキュベート
Genuine Startups
株式会社ジェネシア・ベンチャーズ
株式会社ジャフコ
STRIVE株式会社
大和企業投資株式会社
株式会社TNPオンザロード
D4V合同会社
株式会社東京大学エッジキャピタルパートナーズ(UTEC)
株式会社ドーガン・ベータ
日本ベンチャーキャピタル株式会社
株式会社ファストトラックイニシアティブ
合同会社リアルテックジャパン
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- JVCAについて
当協会は、2002年11月の発足以来、VC業界における相互連携とベンチャー企業育成の役割を一層強固にするという目的に向かって活動して参りました。VCおよびCVCが加盟する当協会の正会員数は直近3年で倍以上に増加して172社となり、政府系・大学系投資家ならびに業界支援各社による賛助会員も含めると、240社という規模となっております。
- Preqin(プレキン)について
Preqinは”Home of Alternatives”をコンセプトに、オルタナティブ投資業界で最も包括的なデータ・分析・インサイトを提供しています。
2003年にロンドンで設立され、2019年には東京オフィスを開設し、現在では、世界中に11拠点オフィスをかまえ、世界中で31,000社、10万名の方々にサービスをご利用いただいています。
綿密なデータ収集方法の開拓から革新的なプラットフォームの開発に至るまで、16年以上にわたりオルタナティブ投資への理解を深めることに尽力してきました。
クライアント企業との緊密なパートナーシップを通じて、お客さまが日々最善の意思決定を行えるよう、新たなツールやインテリジェンスの提供に継続的に取り組んでいます。
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Preqin合同会社 マーケティング 冨岡
Mail: asiapress@preqin.com
ウェブサイト(英語) https://www.preqin.com/
会社概要(日本語) https://go.preqin.com/japan
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